言語・文芸
先日、「日本人の英語力が非英語圏で92位に後退」といったニュースを読みました。スイスの語学教育機関「Education First (EF)」による調査結果で、英語を母語としない116ヶ国のうち、日本人の英語力は92位、アジア23ヶ国では16位だったそうです。 世界の約2…
10月15日~16日、ウズベキスタンの首都タシケントと歴史都市ヒヴァで、「イスラームは平和と優しさの宗教」と題した国際科学実践会議が開催されました。 会議には、サウジアラビア、エジプト、トルコ、ヨルダン、オマーン、ロシア、米国、フランス、アゼルバ…
タシケントは17日の朝、少しだけ雨が降りました。雨脚も穏やかだったし30分ほどで上がってしまいましたが、本当に久しぶりの雨でした。 いつぶりだろうとスマホの写真を見てみたところ、5月以来でした。5月は16日、18日、24日と立て続けに雨が降り、それはそ…
世界の誰もが美しいと思う名前ってあるのかなと、ふと気になりネット検索。"Most Beautiful Sounding Names" などと冠したウェブページは意外にたくさん出てきました。 しかし内容を読んでみると、「アメリカで」とか「イギリスで」という地域限定版が多く、…
タシケント観光の目玉のひとつ、ハズラティ・イマーム・コンプレックス (⇒コチラ)。もう何度も行っていますが、最近ようやくコーラン写本を見学したので、あらためて写本の紹介を。 ■ウスマーン写本ウスマーン版クルアーン (オスマンコーラン) やサマルカン…
いつものようにパソコンに向かい、キーボードで「うずべきすたん」と打ち変換しようとした時に、勢い余ってシフトバーを二度押してしまいました。すると変換候補窓が現れ、漢字変換の候補が出てくるではないですか。 今までさんざん「うずべきすたん⇒ウズベ…
みんなが同じ人種、同じ言葉を話す日本で生活する際、日々のコミュニケーションがすべてにおいて問題ないと言うつもりはありません。それでも海外生活とくらべてみれば、ほとんどの物事は予想 (期待) の範囲で進んでいくと信じています。 多少曖昧な物言いで…
ウズベキスタンに来てもうそろそろ1年たとうというのに、これまでぜんぜん真面目に勉強してこなかったので、ウズベク語はほぼ話せない状態が続いています。もちろんロシア語もさっぱり。 タクシーに乗るにしても屋台でご飯を食べるにしても、バンコクにいた…
「コロボーク」は東スラヴ人のおとぎ話、ならびにその主人公の名前である。丸く黄色の生地ボールとして描かれ、胴体はない。コロボークの内容は地域によって多様で、同様の民話はドイツや北欧でもみられる。(Wikipediaより) 突然ですが、こんな動画をご紹介↑…
ウズベキスタンの一般的な挨拶は「アッサローム・アライクム」。アラビア語 (アッサラーム・アライクム) と同じで、「あなたに平安あれ」というイスラム圏共通の挨拶です。 返答も同じフレーズですが、これがアラビア語の場合だと、返答の際は語順を反対にし…
一般的に、宗教とは心の平安や暴力の放棄を説いたものであるという認識が強いと思います。これはキリスト教の「右の頬を打たれたら・・・」という一節や、殺生を禁じた仏教思想によるものでしょう。 しかし、イスラム教についてはご存じのとおり、「ジハード」…
タシケントの6月と7月は日本よりだいぶ暑く、このままだとどこまで暑くなるんだろうと、ずいぶん悲嘆に暮れたものです。 しかし7月後半、一時帰国してタシケントに戻ったところ、「あれ?そこまで暑くない?」と思いました。湿度が高かった分、むしろ日本の…
以前、アラビア語の国名がいくつか馴染みのないものがあるという投稿をしましたが、まずはそちらを抜粋してみます (元記事:アラビア語の文法)。 ■アラビア語の国名世界の国名を言うとき、アラビア語と日本語では意外に違うものがあります。 ・トゥーニス (…
その昔、アラビア語を勉強していた頃、一緒に買ったウズベク語の教科書。買っただけで何も手を付けませんでした。しかしついに使う時がやってきたようです。いつか中央アジアにという漠然とした憧れが、ようやく叶います。 今月下旬にまた旅立ちます。コーラ…
イランでは昨年9月、髪を隠すスカーフのかぶり方が不適切として当局に拘束されたマフサ・アミニさん (22歳) が急死したことを受け、これに抗議するデモが発生しました。その余波は未だ消えず、強硬策をとるイラン政府により、次々と死刑判決がくだされていま…
11月2日は「いい (11) もじ (02)」の語呂合わせにちなんで、日本習字教育財団が「書道の日・習字の日」に制定してそうです。ということで、過去記事「アラビア語から考えるアラブ文化」から、アラビア語の習字についてを抜粋します。 アラビア語の習字 アラ…
アラビア語のアルファベットは28文字です。このうち15番目の音「ダード」は、口の中でDの音をこもらせて発する特殊な音で、これを正確に発音できるのはネイティブのアラブ人だけであると言われています。 そのため、アラビア語 (ロガ・アラビーヤ) のことを…
キリスト教はそもそも中東起源ですから、コーランにもノアなど古の預言者の名前がたくさん載っています。そこで、典型的なクリスチャンネームに対応するアラビア語名を、いくつか記したいと思います。ちなみに中東でこの名前を持つ人はみんなムスリムです (…
イスラム銀行(1)コーランの教え ■雌牛章: 275~280 (※抜粋)利息 [リバー] をむさぼる者は、悪魔に取り憑かれて倒れた者がするような起き方しかできないであろう。それは彼らが「商売は利息を取るようなものだ」と言うからである。しかしアッラーは、商売…
日本でも8(八)は末広がりで縁起が良いと言われていますが、ここタイでは9が良いと言われています。そのこころは、9の読み方(ガーウ)が進む(ガーウ)と同じだから。物事が前に進むというわけですね。車のナンバーとか携帯電話の番号とか、9が並んだ…
もうだいぶ長いこと海外で働いています。仕事や生活のコミュニケーションは基本、英語。もともとアラビア語を習っていたこともあって、中東では英語とアラビア語が半々くらいでしたが、それ以降、現地語は挨拶とか普段の行動 (下町にご飯を食べに行くとか) …
ご存知フランク・ハーバートのSF大河小説『デューン』の映画化作品。ハヤカワ文庫の小説 (砂の惑星) を読み、 デイヴィッド・リンチの映画 (1984年) を観てきましたが、当時のことを思い出しながら本作を鑑賞してきました。 アラビア語学習者でSF好きとくれ…
帰国するといつも本棚から古いマンガを引っ張り出して読んでいます。30~40年前のマンガは、線こそ時代を感じさせますが、どの作家も特有の絵柄があり、ひとコマ見れば誰のマンガかわかります。 ストーリーにいたっては、むしろ昔のマンガの方が奇想天外で実…
イブン・シーナー (980-1037年) は、イスラム哲学史上最も重要な哲学者、医学者です。ラテン名はアビケンナ (英語読み:アビセンナ)。ブハラ近郊 (現ウズベキスタン) に生まれ、幼い頃から天才を発揮し、18才の頃には形而上学以外の全学問分野に精通し、医…
世界の言葉で「ありがとう」 マイクロソフト・エンカルタで聞いた各国語での「ありがとう」。いまいち耳が良くないのでちゃんと聞き取れているか不安ですが。それにカタカナでは書けない音もあったし。うーん、難しい。個人的にはコマンチ語の「アホー」に衝…
言葉の響き わざわざアラビア語を勉強しておいて、「言葉の響きがあまり美しいとは思わない」などと言うと身も蓋もないのですが、当初からそれは薄々感じていました。 コーランの読誦は人によってものすごくきれいに聞こえるし、そういう有名人のCDは何枚か…
日本語の起源 世界には、約3000の言語があると言われています (定義の仕方によっては7000とも)。100万人以上が話している言語にしぼると、その数は100程度になるそうです。1000万人以上だと約30言語。そして1億人以上が話している言語となると中国語、英語、…
話し言葉と書き言葉 アラビア語を学習する上でもっとも困難な問題は、書き言葉と話し言葉が違うということです。書き言葉 (フスハー/正則アラビア語) は、新聞、本、手紙の記述に使われるのはもちろん、テレビ・ラジオのニュース、公の場でのスピーチなどで…
アラブのIBM 初めての中東勤務を目前に控えていた頃、アラブのIBMには要注意とよく先輩たちから聞かされました。「I=インシャーアッラー」「B=ボクラ」「M=マアレーシュ」の3つの言葉は、外国人がアラブ諸国で生活する際、必ずストレスを感じるものだ…
千夜一夜物語 アラビア語名は「アルフ(千)・ライラ(夜)・ワ(&)・ライラ(夜)」、別名「アラビアンナイト」。インド説話をササン朝時代にパフラビー語で集録した「千物語(ハザール・アフサーナ)」が、8世紀後半にバグダッドでアラビア語に翻訳され、やがてイスラ…