8月3日は「蜂蜜 (はちみつ) の日」ということで、過去記事からエチオピアの蜂蜜について書いたものをピックアップ (編集再録)。あの時からもう15年以上たちましたが、今もあの感動を超える蜂蜜には出会っていないかも。元記事はコチラ (エチオピア地方出張:南部州アドベンチャー編)。
エチオピア南部州出張:4日目
朝6時半にテピを出発。あたりはまだ薄暗く、森林は朝靄に包まれています。しばらくすると朝日がのぼり、そのころには標高も2000mを越えました。1時間ほどでゲチャという村に到着し、後ろの席からゲタッチョさんが運転手に何か言うと、車はスピードを緩め、一軒の雑貨屋の前に止まりました。
彼の目当てはハチミツです。いくつか店をのぞき、最終的に「Post Office」の看板を掲げているハチミツ屋で買うことに決めました。少しなめさせてもらったら、強烈な甘味と、続いて口の中にふわっと華やかな香りが広がりました。極めて上質なハチミツです。ここの森も住民に大きな恵みを与えているようです。
値段は1kgで12ブル (160円)。みんな目を輝かせてハチミツを買っています。運転手は日当が47ブルなのに、6kg入り72ブルのボトルを買っていました。自分はとりあえず2kgボトルを買いましたが、あまりにみんなが「たったそれだけ?」という顔をするので、他の人のお土産にしようかななどとつぶやきながら、もう2kg買いました。
アジスアベバに戻った後、あらためてそのおいしさに感動したので、確認のつもりでスーパーから買ってきたいくつかの国産ハチミツと食べ比べてみたところ、スーパーで買ったものは値段は高いくせに、ゲチャのものと比べたらその味は似て非なるもの、これならゲチャでもっと買ってくればよかったと、ずいぶん後悔しました。
ちなみに、エチオピアの観光地 (外国人が行くような所) ではどこに行っても子供たちが「ユーユー、マネー」と暗く低い声でつぶやきながらずっとつきまとってくるのがだいぶ鬱陶しいです (ちょっと悲しくなります)。しかしさすがにここまで地方だと、人はまったくすれていなくて、ずいぶん久しぶりに子供らしい子供を見たなと思ったのでした。
前々日の朝食で食べたハチミツもおいしかったです。これまで食べたハチミツでは味わったことがない程の強烈な甘味、きれの良い華やかな酸味、そしてむせかえるほどの花の香り。さすがは緑豊富な森林地帯、ハチも良い仕事をしています。
ハチミツの中に黒いものがけっこう入っていましたが、薄暗い部屋だったので食べているときはそれが何かはっきりとはわからず、「花ビラかな」程度に思っていました。去り際に1枚写真を撮りましたが、アジスに戻ってから写真を見てビックリ。もろにハチでした。食べちゃったよ・・・。(←でもこれが良いのだそうです)
その他の過去記事から
■タッジ
エチオピアは蜂蜜からつくるタッジというお酒が有名です。フラスコのような容器でラッパ飲みするのが特徴。(⇒元記事:エチオピアのグルメ)
■トンガの蜂蜜
トンガの島々で唯一、深い森を有するエウア島の蜂蜜です。これがなかなかおいしい逸品。(⇒元記事:トンガのグルメ)
■ロンガンハニー
タイ特産物のひとつロンガンハニー (龍眼蜂蜜) の食べ比べをしました。どれも安くておいしいです。(⇒元記事:ロンガンハニー)
■コットンハニー
綿花栽培が盛んなウズベキスタンではコットンフラワーの蜂蜜も売られています。(⇒元記事:ウズベキスタン土産にどうでしょう)