A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

タシケントおすすめプロフ(2023夏)

ウズベキスタンに来て半年ほどたちました。ウズベキスタン料理は何を食べても美味しくて、これまであれこれ食べてきましたが、その筆頭はやはり「プロフ」。

料理の種別で言ったら、たぶん食べた回数は一番かニ番。なぜかというと、それは大好きだからと言うよりも、職場の食堂で安く手軽に食べられるからという理由です。

おかず+主食 (白米、そばの実、マッシュポテト、パスタ) だと20,000スム/240円を超えますが、プロフなら18,000スム/216円。平日のお昼ご飯ですからね、節約が大事。

そうして何度も食べた結果、わかったのは、日によってお米の炊きあがり (お米の柔らかさ)、油の量、ニンジンやお肉の量、さらにスパイスの量が、微妙に異なること。

そして自分は、お米柔らかめ、油少なめ、ニンジン多め、スパイス (クミン) 多めが好きだという結論に至りました。時には町のお店くらい美味しいと思う日があったり。

以上を踏まえ、ここからは、これまでタシケントで食べたプロフの紹介になりますが、どこも食べた回数は多くても3回で、ほとんどは1回きりです。

つまり、そのお店のベストコンディションのプロフに当たっていないかもしれないということです (あるいは稀に見るベストだった可能性も)。なので、あくまで個人の、たまたまその時の感想ということで。

なお、ウズベク語ではプロフのことを「オシュまたはオシ (Osh or Oshi)=ご飯」とも言います。当ブログでも表記が混在しているので (←適当・・)、今回はオシュに統一。

まずはベストスリーを。誰にでも、堂々とおすすめできるお店です。時間がなければ①だけ、余裕があればぜひ①②③行ってみてください。どれもプロフ専門店です。他のメニューはサラダや付け合わせくらい。

なお、サマルカンドとブハラに行く人は (ウズベキスタン旅行ならむしろそちらがメイン)、②と③はそれぞれ現地で食べるのがベストでしょう。

①ベシュカザン:タシケント最重要スポット

ベシュカザン (Besh Qozon=5つの大釜)、またの名を中央アジアプロフセンター。やはりここを挙げないわけにはいきません。何より巨大な大釜の数々が圧巻。観光的にも必見の場所です。

プロフの味は、外国人観光客だけでなくウズベキスタン人もたくさん来ているのが何よりの証拠。これがタシケントのプロフだと言い切っても良いのではないでしょうか。まず行くなら、ここしかありません。

トイオシュ (結婚式のプロフ)、チャイハナオシュ (お茶屋さんのプロフ)、マフスースオシュ (スペシャル=オリーブオイル) があります。おそらく店員さんはトイオシュをすすめてくるので、素直にそれをいただきましょう (34,000スム/410円)。写真は馬肉ハム (カジー) などトッピングが載った "Komplekt" (+11,000スム/130円)。

味云々の前に、日本人的には油の多さにびっくりしてしまいますが、これがウズベキスタン人にとってのご馳走なのだと考えれば、その味わいを素直に受け入れるしかありません。炒飯もそうですが、基本、お米と油の相性は良いわけで。

とろけるような羊肉が個人的には大好きですが、臭いが苦手な人は少し大変かも。それでもチャイハナオシュよりはだいぶクセ弱めです。下の写真がチャイハナオシュ。かなりのヒツジ臭なので覚悟を。揚げニンニクが香ばしく甘いのでいい箸休めに。(⇒マップ)(⇒過去記事)

②オシュアミーリ:あっさりめのブハラ風プロフ

ウズベキスタンのプロフは具材や調理方法によって40タイプあるとされ、地方の都市ごとのバリエーションを考慮すると、その種類はなんと200にも及ぶと言われています。

中でもブハラ州のプロフは「オシュソフィ (純粋なプロフ)」と称され、油の量が少なめでヘルシーなプロフと言われています。

タシケントでそれを食べられないかと、職場でスタッフに尋ねたりもしましたが、「おそらくないのでは」という回答ばかりでした。

その後ようやく見つけたのが、タシケント空港近くのこのお店でした。油はたしかにちょっと少なめだったかもしれません。しかし言うほどでは・・・(正解を知らないので早くブハラに行きたい)。

メニューはオシュアミーリ (オシュソフィ) のみ。味的には、ベシュカザンより好きです。何より、見た目が美しいです。

お米と具材を混ぜ合わさないブハラ特有の盛り付けもそうですが、羊肉などトッピングの置き方も丁寧で、料理は見栄えも大切だとあらためて思いました。ニンジン多めなのもうれしいポイント。

オシュ31,000スムにカジーなどトッピングをつけて38,000スム+税金15%=43,700スム/526円。美味しさと写真映えが共存する、大いに価値アリの一皿です。(⇒マップ)(⇒過去記事)

③パイシャンバ:亜麻仁油のサマルカンド風プロフ

自分の中では今のところ、ここの「ジギルオシュ」がもっとも好きなプロフです。見た目が黒い油 (亜麻仁油) なのも独特。油の甘みなのでしょう、これぞ癖になる味わいで、この味を求めて、これまで3度訪問しました。

メニューはジギルオシュのみ (37,000スム+税金14%=42,180スム/510円)。油が多いのはプロフの常ですが、これが亜麻仁油となると、多ければ多いほどヘルシーに思えるもの。実際、胸焼けなど一切ありません。

最初はノーマル (+うずらの卵) で、次に肉増し (120g=19,000スム/230円) で、また次はノーマルでと、食べれば食べるほど好きになりました。これは他のプロフでは思いもしなかった感覚です。

お肉が珍しく牛なのも高ポイント。常々、羊肉大好きと言っている自分ですが、やはり牛肉は美味しいなと、プロフにおいてはしみじみそう思いました。

他にもジギルオシュを出すお店はタシケントにいくつかありますが、個人的にはパイシャンバが完璧すぎて、なかなか他店を訪問する気になりません (実際には一度行ったけれど、その時間はないと言われたことが)。

普通のプロフ (トイオシュ) がピンとこなかった人にこそ、ぜひ食べていただきたい一品です。お皿もかわいいので。(⇒マップ)(⇒過去記事)

ここからは各店を一気にご紹介。順不同です。

アフソナ
プロフ (トイオシュ) とフルーツプロフをいただきました。フルーツプロフは侮れない美味しさ。他店でも定番化してほしいくらい。(⇒マップ)(⇒過去記事)

ミノールソムサ
職場から一番近いお店なので仕事飯で何度か (いつも誘われる側)。とくに不満はない美味しさ。もちろんソムサも美味しいです。(⇒マップ)

ロイタフト
グランドキャピタルホテル内レストラン。仕事飯で1度だけ。クミンが多めでハッとする美味しさでした。たまたまバッチリ自分好みだったのかも。(⇒マップ)

キャラバン
雰囲気満点のエキゾチックレストラン。外国人観光客が多い。比較的油あっさりめで食べやすく、美味しかったです。他にも美味しい料理多数。(⇒マップ)(⇒過去記事)

カモロン
いつも満席、大人気のプロフ専門店。トイオシュとチャイハナオシュをテイクアウトしました。ここならチャイハナオシュがおすすめ (ただしクセ強め)。(⇒マップ)(⇒過去記事)

番外編:プロフの缶詰
さすがウズベキスタン、スーパーマーケットにはプロフの缶詰が並んでいます。

ご飯はかための炊きあがりなので、温める (湯煎 or レンジでチンする) のが吉。お味の方は意外や意外、油分も味付けもほど良く食べやすかったです。クミンが効いているしお肉もしっかり美味しかった。(※小さな塊肉は牛でしたがラベルの成分表には "牛&羊" とありました、確かに羊の脂のいいにおいがしました)

New!! ⇒タシケントプロフマップ (2024春)