A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

タシケントプロフマップ(2024春)

この1年、タシケントで食べたプロフをマップに落としこんでみました。お店の数は23店 (+外国のピラフ系3店)。3~4回食べたお店もあれば、1回しか食べていない所も。

現地に住んでいる人間として、この数字が多いのか少ないのかわかりませんが、他にも美味しいウズベキスタン料理がたくさんある中で、自分としてはよく食べた方だなと。

タシケント風プロフ (トイオシュ、チャイハナオシュ)、サマルカンド風プロフ (ジギルオシュ)、ブハラ風プロフ (オシュソフィ)、ホラズム風プロフ (スズマプロフ)、フェルガナ風プロフ (デブジラオシュ) と、メジャーどころは一応いただきました。

油っこいのと羊肉のクセで、日本人にはあまり合わない料理とも言われるプロフですが、食べ続けているうちに、どんどん好きになるというか、お店やプロフの種類の違いでちゃんと味わいが違うことに気づくようになります。

すると、自分好みのプロフがわかってくるし、そうなるとますますプロフが食べたくなって、自分も当初はせいぜい月に1~2回で十分なんて思っていましたが、今では連日でもまったく問題なくなりました (昼に食べたらもう夕食は入りませんが)。

ということで、下のマップのリストの順に、お店を紹介していきます。ほとんどのお店は過去にレビューを投稿しているので、簡単な説明とプロフの写真を1枚ずつ。最後にレビュー過去記事のリンクを載せておきます。

プロフはどこで食べても一定の美味しさはあるし、逆に他店を圧倒するほど美味しいというプロフもないように思うのですが、それでもちょっと強引に、種類ごとオススメ店を3つ、の数で示してみました。

値段は一応書きましたが、3~6ヶ月たてばほぼ値上がりする昨今の物価事情もあり、あくまで参考程度に。10,000スム=120円、支払時は税サ10~20%追加。開店が11:00でもプロフは12:00以降というお店も。また人気店 (専門店) は14:00過ぎだと品切れの可能性が。そんな時は夕方の二度目の炊きあがりを目指しましょう。

タシケント風プロフ

トイオシュとチャイハナオシュを、ここではタシケント風とします。タシケント生まれのウズベキスタン人に「どのプロフが好き?」とたずねると、ほとんどの人は「トイオシュ」と答えますが、これが典型的なタシケントのプロフなんだそうです。

トイオシュ (トイ=結婚式) は祝い事でも出されるような華やかなプロフ、チャイハナオシュ (チャイハナ=カフェ、軽食堂) は普段食べるようなプロフだそうです。チャイハナオシュは羊のクセ強めで、ツウ好みかなと。

AF: アフソナ (Map)
タラスシェフチェンコ通りの、お洒落なレストランやカフェが軒を連ねるエリアにあります。トイオシュも悪くないですが、個人的なオススメはフルーツプロフ (35,000スム)。他では食べられませんし、しょっぱいご飯と甘いフルーツのコンビネーションが絶妙なんです。他にもウズベキスタン料理多数。

AJ: アブドゥジャリール (Map)
見た目も味わいも上品なプロフ。どこかが突出しているわけではないのですが、全体のバランスが良く、完成度の高さを感じました。しみじみ美味しかったです。35,000スム。

BQ1: ベシュカザン1号店 (Map) ★★
別名「中央アジアプロフセンター」。タシケントに来たら絶対に行くべきお店。驚くほど大きな釜で調理する風景は、最高の写真映えスポットです。トイオシュ、チャイハナオシュ、スペシャルオシュ (オリーブオイルのプロフ) をラインナップ。トイオシュとチャイハナオシュをいただきました (各36,000スム)。トイオシュがオススメ。

BQ2: ベシュカザン2号店 (Map
アクセスもあまり良くないし規模も1号店にくらべたら小さいので (他店よりは大きいですが)、わざわざ2号店に行くこともないのかなと。自分はここでスペシャルをいただきました (40,000スム)。

CA: キャラバン (Map)
中央アジアのキャラバンサライを模したような店内は雰囲気満点。ウズベキスタン料理がひととおりそろっていて、プロフ専門店にくらべたら多少値は張りますが (71,000スム)、旅行で来たなら一度は行きたいお店。もちろんプロフも味・見た目ともに良し。

DM: ドンブラバード (Map)
町の中心部から離れているので、外国人旅行者が行くようなお店ではありませんが、地元の人に大人気で広いフロアがすぐに埋まるお店。メインはプロフ (オシュ/35,000スム) のみ。潔い。たしかに美味しかったです。

FB: ファイズィ・バランド (Map)
有名シェフ (Avaz Zakirov氏?) の下で修行した方のお店だそう。値段は少し安いにもかかわらず (30,000スム)、米・肉・野菜・香辛料とどれも丁寧な調理を感じました。粒胡椒が口の中で油感をリフレッシュ。個人的にはタシケントで食べられるトイオシュの暫定1位 (ちょっとツウぶってますが・・・)。

JS: ジャスール (Map)
小さな下町のお店で、職場の近くなので歩いて行きました。ファイズィ・バランドと同じく、ここも粒胡椒が良いアクセントでした。自分の経験では、しっかり粒胡椒入りはこの2店だけ。他人にオススメはしませんが、意外と美味しい隠れた名店だと個人的には思っています。29,000スム。

JZ: ジザフ・ファイズ (Map)
大きなサムサで有名なジザフ州 (タシケント州の隣)。当初の目的は自分もサムサでしたが、プロフも普通に美味しかったです (20,000スム、安い!)。もしかしたらジザフ風プロフなのかもしれません、自分はトイオシュと区別つきませんが。このお店はサムサをぜひ。

KML: カモロン・ラブザク店 (Map)
トイオシュ、チャイハナオシュ、ジギルオシュ、デブジラオシュ (チュンガラオシュ) と4種類そろえるお店 (36,000~42,000スム)。しかも0.7人前を4種盛りも可能。3人くらいで行くならぜひ4種盛りを。ただし昼時はかなり混みます。

KMD: カモロン・ドルジュバ店 (Map)
半年前のメニュー表だと、ラブザク店とくらべてデブジラオシュがありませんでした。自分はトイオシュとチャイハナオシュをテイクアウト。お昼時はラブザク店以上に混む印象。トイオシュはかなりシャープな食べ心地 (お米がかたい炊きあがり)、チャイハナオシュは個性 (クセ) が光っているので、ここではチャイハナオシュがオススメ。

MS: ミノールサムサ (Map)
サムサとプロフのお店。職場から近いので時々ビジネスランチに行きます。美味しいですけれど、何かこれといった特徴があるわけではありません。でも、不満があるわけでもない。個人的には、ここのタンディールサムサはタシケントで一番美味しいと思います。いつも奢られてばかりなのですが、プロフはたぶん33,000スムくらい。

ND: ノムドール (Map)
サムサとプロフのお店。市内に複数店舗あります。メニューにはトイオシュ、チャイハナオシュ、ジギルオシュとありますが、実際にはトイオシュ (34,000スム) しかないかも。自分は3回行ってそうでした。トイオシュは平凡な味。自宅の近くにあるのでサムサ目的でよく使っています。

PC: プロフシティ (Map)
トイオシュ、チャイハナオシュがあります。自分はトイオシュをいただきました (写真はトッピング全部のせで42,000スム)。油/脂多めでコッテリした食べ心地は、タシケントの人たちに人気なのも納得。お昼時は3フロアぜんぶ埋まります。

PT: ロイタフト/Poytaxt (Map)
グランドキャピタルホテルの中のレストラン。クミンの香りが豊かで、さりげなく美味しかったです。30,000スム。他にもいろいろウズベキスタン料理があります。

サマルカンド風プロフ

亜麻仁油で調理したジギルオシュは、独特の色 (茶色) と風味が持ち味。トイオシュよりも油のしつこさがなく、かといってあっさりしすぎているわけでもないので、個人的には "ちょうど良い" プロフだと思います。

しっかり目のお肉とトロトロに煮込まれたお肉の2パターンあり、自分はどちらも好きです。本場サマルカンドで食べるのが一番良いのはもちろんですが、タシケントのジギルオシュも美味しいですよ。

IS: イシュティホン (Map)
パイシャンバと同じくお肉しっかりめのジギルオシュ。自分はこちらも好きです。1人前 (38,500スム) は他店より大盛りなので、少食の人は (あるいはプロフを初めて食べる人は) 0.7人前 (34,500スム) がいいかも。

PP: パイプロフ (Map)
パイ=すじ肉 (Tendon)。柔らかく煮込まれたお肉と脂身がいいですね。お米はどこで食べてもジギルオシュの味だなと。安定して美味しいです。自分はやはりジギルオシュが好きなのかな。38,000スム

PS: パイシャンバ (Map) ★★★
お肉は脂身少なめ、食感ややかためで、食べごたえ十分 (ちょっと顎が疲れる)。タシケントで初めて食べたジギルオシュがこれだったので、刷り込みでこれが美味しいと思うように。お肉はトロトロもいいけれど (本場サマルカンドはトロトロでした)、かたいお肉も捨てがたいです。日本人にはトイオシュより食べやすいと思います。37,000スム。

SO: サムオシュ (Map) ★★
大人気店。お昼時はだいたい満席。自分も相席でいただきました (カモロンと違ってここは店員がちゃんとさばいてくれます)。亜麻仁油を使っていることはわかりましたが、お肉は脂身が多めでお米にもまとわりつき、食べ心地はトイオシュ並みに重め。1皿食べると大満足、しっかりお腹にたまりました。42,000スム。

SZ: サマルカンド・ジギルオシュ (Map)
柔らかいお肉がどっさり載っています。見た目に反して食べ心地はわりとあっさり。1皿ペロリでした。不自然な旨味 (旨味調味料) も感じられず、サマルカンドで食べたものに比較的近いように思いました。42,000スム。

ブハラ/ホラズム/カルシ風プロフ

店名に地方州の名前を掲げていたり料理名が地方プロフのものなので、きっとそうなんだろうなと思いながらいただきました。でも正直あまり区別はついていません。ブハラ州のオシュソフィのみ本場でもいただきましたが、やはり本場の方が美味しかったかなと思いました。

OA: オシュ・アミーリ (Map) ★★
オシュソフィ (33,000スム)。ブハラ旅行の後また確認でタシケントのお店に食べに行きましたが、なんだかんだやっぱりブハラで食べたものの方が美味しかったかな。いずれにしてもトイオシュよりはヘルシーな食べ心地です。それはお米を肉汁で炊き、肉・野菜とは別調理だからだそう。盛り付けは米/野菜 (ニンジン)/お肉と階層的。トイオシュは一緒くたの調理、ニンジンはお米に混ぜて盛り付け。

QP: カルシ・パイリオシュ (Map)
たぶんカシュカダリヤ州カルシのプロフ、パイリオシュ (38,000スム)。トイオシュに似ているけれど、お米はあっさりめな気がします。よく煮込まれたすじ肉が美味しい。デフォルトでニンニクが載っているのもナイス。よく火がとおり甘くてほっこり。小さめのお店ですが、雪がちらつく土曜日のお昼時、地元客でほぼ満席でした。

VV: ウォフウォフ (Map) ★★
ホラズム料理のお店。メインはプロフとトゥフムバラク。写真のスズマプロフ+トマトサラダ+お茶=57,000スム (たぶん税サ込み)。プロフ単体はきっと40,000スム以下。油控えめ、味あっさりめでお米が美味しく、脂身の少ないお肉もヘルシー。個人的プロフランキング、かなり上位。自分調べでは、タシケントでもっともあっさりしていてヘルシー感のあるプロフです。

その他(外国のピラフ系)

プロフの仲間、各国のピラフ系炊き込みご飯を3つ。自分は長らくサウジアラビアでカブサ/マンディーを食べてきたので、プロフよりもあっさりしてソフトな食べ心地のカブサ/マンディーに馴染みがあります。ここで食べると少し値段が高くなってしまうのは仕方のないところ。

意外と掘り出し物だったのが、アフガニスタンのポロウ。実はサウジアラビア時代にカブサ/マンディーより好んで食べていた、ブハーリーライスを彷彿とさせる美味しさだということに気がつきました。ポロウはまさにお米が主役。バスマティライスはやはり美味しい。

最初はブハラ州のプロフ (オシュソフィ) が名前からしてブハーリーライスに近いのかなと思っていましたが、ポロウの方が味わいが似ていました。まあ記憶の中の味なので、いい加減なものですが。でも一度は食べてほしいです、ポロウ。ビリヤニ (プラオ) はまあこんなものかなと。本場感は日本のインドカレー屋の方が数段上。

MM: ミラマンディー (Map) ★★
アラブ料理、マンディー。写真はラム (68,000スム)。チキンマンディー (60,000スム) もあります。(※炊き込みご飯に茹で肉を載せたのがカブサ、蒸し焼き肉を載せたのがマンディー)

SH: シャリマール (Map)
チキンビリヤニ (70,000スム)。チキンは埋まっています。スパイス感弱め。タイもそうでしたが、ウズベキスタンもインドカレーが弱い。

ZT: ザイトゥーン (Map) ★★
アフガニスタンのポロウ (50,000スム)。お肉は埋まっています。実はプロフよりオススメだったりします。思いっきりお米をかき込みたい時は、ぜひこれを。バスマティライスの食べ心地はひたすら軽く、噛めば噛むほど旨味が広がります。

以上、我ながらよく食べました。これだけあればもう新規開拓は当分いいやと考えていますが、そのうちまた新しいお店でも食べたくなるのかな。ヒヴァレストランのプロフはずっと気になっています。

【過去記事リンク】
タシケントおすすめプロフ (2023夏)
プロフの違いがわかる男になりたい
サマルカンドプロフ2店@タシケント
驚きのプロフ 7/9
結論:ブハーリーライスに一番近いのは