バンコクではワット (お寺) だけでなく教会もいくつか見てきました。お寺ほどセキュリティがゆるくはなく、ほとんどの教会は入口が閉まっていましたが、壮麗な外観だけでも十分に目を奪われました。
⇒バンコクの教会巡り
インドネシアはイスラム教徒が大多数を占める国ですが、ジャカルタには教会がそれなりの数ありました。自分はひとつだけ、ステラ・マリス教会に行ったことが。内部の装飾は木材を多用しており、穏やかでとても落ち着く空間でした。
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中央アジア地域へのイスラム王朝の侵攻以前は、ウズベキスタンには東方正教会の信徒が現在より大規模に存在していたと考えられています。しかし1400年頃、ティムール朝においてキリスト教徒弾圧が行われると、キリスト教徒はほとんどいなくなりました。
再びキリスト教の信仰が行われるようになったのは、1867年のロシア帝国による侵攻後、主にロシアやヨーロッパからの入植者であるキリスト教徒によるものでした。そうして国内の大きな都市には、ロシア正教会の教会が建設されていきました。
ウズベキスタンは人口 (3700万人) の96%がイスラム教徒です。残りのうち2.2%がキリスト教徒で、多くは正教会の信徒です。カトリックは数千人だそうで、少なすぎて統計には現れないそう。
では、タシケントの教会をいくつかご紹介します。内部に入れた所もあれば、入れなかった所も。内部の写真は周囲を見渡して、撮っても良さそうな雰囲気なら (他に誰かが撮っていれば)、ササッと2~3枚撮りました。
■Holy Asumption Cathedral Church (Map)
聖母被昇天大聖堂 (The Cathedral of the Assumption of the Virgin)。鮮やかな水色の外観が、タシケントで一番目を引く教会。昨年訪れた時は何かの儀式をやっていて、撮影禁止の看板が目立つ場所に置いてありました (⇒コチラ)。
下の写真は最近、ふらっと訪れた時のもの。撮影禁止の看板はわかりませんでした (なのでちゃっかり撮影)。土曜の午後、まだ夏の暑さを感じる一日でしたが、内部は少しひんやりした空気が漂っていました。
■Sacred Heart Cathedral (Map)
聖心大聖堂 (The Cathedral of the Sacred Heart of Jesus) はローマ・カトリック教会の宗教建築で、別名ポーランド教会とも呼ばれているそう。20世紀初頭に建てられた比較的新しい建物です。
中に入るとステンドグラスの窓が陽の光を受けて輝いていました。内部の一般向け開放は火曜~土曜の午後2時~5時。日曜日は午前中から開いていますが、信徒向けだと思います。毎月最終日曜日の午後6時からパイプオルガンの演奏があるそうです。
■St. Alexander Nevsky Church (Map)
聖アレクサンドル・ネフスキー大聖堂は、1902年から1905年にかけて建てられた、タシケントに現存する最も古い正教会です。1920年代以降はソビエトの政治体制やキリスト教改革運動に翻弄されましたが、戦後は正教会に返還されました。墓地の中の教会。
■Holy Trinity St. Nicholas Convent (Map)
聖三位一体聖ニコラス修道院。1893年にタシケントで最初の女性キリスト教コミュニティが形成され、1894年2月15日には聖ニコラスの名を冠した施設が建てられました。7年後の1901年9月19日、現在の名前に改められ、今に至ります。
去年、バンブーヌードルでカレーライスを食べた後 (⇒コチラ)、少し散歩するかとテクテク歩いていたら、ふと目に飛び込んできた教会です。住宅街にひっそり建っているので、なんとも隠れ家的な雰囲気が。実はヒーリングパワーもあるスピリチュアルスポットなんだそうです。
■German Evangelical Lutheran Church (Map)
ドイツ福音ルター派教会。写真は以前、この辺りを歩いていた時に撮ったもの。後で調べたらオープンは日曜日のみということで、これは完全に信徒向けだなと。なのであらためて訪問はしていません。
■Armenian Apostolic Church of St. Philip (Map)
聖フィリップアルメニア使徒教会。名前に惹かれて訪問しましたが、残念ながら鍵がかかっていました。ウズベキスタンは旧ソ連圏でもっとも多くのアルメニア人を抱える国のひとつです。
国内に8万人のアルメニア系住民がおり、主にタシケント (5万人) とサマルカンド (2.5万人) に居住しています。すでに5万人はウズベキスタン国籍だそう。1991年にウズベキスタンが独立して以降、アルメニア日曜学校や文化センターなどが設立されてきました。
■Saint Knyaz Vladimir Church (Map)
聖ウラジミール教会。この近くのサムサ屋 (Parmuda Somsa) に行ったついでに寄った教会。墓地の中にありました。モスクワをはじめ世界各地に同名の教会があるようです。
■Chapel of St. George the Victorious (Map)
聖ゲオルギウス勝利礼拝堂は、1865年にタシケントを襲撃したチェルニャエフ将軍の分遣隊の兵士を称え、1866年にタシケントの住宅街カモロン地区に建てられました。
聖ゲオルギウス (聖ジェルジオ殉教者) はキリスト教の聖人の一人であり、ドラゴン退治の伝説でも有名だそう。