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東方正教会のクリスマス

正教会 (東方正教会) はキリスト教の三大教派の一つで、ローマ・カトリック教会やプロテスタントとは異なる、使徒以来の伝統を忠実に守り続ける、最も古い教会の姿を継承するキリスト教です。

中東や東欧を中心に広がり、各地域の独立教会がゆるやかな連合を保ち、「正しい教え (Orthodox)」を意味する通り、聖書や公会議の教え、イコン (聖画像)、聖歌、そして祈り (奉神礼) を重んじるのが特徴です。

クリスマスは、各国正教会 (エチオピア正教会やロシア正教会) の暦 (ユリウス暦) に従い、西暦 (グレゴリオ暦) の1月7日に祝われます。

エチオピアのクリスマス
エチオピアのクリスマス (ゲンナ) は、ユリウス暦を使用する正教会と同じく1月7日です。ラリベラの岩窟教会群でのクリスマスは、エチオピア正教の重要な巡礼行事で、多くの巡礼者が白装束で岩窟教会に集まり、夜通し祈りを捧げる荘厳な光景が見られます

ロシアのクリスマス
ロシアのクリスマス (Рождество/ロジストヴォ) も、西暦の1月7日に祝われます。ソビエト時代に公的な祝日から外れましたが、今は新年 (1月1日) と一体で盛大に祝われ、サンタクロースの代わりにデッド・マロース (凍てつくおじいさん) と孫娘スネグーラチカ (雪娘) がプレゼントを配り、家族でご馳走を囲む大切な祝日となっているそうです。

ウズベキスタンのオーソドックスチャーチ
ロシア系住民が少なからずいるウズベキスタンには、ロシア正教会の信徒も当然います。タシケントでは彼らが集う教会をいくつか訪れました。それまでシンプルな内装の教会しか見たことがなかったので、荘厳な宗教画やイコンで埋め尽くされた内装には本当に驚かされました。

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イングランド国教会の2025年クリスマスメッセージが界隈をざわつかせました。メッセージに添えられたのは、キリスト降誕の場面を描いたクリスマスカード。そこに描かれた人物が、みな褐色または黒人でした。地域性を考えると科学的にはこの肌色の方が正しいと考えられますが、イタリアなどヨーロッパの伝統的宗教画を見慣れた目からすると、相当な違和感も。

実際のところ、イエス・キリスト (アラビア語:イーサー/المسيح عيسى) はどんな顔をしていたのでしょう。以前、イギリスのBBC放送がこの問題に答を見いだそうとしました。これまでにパレスチナ地域で発見された、2000年程前の人骨を集め、その平均値、つまり当時もっとも一般的だったと考えられるパレスチナ人の顔を復元したのです。

この復元図を見ると、思わず「いるいる」とうなずいてしまうほど、普通のアラブ人の顔でした。BBCの放送はあまり評判が良くなかったようですが、少なくともダ・ヴィンチやラファエロの画よりは、実像に近いのだろうなと思いました。