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~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

サマルカンド観光(4)ローカルグルメ

サマルカンドに行く数日前、旅行することを職場のスタッフに話したところ、いくつかおすすめのローカルグルメを教えてくれました。今回は現地滞在1日半と、食事の回数は限られていましたが、おすすめに従ってローカルグルメを堪能してきました (お店は自分で探しました)。

1日目昼食:プロフ
鉄道でサマルカンド駅に到着したのが土曜の午後12時半。少し郊外にある駅からまず向かったのは、ホテルではなくレストランでした。最初の食事はサマルカンドプロフ (ジギルオシュ) と決めていましたが、昼食ラッシュに出遅れたら座れないかもしれないと、駅からタクシーを飛ばして「オシュマルカジ (Samarqand Osh Markazi No.1)」へ。

Googleマップのレビューを見る限り、サマルカンドでも一番人気と言っていいようなお店です。入店時は難なく座れましたが、30分ほどの間にみるみる席が埋まっていったので、やはり直接来てよかったです。

プロフの味はというと、まずお米がパッキパキに粒立ったかたい炊きあがり (芯が残っているわけではない)。コチラにも書きましたが、自分はもう少し普通の炊きあがりの方が好きなので、ここはちょっと残念というか。でもウズベキスタン人はこれくらいお米が粒立ったものの方が好きなのかな、などと考えながらいただきました。

お肉 (牛) は脂身多めのトロトロ肉。ジギルオシュ特有の亜麻仁油は、タシケントで食べたものよりさらにさっぱりしていました。これならスルスルいただけます。ただしお米をしっかり噛んで食べたので、最後はけっこう顎が疲れました。

プロフ+トマトサラダ+お茶+パン1/4=46,000スム/550円。プロフだけなら33,000スム+税10%。(⇒マップ)

1日目夕食:ヌハットシュラック&サムサ
コチラに書いたとおり、ひよこ豆のスープ「ヌハットシュラック」はタシケントで実食済み。それとくらべると、本場サマルカンドのものはやはりひと味違いました。スープが旨味たっぷりで、ひよこ豆もお肉 (羊) もボリューム満点。彩りも鮮やかだし、こうなるともうご馳走です。専門店「ヌハット2号店 (Kafe No'xat 2)」を探した甲斐がありました。満足、満足。

ヌハットシュラック+追加スープ+ノン2切れ+水=59,000スム/710円。ヌハットシュラックだけなら50,000スム/600円 (税込み)。(⇒マップ)

食後、腹ごなしのため1kmほど歩いてレストラン「グランドアサドベック (Grand Asadbek)」へ。目当てはサムサ。テイクアウトのつもりでしたが、店頭で焼き上がったばかりのサムサをもらおうとしたところ、あれよあれよという間に奥の部屋にとおされ、結局お店で食べていくことに。

サマルカンドのサムサはパリパリのパイ生地が命と聞いていましたが、まさにそのとおりの一品でした。本当に皮がパリッパリ。最高でした。しかしやけに豪華な内装の店内で、一人背中を丸めてむしゃむしゃとサムサを頬張るのは、なんだか少し恥ずかしかったです。でも、ひと口かぶりつく度パリパリの皮が飛び散るので、猫背になってお皿の真上で食べざるを得なかったのです。サムサ1個8,000スム/96円。(⇒マップ)

※Googleマップに未記載なのでマップリンクは隣のお店です。本当はそちらのお店に行くはずでしたが、Asadbekの焼きたてサムサの光景に釣られてついふらふらとこちらへ。焼きたてサムサを何十個と買っていく人を目の当たりにしましたからね。

2日目朝食:サムサ
シャーヒズィンダ廟群を見た後、シヨブバザールの中にある「チャイハナ」で朝ご飯。サムサの皮 (パイ生地) はここもパリパリ。焼きたて熱々で、手に持つのも最初は大変でした。少し冷めてからと思いつつ、逸る気持ちを抑えきれずサムサにかぶりつくと、たちまちジュワッと激熱な肉汁が。熱い!火傷しそう!しかしうまい!これを至福と言わずして他に何が。

皮は前日のお店が一枚上手かなと思いましたが、具のお肉はチャイハナの方がだんぜん美味しかったです (自分好みの味でした)。サムサ2個+お茶=20,000スム/240円。(⇒マップ)

2日目昼食:プロフ
個人的には今回のサマルカンド旅行で本命のプロフ店が「タギチノール (Tagi Chinor)」でしたが、期待どおりの美味しさにホッと胸をなでおろしました。テーブルに運ばれてきたプロフ (ジギルオシュ) には、骨付きの牛バラ肉がひと塊。一緒に小さなまな板とナイフ&フォークも運ばれてきました。

まずはスマホを取り出し写真を撮っていたら、店員が「カットしましょうか」と言ってきて、ササッとお肉をバラしてくれました。なるほど、こういうスタイルなんですね。ちょっと豪勢な気分になります。

お米の炊きあがりはかたすぎす柔らかすぎずで、絶妙に自分好み。味も上々。お肉はトロトロ、亜麻仁油は最初のお店と同じく意外にもあっさり目。ニンジンがダイスカットなのもどこかお洒落で、ここは本当に大満足でした。泊まっていた旧市街方面からは少し遠いのですが、来てよかったです。プロフ+トマトサラダ+お茶=42,000スム/500円。(⇒マップ)

2日目夕食:プロフ
サマルカンド出発前に「ライヤン (Rayyan)」で少し早めの夕食。ここもプロフ (ジギルオシュ) をテーブルに運んでから、塊のバラ肉 (牛) をナイフでカットするスタイル (骨はなし)。お昼ご飯からそれほど時間が空いていなかったので、いつになく大盛りのお皿を見て食べきれるかなとやや不安に。

ひと口食べて、うーん、なんだかお米がかたい。かたい上に歯にくっつく。これ、炊きあがりのお米のかたさではなくて、たぶん炊きあがって時間がたったことによるかたさ。要はカピカピということ。もちろん全部ではなく、一部のお米なのですが、やはりどうしても気になります。

午後5時なんていう変な時間にプロフを食べようとした自分が悪いのかもしれません。おそらく昼に炊きあがったプロフの最後の残りなのではないでしょうか。夜の部はまた新たに炊くようなので (帰り際、大鍋にまた火を入れているのが見えました)、これはもうタイミングが悪かったなと。

大ぶりのお肉はトロトロ、味付けもよし、亜麻仁油の具合も絶妙だったので、お米だけがとにかく惜しかったです。ただし、1人前の量が多い。お米1.5倍にお肉2倍で値段も2倍という感じでした。プロフ+お茶=67,000スム/800円。(⇒マップ)

ノン
サマルカンドに行ったらぜひノンを食べてみてと言われました。たしかにどのガイドブックを見てもサマルカンドのノンはどこか特別扱いというか、「ノンの王様」といった表現もよく見受けられます。ということで、シヨブバザールで1個 (15,000スム/180円) 買って帰ってきました。 

ずっしり重くつやつやで存在感抜群のこのノンは、切ってみると中身もみっちり目が詰まっています。小麦の甘い香りが鼻腔を刺激し、ひと口食べてみると、ずいぶんもっちりした食べ心地。噛めば噛むほど美味しさが感じられました。

以前タシケントのバザールで買ったこの手のノン (中身みっちり系) は、もっとボソボソしていてあまり好みではありませんでしたが、サマルカンドのノンはとても美味しかったです。食べごたえもありますから、これをベストに挙げる人が多いのも納得。

ただし、さすがに全部は食べきれないと思い、半分は職場のスタッフにもらってもらいました。丸々1個ではないのでケチと思われないか心配ですが。。(⇒ノン過去記事1ノン過去記事2)

* * *

【補足1】
サマルカンドのレストランは料理を頼むとたいていノン (1/4切れ) が一緒に出てきます。これは別料金なので (1つ1500~2000スム/18~24円)、食べる気がなければ出てきた時に断りましょう。

今回は偶然なのかどのお店も異なる種類のノンを出してくれたので、自分はそれぞれ少しずつ食べてその味を楽しみました。プロフであってもとにかく毎食ノンを食べなければ気が済まないというウズベキスタン人の気持ちは、まだそれほど理解できていません。

【補足2】
今回サマルカンドで本場のジギルオシュ (亜麻仁油のプロフ) をいただきましたが、個人的にはタギチノールが一番好み、一般的におすすめするならオシュマルカジ、お昼時間にプロフを食べそこねたらライヤンという感じ。

まあでも意外とタシケントの「パイシャンバ」も美味しいな (いやむしろ・・) というのが今回の感想。たぶん自分はタシケントの油まみれのプロフに毒されていて、サマルカンドのプロフはちょっとヘルシーすぎるというか。。

【補足3】
サマルカンドノンを半分あげたスタッフから、そのお礼にと大きなノンをもらいました (ご家族がフェルガナから買ってきたもの)。食べきれないからあげたのに。。やはりサマルカンドから2個買ってきてちゃんと1個あげればよかったと反省。。でも重いんだよなあ、サマルカンドのノン。。