A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

どうした、アノール!?

去年、ウズベキスタンに赴任してまだホテル住まいだった頃、初めてラグマンをいただいたお店が「アノール」でした (Map)。

初めてのラグマンは、それはもう美味しかったです。麺好きの自分は、これがあればウズベキスタン生活は安泰だなと、今後がますます楽しみになりました。

その後ほどなく、このエリアにアパートが見つかり、図らずもお店の近くに住むようになりました。当初は毎週のようにアノールを訪れたものです。

ところが先日ふと考えたら、「あれ?今年になって一度くらい行ったっけかな?」と悩むくらいご無沙汰していることに気がつきました。

ということで、久しぶりにラグマンを食べるためお店を訪れたのですが、なんだかいろいろ不測の事態に見舞われることに。

頼んだのはラグマン、スープ、パン。一見なんの問題もなく美味しそうに見えますよね。でも実際は、「どうした、アノール!?」と心の中で叫び声をあげる結果に。

値上がり (2023年5月との比較)
ラグマンが3,9000スム/468円から49,000スム/588円に約25%の値上げ。どのレストランもこの1年で2~3割値上げしているため想定内ではありましたが、値上がりをなんとか最小に抑えようと頑張っているお店もある中、ちょっと割高に感じてしまいました。

また、大盛りラグマンで定評のある「カラサライラグマン」の値段をいつの間にか追い越していました。カラサライは40,000スム/480円から45,000スム/540円に12.5%の値上げ。向こうは麺のボリュームが相当あるので、こうなると行くならカラサライかな。

ラグマンの麺が・・・
久しぶりに口にするアノールのラグマン。麺の食感はしっかり覚えています。どのお店もラグマンはコシが命。時には顎が疲れるほどしっかりめの麺がラグマンには求められます。もちろんアノールは抜かりなし、かつツルツル&シコシコ、のはずでした。

ところがこの1杯は、なんともアノールらしくない、かなり柔らめの茹で上がり。これには衝撃を受けました。しかも麺にツルツル感がなく食感にも影響が。ここまで残念な仕上がりのラグマンは、あまり出会ったことがありません。

麺の茹で時間を間違えたか、茹で置きした麺を使ったか、あるいは盛り付けたのに配膳を忘れていたか。値上がりしても味があのままならばOKと受け入れ準備はできていたのに、これではちょっと話が違います。まあでもこの日たまだまだろうな、さすがに。。

アノールの名誉のために言っておくと、スープは相変わらず美味しかったし、日本から来て初めてこのラグマンを食べたら、むしろ日本のうどんに近くてより美味しいと感じるのではないかと思います。

あくまで自分の好みに合わなかっただけです。何せ好きなうどんは麺がかたいで定評のある「吉田のうどん」ですから (⇒コチラ)。

スープ
ショートパスタのスープ「マンパル」を注文しましたが、10分ほどしてテーブルに運ばれてきたのはミートボールスープでした。運んできたのは注文を受けた店員。「これマンパル?」とたずねると、途端に狼狽し始めました。

明らかに新人スタッフで、注文時からわかったのかわかっていないのか、どうにも心もとなかったのですが、ベテランスタッフが「大小のサイズ聞いた?」などと注意していたので、まあ大丈夫かなと安心はしていたのですが。

彼はなんとも虚ろな表情になり動きが止まってしまったので、こちらも早々に諦めモード。他のテーブルへの配膳間違いが心配でしたが、そんなこともなさそうだったので、「いいですよ、食べますから」と伝えると、彼はホッとした表情で去っていきました。

自分は違うものが来ても美味しければそれでいいという考え方です。ただ、ミートボールってスープにするとたいてい味が抜けるので、あまり美味しいものにあたったことがなく、ウズベキスタンでも今まで一度しか頼んだことがありません。

その時は別のお店でしたが、やはり微妙な味わいでした。果たしてアノールはどうかと期待と不安が交互に押し寄せる中、スプーンで団子をひとすくい、そしてパクリ。うん、ダメだ。。。36,000スム/432円もしたのにな。

こうなると逆に美味しいミートボールスープを探したくなりました。これは、まだ知らぬ美味しいミートボールスープに出会うための布石だったと、いつかこの新人スタッフに感謝する日が来るかもしれません。

パン
ノンではなく「アフガンブレッド」を注文しました。以前、アフガニスタンレストランでいただいたパンが素晴らしく美味しかったので (⇒コチラ)、近場のアノールで同じものが食べられたらラッキーと思い。

見た目はほぼ同じものでしたが、口に入れてみると、その違いは明らかでした。バターの豊かな風味を期待していましたが、バター感はあるようなないような。食感も異なり、これはもう別物だなと。値段は向こうのお店と同じなのに (12,000スム/144円)。

まあ考えたら当然です。アフガンのものが食べたければ、素直にアフガンレストランに行けということですよね。はい、ごもっとも。

* * *

なんとも言えない敗北感を感じながらお店を後にした自分でしたが、スーパーマーケットに寄って袋のラーメンを棚から3つひとつかみで取ってカゴに入れたら、レジの際にひとつは違う味が混ざっていたことに気づき、またまたガッカリなのでした。うまく行かない日は全部ダメだな。。