昨日、ウズベキスタンの物価高 (パンの値上げ) について書きましたが (⇒コチラ)、最近、個人的に特に響いたのはラグマンです。
以前、タシケントのおすすめラグマンをまとめましたが (⇒コチラ)、麺のベストは「タルノブ」、スープのベストは「サルドバ」、アクセス含め総合力なら「アノール」、大盛りが食べたいなら「カラサライ」という、自分の中のお気に入り店があります (各店舗名にマップリンク)。
サルドバはいつの間にか31,000スムから33,000スムに値上げしたなと思っていたのですが、それくらいの値上げは他店の状況を見ればある意味当然と考えていました。
しかし先週、数ヶ月ぶりにサルドバのラグマンを食べたところ (お店にはよく来ていましたが他の料理を食べていました)、運ばれてきたお皿を見て思わず「あれ?」と。
なんだか麺の量がすごく少なかったんです。記憶が美化されているのかなとも考えてみましたが、それにしたって少ないなと。
麺を掘りおこしてみても、下からたくさん出てくるわけでもなく。
家に戻って7月の写真 (下の写真) とくらべてみましたが、確かにもともとそんなに多くはないものの、でもやはり以前の方が多かったような気がします。
あいかわらずスープは一番美味しいと思うので、もう少し値上げしてもいいから麺を増やしてほしいなあ。
というか、麺を減らしたって大してコスト削減にはならないじゃないか、なんて一瞬プンスカした気持ちにもなりました。
でも、一皿で足りなければ他の料理も注文してくれる可能性が増えるわけで、そうであるなら、これはお店側の苦肉の策なのかも。
サルドバのラグマンをあっという間に食べ終わり、すぐに頭に浮かんだのが、「カラサライ」のラグマンでした。
お店の売りは、その麺の量。カラサライは他店を圧倒しています。実は値段も他店より1割くらい高いのですが、ツルッとしたコシのある麺を口いっぱいに頬張るように食べるのは、まさに口福。
9月に日本から来た人たちを連れて行ったところ、とても喜んでくれました。味もさることながら、食べても食べても減らない麺の量は、実に食べごたえがあったと。
ということで土曜日のお昼時、久しぶりにお店を訪れました。10月以来です。テーブルに着くやいなや、まず気がついたのは、メニュー表が変わっていたこと (赤色から青色に)。
手にとって見てみると、案の定、値上がりしていました。ラグマンは4万スム/480円から4万5000スム/540円に、一気に1割以上の値上げです。
ただこれは、自分にとっては朗報でした。値段据え置きで麺の量が減るくらいなら、値上げしてボリュームキープの方が、このお店の特色が保たれるからです。
テーブルに運ばれてきたラグマンは、以前と変わらないものでした。明らかに量が多く、横から見れば麺がこんもり、掘り起こしてみればごっそりです。
無心で麺を頬張ったこのひと時は、とても幸せでした。ああ美味しかったと、大満足で食べ終えました。そこで、ふと。
どうやら自分、値段据え置きで内容量を減らす、いわゆるステルス値上げが嫌いなようです。「だったら堂々と値上げしてくれ」と、そんな風に考えてしまいます。
もちろん、この1年間の値上げのペースには、悲鳴を上げているウズベキスタン人も多いのではないかと危惧しますが。
* * *
ちなみに、カラサライのラグマンはスープの味がやや独特です。その香りには、他店とは違って、ほのかに爽やかさと甘みが感じられるような気がします。
もしかしたらャラウェイが強いのかも。いや、本当にもしかしたらです。他に適当なスパイスが頭に浮かばないだけです。ラグマンは普通、クミンが強いのですが。
味覚が鋭い人にいつか解明してもらいたいなあ。