吉田のうどん
山梨県富士吉田市及び同市を含む山梨県郡内地方を中心として食べられている郷土料理のうどん。汁は醤油と味噌を合わせたものが多い。麺は太くかたくコシがあり、乱切りを是とする店も多い。付け合せは茹でキャベツ。肉は馬肉が多いが、豚肉や牛肉もある。薬味は「すりだね」という唐辛子、ゴマ、山椒などを油で炒めたもの。2007年農林水産省が各地に伝わるふるさとの味の中から選定した「農山漁村の郷土料理百選」のひとつ。
ということで、自宅からちょうどよいドライブの距離ということもあって、ちょっとだけ吉田のうどんにハマってみました。基本、肉うどんをチョイス。
■美也樹(みやき)
県外からも多くの客が訪れる人気店。汁はダシ感がほどよく、手打ち麺はそれほどかたくもなく食べやすい。馬肉。茹でキャベツうまし。
■みうらうどん
吉田のうどんで1、2を争う人気店。汁はシャープな味。コシのある手打ち麺は形が不揃いで食感にアクセントあり楽しい。たぶんこれが吉田のうどんのスタンダードかと。馬肉は細かくてちょっと食べにくい。
■麺許皆伝
常に混み合う人気店。汁はダシが良く効いていて、麺はツルツルで吉田のうどんにしては柔らか食感。これは吉田のうどんの新世代か。他店より値段安め、ボリューム多め。お肉は珍しく牛肉。これがまた美味しい。
■ふもとや
他店より広めの店内は客でにぎわう。汁はシンプルな味わいながら馬肉はしっかり甘辛の味。太麺と茹でキャベツと合わせ、全体のバランスが良い。麺の食感はやや重い。
■たけ川
広めの店内、丁寧な接客。汁はダシが効いていて、吉田のうどんらしいコシのある太麺が食べごたえ十分。麺はしっかり小麦の美味しさが味わえるため、個人的にはここの麺が一番のお気に入り。馬肉。
■くらよし
汁はきわめてシンプル。形が不揃いの麺はこれぞ吉田のうどんと言うべきコシ、というかかたい。顎が疲れるのが妙に嬉しい。豚肉。「湯盛り」もぜひ。
■彩花(さいか)
汁ややしょっぱめ、麺平ためで吉田のうどんにしては柔らかめ。吉田のうどんの入門として最適という声にも納得。豚肉。
■桜井うどん
昭和な雰囲気をかもし出すお店に、昔と変わらない醤油ベースの汁にキャベツと油揚げをのせた "元祖吉田のうどん" を求めて、連日多くの客が集まる。
メニューは温・冷の二種類だけ。お肉などのトッピングもなし。食べてみればわかりますが、これはこれで間違いなく完成形。味の良さに感動すらおぼえます。
■道の駅・富士吉田
吉田のうどんはどのお店も午後2時には閉まってしまうので、少し遅い時間にどうしても食べたくなったら、道の駅・富士吉田に行きましょう。専門店に負けない美味しさです。
吉田のうどんらしいコシの強いうどんにお肉は正統派の馬肉。出汁の塩梅もちょうどよく、むしろここをベストに推す人もいるのではないかと思うほど。
湯盛り(富士登山の前に身を清めた修験者が食べるまっさらのうどん=白湯のうどん)があるのも本格的。
■すりだね
吉田のうどんと言えば薬味の「すりだね」が必ずテーブルの上に置かれています。どのお店もオリジナルレシピで自家製すりだねを作っているんだとか。かなり辛いのでちょっとずつ入れると良いです。