A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

ローカルマーケット探訪(6)ウズベキスタン

ついこの間まで住んでいたウズベキスタン。タシケントにはいくつもローカルマーケットが、いや、ここではバザールと呼びましょう、バザールがいくつもあって、旬の果物や乳製品を買いによく行っていました。

バザールごとの違い (◯◯を買うならここ、とか) は、地元の人に言わせたらあれこれあるのかもしれませんが、自分はそこまでわからなかったし、あまり意識もしませんでした。結局、一番大きなチョルスーバザールに、一番よく通ったかな。

値段は「ここが一番安い」と言われていたバザールもありましたが、そこまで買い物をしない自分には、あまりよくわかりませんでした。バザールの買い物のコツとしては、同じバザール内でも同じ商品を扱うお店がいくつもありますから、いかに歩き回って情報を集められるかですね。

買うお店を決めたらその上で、やはりいくらかは値切るべき。お店の人も根切り交渉はウエルカムみたいです。仲の良いウズベキスタン人と一緒に行った時は、「言い値で買ってはダメ!」とずいぶん発破をかけられました。

(※代わりに値切り交渉はしてくれませんでした、彼曰く、それは買う人のみの権利であり責任であり、また楽しみでもあるから)

では、代表的なバザールをご紹介します。タシケントはチョルスーバザールを写真多めで、他は少なめにします。ホント、置いてあるものはどこもあまり変わらなかったんですよね、自分の目では。

タシケントのバザール

チョルスーバザール (Map)
中央にある青いドームは旧ソ連時代に建てられたソビエトモダニズム建築、これだけでも一見の価値あり。ドーム周辺に衣料品・雑貨などのお店が密集し、中央アジア最大規模のバザールとなっています。

ドームの2階はドライフルーツ、ナッツ、ハーブティーなど。

ドームの1階は肉類、乳製品、漬物類、香辛料など。

お肉は頭から脚まで各部位があります。羊の尾の脂身 (ドゥンバ) など、中央アジアらしい食材も。写真は牛タンと羊の脂身。

水切りヨーグルトはスーパーの半額くらいで買えます。味も良し。1キロ買ってもペロリでした。

高麗人が伝えたのでしょう、ピクルスはどこかキムチっぽい (赤唐辛子入りの) ものが普通に売られています。

1階ではラグマンの麺とマンパル (ショートパスタ) も。麺はうどん代わりに買って帰ったことも。

オープンエリアのフードコートはシャシリク (シシカバブ) の煙でいつもいい匂いが充満しています。

珍味「カラポチャ」。羊または仔牛の頭 (カラ) と脚 (ポチャ) を煮込んだ料理。

野菜・果物は一年中途切れずいつも何か売っています。写真は1月下旬、ウズベキスタンは真冬で、こんな品ぞろえ。果物は輸入品も多いです。

チェリーの季節 (5~6月) はぜひチョルスーへ。輸出品クオリティのチェリーが並びます。値段はむしろスーパーマーケットより高いですが、品質は間違いなし。

プロフ用の黄色いカットニンジンが山積みされているのが、いかにもウズベキスタンぽい。

お米・豆類は量り売り。お米 (国産) は1キロ150~200円。スーパーの方が少し高かったですが、自分はいつもスーパーで買っていました。やはりちゃんとパックされたものの方が安心感もあったし。

玉子は1個10円から。スーパーの半額ですが、さすがに卵はスーパーで買っていました。陽の下で売られているのを見るとちょっと怖くて。

ブドウの葉っぱ (写真は漬物) は中東でもよく食べられていますが、ウズベキスタンでもポピュラーな食材です。

春分の日を前に、"春を告げるスイーツ"「スマラク」の市が立ちます。これは他のバザールも同様。トロトロの麦芽糖スイーツは、優しい甘さでどこか懐かしい味。

どのバザールもノンの販売コーナーがありますが、とくにチョルスーは焼き窯ルームがあるので焼き立て熱々を買うことができます。注意点としては、まだ温かいノンを持ち帰りのため袋に入れると、たちまち袋の内側に水蒸気がつくので (すぐにそれが水滴に)、ノンが湿気てしまわぬよう、袋の持ち手をギュッとしばるのは避けましょう。

ミラバッド・バザール (Map)
売り場面積は小さめですが、ひととおりのものがそろっています。建物の2階に韓国系の小売店がありました。自宅から歩いて行ける距離にあったので、メロンの季節はここで買っていました。

アライ・バザール (Map)
地下鉄アブドゥッラーコーデリー駅を出ると目の前にあり、アクセスが良いのもあって外国人も多かったと思います。その分、チョルスーバザールより売り子がすれていたような気も (個人的な印象です)。だからほとんど買い物しませんでした。(写真は1月下旬)

奥の建物の2階は乳製品とハム類。さらに一角で珍しく豚肉・豚ベーコンが売られていて、一度豚ベーコンを買いました。

ファルホド・バザール (Map)
ファルホドバザールは1971年に開かれた大きな生鮮市場で、当初から「タシケントで一番安い市場」という称号を保ち続けているそうです。2008年に大規模改修が行われ、広さは4ヘクタール (1ヘクタールは100m✕100m) に拡張され、売り場もだいぶ見やすく・わかりやすくなったと言われています。ATMやトイレの整備も行われ、さらに快適な買い物ができるようになりつつ、相変わらず商品の価格は、他所よりも一段安くキープされているのだそうです。

ヤンギアバッド・バザール (Map)
ヤンギアバッド・バザールは巨大な蚤の市です。最寄り駅は地下鉄イエローラインのヤンギアバッド駅、駅を出るともう露天が軒を連ねています。売られている商品の多くはどう見てもジャンク品。いったい誰が買うの?とはてなマークが最後まで消えませんでした。

アンティークはなかなか見応えあり。掘り出し物のにおいがプンプンしていましたよ。買ったとしても国外に持ち出せるかは不明ですが。個人的には旧ソ連のシネマレンズ (Cマウント) を探しに行きましたが、すでに持っているものしか見つからなかった。残念。

サマルカンド

シヨブ・バザール (Map)
旅先で地元のバザールをのぞくのは楽しいもの。自分はあまり買い物しませんが、サマルカンドはもう完全にノン ( サマルカンドノン) 狙いでした。1回目は2個しか買いませんでしたが (1個1キロあって重い・・・)、あまりに美味しかったので、2回目のサマルカンド訪問ではがんばって3個購入、スタッフにも渡して喜んでもらえました。

カラカルパクスタン

ヌクス中央バザール (Map)
過去記事でもっと写真を載せたので (⇒コチラ)、ここでは一部だけ。個人的にもっとも目を引いたのは、パスタやクッキー、ポテチのバラ売りでした。こういう売り方もあるんだなあと。インドネシアのガラム (タバコ) のバラ売りを思い出しました。

ムイナク・バザール (Map)
20世紀最大の環境破壊と言われるアラル海の縮小。ムイナクの町には「船の墓場」があり、世界中から多くのビジターを集めています。アラル海での漁業が消滅し、塩害により農業も深刻な打撃を受けているため、町自体は正直かなり衰退していると思いました。それでも粛々と営業を続けているバザールを見て、いろいろ考えさせられました。(写真は1月下旬)