暦の上では春の気配が立ち始めるという「立春」ですが、青森県の竜飛岬とほぼ同緯度にあるタシケント (北緯41度18分) は、まだまだ寒い日が続いています。
春の気配なんていったいどこにあるのと、薄く積もった雪を踏みしめ、ポケットに手を突っ込んで町をウロウロしていたその時。
アライバザールの一角で、ウズベキスタンの春を告げる「クックサムサ (ピチャック)」と「スマラク」のワゴン販売を見つけました。
ナウルーズ (ナヴルーズ/Navruz) もまだ1ヶ月以上先だというのに、なんて気が早い、いや、商売熱心、違う、季節の便りを知らせてくれてありがとう、そう思ったのでした。
クックサムサ (1個7,500スム/90円) とスマラク (小10,000スム/120円) を買ってきました。
クックサムサ (ko'k somsa) はほうれん草入り。ピチャックとも呼ばれます。ほうれん草がほど良い味付けで美味しかったです。ボリュームもあって食べごたえがありました。
実はこれを食べたのは初めてです。去年の夏頃から存在は知っていて、時々レストランのメニューを指さして注文したこともありましたが、いつもないと言われていたのは、やはりこの季節限定のメニューということなのでしょう。
ちなみに、クックチョイ (ko'k choy)=緑茶、コラチョイ (qora choy)=紅茶なので、クックは緑、コラは赤だと思っていたら、実はそれぞれ青と黒でした (緑=yashil、赤=qizil)。
日本でも「青菜」とか「目に青葉」などと言いますが、ウズベキスタンでも葉物の緑は青と表現するんだなと、共通点が見て取れてうれしくなりました。
そしてスマラク (sumalak)。発芽麦から作るちょっと甘酸っぱいトロトロのスイーツ、麦芽糖の甘さですね。去年もアライバザールで買って美味しくいただきました (⇒コチラ)。
試しに、ちょうど冷蔵庫に入っていたヨーグルトにかけて食べてみましたが、うーん、いまいち相性が良くなかったかも。
スマラクは優しい甘さでとても美味しいし、ヨーグルトも美味しいのですが、同時に食べるとなんだか全然合いませんでした。変な苦味が感じられて。
やはりスマラクはそのまま食べるのが正解。けれども自制しないと、スプーンですくいながらずっとペロペロ食べ続けてしまいます。
ナウルーズの頃、地方ではスマラク作りが盛んに行われるそうですから、一度ぜひ体験してみたいものです。