A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

Kitty the Killer(タイ映画)

「Kitty the Killer (キティ・ザ・キラー)」は2023年に公開されたタイのアクション映画です。少女暗殺者のディナと、ある行動から組織を敵に回したケン。ケンは命を落とす直前、若者チャーリーと出会い、運命を託す。

古来、裏社会で暗躍していた暗殺者集団「ジ・エージェンシー」は、「キティ」と呼ばれる女性暗殺者を育成し、汚れ仕事を請け負っていた。

キティたちの後見人グレイフォックス (ケン) は、あるとき組織を裏切り、命を落とした。死の直前、ケンが偶然出会ったのは、うだつの上がらないサラリーマンであるチャーリーだった。

チャーリーは事態が飲み込めぬままアジトに連れてこられたが、最後は運命を受け入れることを決意。キティのミナ、リナ、ティナ、そしてディナたちから、厳しい訓練を受ける過酷な日々が続く。そしてついに、決戦の火蓋が切って落とされた。

* * *

久しぶりに観たタイ映画は、なんとタシケントの映画館で公開されたものでした。こんなところでタイ映画が観られるとは、感慨もひとしお。

もちろんロシア語吹き替え、字幕なし。あらすじは観終わった後、インターネットから引っぱってきました。ストーリーがしっかり把握できたかといえば、はなはだ疑問。

ただ、各チャプターのタイトルとキティたちのコードネーム (二つ名) だけ英語で浮かび上がったので、なんとなくの流れと雰囲気はわかったのかなと。

あとは、アクション (アクションコメディ) 映画なので、登場人物の善悪ははっきりしていたし、裏切りもわかりやすかったので、思っていたよりはずっと楽しめました。

主役ディナを演じたのは「Low Season」でリンを演じた Ploypailin Thangprapaporn。コチラに映画の感想を書きましたが、もともと柔和な雰囲気の女優さんです。

なので今回の日本刀を振り回す派手なアクションシーンには、かなりインパクトがありました。キャスティングの理由も、おそらくそのギャップを狙ったものなのかなと。

ディナの相手役とも言えるチャーリーを演じた Denkhun Ngamnet は、ここ10年テレビドラマで活躍した後、満を持してスクリーンに登場といった感じです。

裏社会に飛び込んでしまった、ちょっと抜けてる男をコミカルかつ男気たっぷりに演じていましたが、やはり主役はディナ始めキティたちでした。今後に期待。

キティのひとり、ティナがなかなか印象的な相貌で、過去描写もあったのでこれは何かあるなと考えていたら、やはりの展開。

先が読めるというよりは、王道の展開と考えれば、むしろ安心して楽しめました。エンターテイメントに変なひねりはいらないですからね。ロシア語吹き替えだし・・・。

ちなみにティナの女優さん (Sutina Laoamnuaichai)、「Cat a Wabb」と「The Promise」にも出ていた女優さんでした。個性派俳優のくくりかもしれませんが、確実に求められていますね。

戦う相手は絶望的に強く、血しぶきが飛び交う戦闘 (殺陣) シーンはなかなかのもの。最後にあっと驚く仕掛けもありましたし、2時間があっという間でした。

惜しむらくは、最初のアクションシーンが一部、アニメによるアクションシーンで表現されていたのが好印象だったので、クライマックスでもやってほしかったなと。

映画にアニメを挟むやり方は「May Who?」がとても良かったので、今作も、若干つたないアクションシーンの補完的な意味合いではなく、効果的な演出として使ってほしかったです。

時々映し出されるタイの町の風景、食事風景もよかった。懐かしかったです。チムチュムも出てきました。食べたい!(⇒チムチュム過去記事)