A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

特送(映画鑑賞)、からのラムドン

1月にタイで公開された、韓国クライムアクション映画の新作「特送 (Special Delivery)」を観ました。成功率100%、金を出せば何でも送り届ける裏稼業のドライバー、ウナを演じたのは、映画「パラサイト」で知名度を上げた女優パク・ソダム。届けるブツは、子供。こちらもパラサイトに出演していた子役チョン・ヒョンジュンと、映画ファンにはうれしい再共演です。

敵対する悪徳警官にソン・セビョク。裏の世界とつながり、大金を手に入れたら警官なんてさっさと辞めてやると啖呵を切るものの、なかなかウナを捕まえることができず、カーチェイスや密室でのドタバタを繰り広げていきます。いや、ドタバタではなく本当は死闘なんですが、どこか滑稽でユーモラスなのは、演出とソン・セビョクの演技力の賜ですね。

そこに国家情報院 (NIS) までからんできて、事態はさらに深刻かつ最悪な展開へ。後半はアクションと流血の度合いが凄まじく、このやり過ぎ感こそ、韓国映画の真骨頂だなと思いました。残虐性もそうですが、北をからめたら何でも「ありそう」と思えるのが、韓国映画のずるい (うらやましい) ところです。

日本映画 (実写) はこの点ちょっと不利というか、犯罪にしても観客がリアリティを感じることができるレベルが、どうしても低いですからね。ある程度以上、突飛なストーリーになってしまうと (町中の銃撃戦とか拷問とか)、途端に「そんなことあるわけない」と冷めてしまいますから。平和な社会と冷静な国民性は何よりですが、エンタメ作品は弱くなりがちなのかなと。その分アニメが輝いていますが。

カーチェイスからアクションまで盛り沢山な本作、最後までテンポが良くとても面白い作品でした。とにかくパク・ソダムが圧巻。超絶ドライビングテクニックと切れのいいアクションで、あらゆる危機と困難を乗り越えていく様は、もう格好いいのひと言でした。もし続編ができたらまた観たいです。できればウナの過去を掘り下げてほしい。

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さて、パク・ソダムを見たらパラサイトを思い出し、そういえばチャパグリ (チャパゲティ+ノグリ=ラムドン) 作って食べたっけな (⇒過去記事)、なんてことを考えていたら、たまたまスーパーでそのまんまの新商品 (RAM-DON) が売られているのを発見、即ゲットしました。グルメマーケットでひとつ49バーツ/170円。商品キャラに目隠し線て、まるでパラサイトのポスターじゃないですか。これはいい仕事。(とりあえず食べるのはまた後で)

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