A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

トンガのキャッサバとウム料理

トンガ人の主食はお芋。ウフィ (ヤムイモ)、タロ (タロイモ)、マニオケ (キャッサバ)、クマラ (サツマイモ) など、いつもマーケットに山積みで売られています。

個人的にはウフィが一番美味しいと思いますが、タロが大好きな人もいれば、毎日食べるならあっさりしたマニオケが一番という人など、好みは人それぞれ。

ウフィについては一度まとめたので (⇒大洋州でとろろ芋)、今度はマニオケ (以下、キャッサバ) について少し書いてみようかなと。

キャッサバには大きく分けて、苦味種と甘味種があります。苦味種はシアン化合物 (青酸配糖体) を外皮に多く含み、デンプン源作物として栽培されます (タピオカ)。

甘味種は、毒抜きを行いふかしたり茹でたりすることで食用にされます。有毒品種を含むキャッサバを安全に食べるためには、次のような方法があります (Wikipediaより)。

①毒性が低い品種 (甘味種) を選び、有毒な皮や芯を除く
②水溶性である青酸配糖体を水に溶かして除く
③青酸配糖体をキャッサバの細胞内酵素で分解する
④青酸配糖体を微生物が持つ酵素で分解する
⑤青酸配糖体を加熱により半分以下にする (ただし除毒法としては不完全)

トンガのキャッサバは、皮をむいてから蒸し焼きにしたものが食べられます。上記①に該当しますが、毒は皮だけということなのでしょう。

自分もキャッサバは何度も食べたし、自分で皮むきして調理したこともありましたが、もともと毒があるなんて意識したこともありませんでした。

当時は素手で触っていましたが、よく考えたら、本当はもっと気をつけなければいけなかったのかも。まあ今さらですが。

トンガのキャッサバはそもそも毒がないとも聞いたことがありますが、まあさすがにそれは眉唾かなと。トンガ人は体力があるので、少量の毒なら無きに等しいという考え方だとか。

では、トンガのアースオーブン料理「ウム」の調理工程を紹介します。(※ウムはもともと土中蒸し焼き料理ですが、普通は簡単なブロックのかまどがあります)

キャッサバの皮むき
最初にトンガ人にお手本を見せてもらい、見様見真似でやってみました。キャッサバに包丁で縦に切れ目を入れると、外皮とその内側の薄皮がピリピリときれいにむけます。この感触、クセになる。

ルーシピの下ごしらえ
タロイモの葉 (ルー) に羊肉 (シピ) を載せココナッツミルクを注ぎ、バナナの葉で包みます。具材はシピ以外にも魚だったりコンビーフだったり、お好みで。

キャッサバやルーと同じく、ココナッツミルクも自家製の家庭が多いです。

よくある家庭の裏庭の風景 (↓)。食べる物には困りません (タンパク源は別ですが)。

かまどの火起こし
小さな島国なので薪は貴重。ココナッツの殻もしっかり使います。ココナッツは搾りかすすら鶏のエサになる、大変有用な作物。炎が落ちて炭火になったら準備完了。

焼き工程
炭火と触れる部分にはホイルに包んだタロイモを敷き、その上にバナナの葉で包んだルーシピ、そして皮をむいたキャッサバを投入。

バナナの葉をかぶせてから蓋をして、シーツやタオルなど布を何枚もかぶせ、最後に重しを乗せます。熱と蒸気を逃さないのがポイント。このまましばらく放置。

1時間半後にオープン。立ち上る蒸気の中から、まず黄色くホクホクに焼き上がったキャッサバが顔をのぞかせました。くうー、美味しそー。

盛り付け
料理をかまどから取り出し、お皿に小分けしていただきました。かまどの横で焼いていたプアカ (子豚の丸焼き) と合わせ、最高に美味しかったです。

タピオカは別にして、キャッサバをそのまま食べる機会はなかなかないですよね。自分もトンガだけです。フィジーは芋類はタロイモが多かったし。

キャッサバは栽培も簡単な上、作付け面積あたりのカロリー生産量はあらゆる芋類・穀類の中で一番多く、デンプン質の生産効率が高いそうです。いずれ日本でも広まらないかな。

ちなみに、トンガやフィジーではタロイモの葉はポピュラーな食材のひとつでしたが、日本ではサトイモの葉は食べませんよね。食べようと思えば食べられるのかな。