「親友かよ (Not Friends)」は2023年のタイの青春映画です。タイでスマッシュヒットを記録し、タイ映画協会連盟により、2024年の第96回アカデミー賞国際長編映画賞のタイ映画代表に選ばれました。

■あらすじ
高校3年生のペーは転校先で隣席になったジョーと知り合う。初対面で「友達になりたい」と言う人懐っこいジョーに対し、「もうすぐ卒業だから」と会話に乗り気になれないペー。

そんな矢先、ジョーは不慮の事故で亡くなってしまう。ぺーはジョーが書いたエッセイを見つけ、それが実はコンテストで受賞していたことを知る。
ある日、短編映画のコンテストに入賞すると試験免除で大学の映画学科に入学できると知ったペー。
父親から大学受験に失敗したら家業の製粉工場で働くように言われていたペーは、その呪縛から逃れるためにジョーの “親友” だと嘘をつき、彼のエッセイを利用した短編映画を撮ることを画策。
そこに、唯一ペーの嘘を知るジョーの本当の親友ボーケーや、撮影のために準備されたiMacに目が眩んだ映画オタクたちが現れ、学校全体を巻き込んでの映画撮影が始まる。

新しくできた仲間との創意工夫に満ちた楽しい撮影が進むにつれ、席が隣だっただけのジョーの魅力を知っていくペーだったが、ジョーの思いもよらない秘密を知ることになる・・・。

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おもしろかったです。もともとタイの学園ドラマはコメディとシリアスのバランスが上手で、映画好きが観ても楽しめる作品が多いと思います。
本作もひょんなことから始まったショートフィルム制作を軸に、十代が描く夢や友情、ほろ苦さが混じり合う現実と、そう捨てたものではない未来を、笑いあり涙ありで描いています。
まだ上映中のところもあると思うので、細かいネタバレは書けませんが (と言いつつWikipediaにはガッツリ最後まであらすじが載っていますが)、最近観た青春映画としては、邦画「この夏の星を見る」に続いて、本当にいい作品でした。
やはりタイ映画はおもしろいです。他の学園ドラマをまた見返したいなと思いました。ということで、いくつかおすすめを。日本では本編の視聴はなかなか難しいかもしれませんが。
■May Who? (2015) ⇒レビュー
スクールカーストの底辺を自認するポンと、ある秘密により転校を繰り返す謎の超地味女学生メイナイが繰り広げるドタバタコメディ。安心して笑える、そしてちゃんと感動する、なかなかの秀作。
■SuckSeed (2011) ⇒レビュー
十代の頃のもどかしい気持ちがよみがえってくるような、バンド、友情、ロマンスといろんな要素が詰まった、思いっきり笑えて最後は泣ける、青春ど真ん中の物語。
■First Love (2010) ⇒レビュー
中高一貫校を舞台に、中等部1年のナムが高等部1年の心優しきイケメン、ショーンに3年間片想いをする物語。途中は切なさの涙が、最後は爽やかな涙が流れました。
■Hormones (2008) ⇒レビュー
高校生・大学生の夏休みの恋模様を描く4つのオムニバスストーリー。当時のフレッシュなヤングスターがたくさん出ている感じで、観ていて微笑ましかったです。ちなみにセクシー担当は蒼井そら。タイでは超有名人。
■Love of Siam (2007) ⇒レビュー
同性愛、家族、友情、恋愛、自分探しなどテーマは多岐に渡り、158分が本当にあっという間。どのエピソードも心に残るものばかりで、もちろん主人公二人のやりとりは素晴らしかったです。最後は号泣必至。