A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

鶏の唐揚げ vs. 揚げ鶏

日本の鶏の唐揚げは美味しいです。これはもう本当に。バリエーションもたくさんあるし、もはや日本の食卓には欠かせない一品です。

アジア諸国にも唐揚げもしくは揚げ鶏の料理はあれこれあって、これまでいくつかそうしたものを食べてきました。

中には相当美味しかったものもあって、「これは日本もうかうかしていられないな」などと思ったこともしばしば。

ただ、日本に戻れば戻ったで、やはり日本の鶏の唐揚げがいちばん美味しいのかなと思ったりするわけですが。では、そんな料理の数々をご紹介。

アヤムゴレン@インドネシア
インドネシア人は揚げ物が大好きですが、鶏 (アヤム) もかなりポピュラー。ただしほとんどのお店は揚げすぎ (火を通しすぎ) で、とくに胸肉のあたりはたいてい身がパサパサです。写真はアチェ州でいただいたもの。これは味付け (+スパイス) も火の通し方も絶妙で、初めて美味しいと思ったアヤムゴレンでした。地鶏だから鶏肉そのもののポテンシャルが高かったのかも。

アヤムタンカップ@インドネシア
こちらもアチェ州から。アチェ料理の揚げ鶏はカレーリーフやパンダンリーフの素揚げを散らしているのが特徴。お肉にもよく下味がついていて、外はパリッ、中はジューシー。揚げた葉っぱはサクッと軽い食感で、ほのかなハーブの香りが口の中をリフレッシュしてくれました。揚げ鶏とハーブの合せ技で、自分の中ではトップレベルに美味しかった一皿。

ガイトート@タイ
ガイヤーン (鶏の炙り焼き) は自分も大好きなタイ料理のひとつなのですが、揚げ鶏のガイトートはあまり美味しいものに当たったことがなく、二、三度食べてもう諦めてしまいました。インドネシアのアヤムゴレンとも共通していますが、たいていは火を通し過ぎなんですよね。もともとタイ人はお肉をよく焼く派ですが (インドネシア人も)、とくにガイトートは身がパサパサになるまで揚げるのが残念でした。下味も軽く塩をふった程度なのでいつも途中で飽きてしまいました。

カオマンガイ@タイ
普通は蒸し鶏だけが載っていますが、中には半分揚げ鶏のパターンも。これは厚めの衣がザクザクしていて美味しかったです。この美味しさはほぼ衣の力かも。

こちらは「ジュブジュブ・カオマンガイ」の4種盛り (テイクアウト)。やはり衣厚めでうまし。でもここまで衣が厚いともはやチキンカツなのかも。唐揚げや揚げ鶏とはまた違うかもしれませんね。

テキサスチキン@タイ
タイのケンタッキーフライドチキンがイマイチで、自宅の近くにあったこのお店を試したところ、すっかりハマってしまいました。名前のとおりもともとアメリカのチェーン店なのでしょうか。ケンタッキーよりずっとシンプルな味付けで、素材の味が活きています。揚げたて熱々に当たった時は本当に美味しかった。わざわざこれを食べるためにタイに行くかと言われたら、別にそこまでではないですけどね。ていうかだったらアメリカに行きたいな、まだ行ったことないし。

KFC味ポテトチップス@タイ
好むと好まざるにかかわらず、ケンタッキーフライドチキンの味と香りは唯一無二です。レー (Lay's) のフレーバーとして限定発売されたポテトチップスは、ちゃんと「ああケンタッキーだ」とわかりました。すごいオリジナリティー。

CTRチキン@ウズベキスタン
ウズベキスタンにもケンタッキーはありましたが、個人的にはこちらの方が好きでした。1996年にイギリスのレスターで創業し、国内に17店舗展開した後、2010年、トルコに初の海外進出。そこから今ではヨーロッパ、アフリカ、中東、中央アジアの35ヶ国に140店舗を持つグローバルブランドに成長したそうです。なんといっても「チーフチキン」がおすすめ。丸ごと1羽のフライドチキンです。どうですか、このド迫力。味付けはカレーパウダーが効いていて、意外と他にはない美味しさです。

バッファローウイング@サウジアラビア
リヤドの「トニーローマ (Tony Roma's)」でいただいた盛り合わせの中にあった1品。アメリカ料理なんですかね。手羽先の唐揚げですが、ほとんどタバスコ味でした。世界の山ちゃんとくらべたら、うーん、これは山ちゃん。

ヤンニョムチキン@韓国
プライオリティパスを使って仁川国際空港のラウンジを利用した際いただいたもの。たくさん食べ物が並ぶ中であれもこれもと少しずつお皿に取るので、いつも2~3切れしか口にしません。そして覚えているのは、ほぼ衣と甘辛の濃いめのタレの味だけです。場所柄、ちゃんとしたヤンニョムチキンとは異なりかなりコスト削減している可能性も。本当はもっと鶏肉の味がするのだろうと推察。

油淋鶏@日本
もともと中国料理ですが、自分は日本で食べたことしかなく、また今回あらためて調べたところ、実は中国の油淋鶏は衣がないものが主流だそうです。衣付きは日本で独自に進化したようですね。辛くない麻婆豆腐とか餃子を焼いてご飯のおかずに食べるとか、ラーメンが百花繚乱だとか、中国料理から中華料理 (町中華) への変化はすごいですね。来日した中国人も日本風の衣がついた油淋鶏を食べると、「これも美味しいね」と思ってくれるそう。そこは懐が深い。単に食いしん坊とも言いますが。

鶏の唐揚げ@日本
あまりにもバリエーションがあるし自分もたくさん食べてきたので、ここではとりあえず写真1枚だけ。その1枚が吉野家の鶏唐揚げ定食というのもどうなのかなと思ったりもしますが。まあどこでどんなタイプの唐揚げを食べてもたいてい美味しいですよね。個人的にはニンニクより生姜が効いた唐揚げの方が嬉しい。

黒酢をからめたりするのもあるし、鶏肉の部位もいろいろだし、つけるタレ・ソースも工夫のしどころだし、やはり日本の "KARAAGE" は世界レベルの美味しさです。

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追記
ソースなど何もつけずに食べるようちょうどいい味が付けられている唐揚げも好きですが、黒酢とかタルタルソースも美味しいんだよなあ。鶏の唐揚げこそ、万人の一番を決めるのは無理かも。