A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

密室キムチ問題

先日、アメリカのとある幼稚園で、子供に持たせたキムチ入りのお弁当が臭いと保護者にクレームが入ったというニュースがありました。保護者がこの顛末をSNSに投稿したところ、「人種差別だ」と憤る声が次々に上がったそうです。

地域固有の食文化は時として他者を不快にさせることがあります。日本ではそれが納豆だったりくさやだったり。どちらも自分は美味しいと思うけれど、それを外国人に強要しようとは思いませんし、教室のような閉じられた空間で食べようとも思いません。

昔、フィジーにいた頃、日本との往復は大韓航空でした。機内食は韓国料理と西洋または日本料理が選べ、一度ビビンバを頼んだところ、付いてきたキムチがなかなかの臭いを放っていて、あわてて口に放り込んだことを覚えています。

そして今回、ウズベキスタン赴任はアシアナ航空でした。久しぶりの韓国系エアライン。機内食はやはり韓国料理と洋・和食が選べました。当時の記憶がよみがえり、今回は2度の食事で洋食と和食をチョイス。それぞれとても美味しかったです。

ステーキ。機内食って年々進化しているんですね。ほどよくミディアムに焼かれたお肉は柔らかく、そして肉自体の味が濃厚で食べごたえ抜群でした。昔の焼きすぎてただ固いばかりのステーキは今は何処へ。

うなぎの蒲焼き。機内食でこのレベルのものが食べられるなんて幸せです。日系エアラインより美味しいんじゃないかなと思いました。

とこれだけ書くとアシアナ万歳なのですが、やはりキムチ問題が。アシアナだけあって機内は韓国のビジネスマンぽい乗客が多数。隣の席のおじさんだけでなく、周りでいっせいに韓国料理を頼んでいました。つまり、なかなか激烈なキムチ臭 (ニンニク臭) に包まれたわけです。

コロナ禍にニュースで見ましたが、飛行機の中は数分で空気が循環する (入れ替わる) そうです。そのおかげか、キムチの臭いがいつまでも残るということはなかったのですが、15分くらいは「臭いな~・・・」とうなだれていたのも事実。隣のおじさんがなかなかキムチを食べないので、一刻も早く口に入れてくれとけっこう真剣に祈っていました。

いや、自分も韓国料理は好きですし、韓国レストランもよく行きます。そこで店内がキムチ臭いなんていう気はもとよりありません。店内がニンニク臭で満ちあふれていても、むしろ食欲をそそるいい匂いだと感じるでしょう。

というスタンスではありながら、やっぱり飛行機の中はもう少しなんとかならないものかと、ぼんやり考えた次第です。これを人種差別とか食文化否定とか言われてしまったら、もうどうしようもありませんが。。