「ウズベキスタンで食べるべき料理」については、ネット投稿があちこちにあるので、10や20はすぐにピックアップできると思います。
次のリストはもっとも一般的なおすすめリストですが、自分もこれには何の異論もありません。やはりまずはこれらから食べるべきでしょう。
このリストは18種ですが、例えばこれが30になると、スープのバリエーションが増えたりノン (パン) やスイーツが加わったりします。
けれども、自分がこれまでリサーチした限りでは、こうしたおすすめに「ビフシュテークス」と「ベフストロガノフ」が入っていることはまずありません。
名前を聞いてわかるとおり、もともとがヨーロッパ料理なので、ウズベキスタン料理にはあまり含めたくないのでしょうか。
「日本で食べるべき料理」にナポリタンが入っていないのと同じかな。でもカレーライスはほぼ確実に入っていますよね。この差はどこにあるのだろう。
それはさておき、このふたつ、ウズベキスタン料理店 (ちょっと大きめの総合料理店) にはたいていあるし、値段もローカル価格なので、庶民の懐には優しい料理です。
また、油と脂でご馳走感満載のウズベキスタン料理を連日食べて、少し胃が疲れた外国人にとっても、こうしたヨーロッパ風の料理は胃に優しくありがたいものです。
なので自分も時々無性に食べたくなるし、実際これまで何店舗かで食べてきました。特筆すべきは、どのお店もまったくと言っていいほど同じだということ。
これはウズベキスタン料理全般に言えることですが、料理のレシピや見た目が、どこで食べてもほぼ同じです。このバリエーションの少なさには、いつも驚かされます。
どこで食べても同じ味ということは、むしろ喜ぶべきことなのかもしれませんけどね、安定しているわけですから。でもどこか物足りなさを感じたりもします。
ビフシュテークス
「これはビーフステーキだな」と期待しがちですが、パッと見てわかるとおり、ステーキが載っているわけではありません。載っているのはハンバーグ、こちら風に言えばカツレツです。
そしてカツレツは、牛肉ではないような気がします。たいてい羊の脂のにおいがするので。キーマシャシリクのひき肉をそのままか、もし牛肉だとしたら、香りと旨味追加のため羊の尾の脂を足しているのかなと (アンジールレストランを除く)。
ボリュームたっぷりですが、それは3つの主食、ご飯 (グルチ)・そばの実 (グレチカ)・マッシュポテト (ピュレ) のおかげ。目玉焼きも定番で、なかなかのガッツリ飯です。
■サルドバ (Map) 30,000スム/360円
カツレツのお肉が羊臭やや強め。このクセが好きな人にはたまらない。タレはたっぷり、コクがあって美味しかった。
■タルノブ (Map) 41,000スム/492円
ボリューム控えめ、カツレツのクセ弱めで食べ安い。フライドポテトもついていました。タレ少なめなのは残念。
■アンジール (Map) 35,000スム/420円
厚みのあるカツレツはフワッと柔らかく羊のクセもなく (牛?)、ファミレスのハンバーグを思い出しました。お米がイマイチでしたが、カツレツはここが一番。
■ソイ (Map) 33,000スム/396円
カツレツ、タレ、米・そば・ポテト、そつなく美味しい。フレッシュトマトはありがたいけれど、この料理には合わないような気がしました。
ベフストロガノフ
これは紛うことなきビーフストロガノフ。ただしウズベキスタンの場合、グレイビーソースなのと (クリーム系ソースはない)、必ずフライドポテトの上に載っています。これはもう様式美。
自分は軽く食べたい時はこれ一択。量は少なめですが、しっかり牛肉料理なので、値段はビフシュテークスよりは高いです。
これこそどこで食べても同じ (くらい美味しい) と断言してもいい料理かもしれません。なので各店の感想はなしで。値段的にサルドバとソイがおすすめといったところ。
■サルドバ (30,000スム/360円)
■タルノブ (43,000スム/516円)
■アンジール (39,000スム/468円)
■ソイ (35,000スム/420円)
以上、ウズベキスタン料理としてはほとんど表立って語られないけれど、個人的にはおすすめしたい料理2品でした。