A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

最後はお蕎麦二連発@品川駅&成田空港

日本からウズベキスタンに戻る日、最後に何を食べようかなと前日から思案。これが羽田発だったら「つるとんたん」のうどんで決まりなのですが、ウズベキスタンだと残念ながら成田です (アシアナ航空の「成田~仁川~タシケント」便)。

成田空港を使って任地と行き来するのは10年ぶりくらい。どんなレストランがあるかちゃんと調べもせず、なんというか最初からあきらめて、品川駅構内の立ち食い蕎麦で最後の日本の味を噛み締めていただきました。

「常盤軒」のコロッケそば (500円)、最高でした。もともと駅の立ち食い蕎麦がもつ独特の雰囲気が好きです。背広姿の男たちが狭いカウンターで肩を並べ、背中を丸めて無言で蕎麦をすする姿は、なんとも日本的な絵面です。

この後大きな仕事を控えていたり、ただただ会社に行くのが嫌だったり、もしかしたら会社に行くふりをしていたり、きっといろいろな人がいるでしょう。それぞれどんな背景があるのかつい想像してしまいます。

食べ終わり店主に「ごちそうさん」と言って扉を出ていくみんなの後ろ姿の、なんと格好いいことか。そこには秘めたる意志や哀愁、あるいは無我の境地が見て取れます。

ということでお腹を満たし、成田エクスプレスに乗って空港第一ターミナルへ。自分はプライオリティパスを持っているのですが、成田は使えるラウンジがあったかなと思いつつ検索したところ、ひとつありました。ラッキー。

それが「IASS Superior Lounge 希和 -NOA-」。出国審査後、26番ゲートの近くにあります。2023年7月にオープンしたばかりで、小さいながらも明るく清潔感あふれるスペース。食べ物・飲み物もがっつり行く気でなければ十分満足できるかと。

食事はすべて和のテイストで、この日のメインディッシュはお蕎麦でした (カレーや焼きそばの日もあるらしい)。自分で麺をお湯で温め丼に移し、ポットの出汁をかければ熱々お蕎麦の完成。お稲荷さん、ひじきなどの煮物、どれも普通に美味しかったです。あとあんパンも。

外国人観光客や長期で海外に行く日本人にとっては、最後に味わう日本の味といった趣。今の自分にはこれがありがたい。朝、品川駅でお蕎麦を食べたばかりだというのに、ついまた食べてしまいました。最後は思わぬお蕎麦の二連発に、心も胃袋も満たされ日本を後にしたのでした。