昨日、ジャックフルーツついて投稿 (過去記事を編集再録) したので、ついでにパンノキも過去記事からピックアップ。ホクホクしてほんのり甘いあの優しい味を、今もときどき思い出します。
パンノキ(メイ)@トンガ
パンノキ (英語名:ブレッドフルーツ Breadfruit) はポリネシア原産で、大きな葉をつけるため庭や空き地に日除けの木としてよく植えられています。ハワイアンキルトの葉っぱの模様がこれですね。
1本の成木から年間200個も実がとれ、直径20センチほどの実は重さにして2~3kg。1個で大人1日分のカロリーをまかないます。ポリネシアでは子どもが生まれると、一生食べ物に困らないようにと、新しく1本パンノキを植えるのだそうです。
トンガも町のあちこちでパンノキを見かけます。あまりにもたくさんあるので、わざわざお金を払って食べるものではないと思われているのでしょう、パンノキをメニューに載せているレストランは少ないと思います。
パンノキはトンガ語でメイ (Mei)。昨日ランチを食べたお店に珍しく「メイチップスあります」と書かれていたので、思わず注文しました。薄切りのメイを素揚げしたものですが、外側はほどよくパリッ、中はサツマイモのようにホクホク、とても美味しかったです。
食感もそうですが、味も甘くないサツマイモといった感じ。揚げ物の他に蒸し焼き、直火焼き、茹でるといった調理法があるそうです。芋けんぴとかきんとん、あるいは煮物なんかにいいかもしれません。
食物繊維とビタミンCはサツマイモに勝っています。お店の厨房で茹でたのを見せてもらいましたが、ご飯がわりに食べたら繊維質も多いし、健康食としていけるんじゃないでしょうか (トンガではココナッツミルクで和えて食べるそうです)。
ちなみに、パンノキの実は「パンノミ」ではなくてやっぱり「パンノキの実」なんですよね、当たり前だけど。ずっと「パンの木」だと思っていたので勘違いしていました。
パンノキ線香@トンガ
パンノキの雄花は線香になると聞き、カラカラに乾いたのがあったので本当に線香みたいに燃えるか実験。ライターでおもむろに火をつけると、うん、見事に線香でした。
ただ、さすがに良い匂いがするというのはガセネタでした。残念。でも、蚊よけになるというのは本当かも。まあ煙を焚いたらたいがい蚊とか逃げていきますけど。
パンノキ@フィジー
スバのマーケットでは今、パンノキの実(メイ)がたくさん売られています。英語でブレッドフルーツといいますが、大きなその実は加熱調理すると、なるほど、パンと言いたくなるのもわかります。
もっとも、どちらかといえばホクホクしていて、パンというよりはお芋の方が近いです。あまり甘くないサツマイモ。でもネットリはしていません。食べると口の中の水分をけっこうもっていかれます。
パンノキはポリネシア原産の広葉樹で、大きな葉っぱはアロハシャツの絵柄にもよく使われます。15mほどに育ち、10~30cmくらいの実を1年に50~200個つけます。1本あれば家計も大助かりですね。
マーケットでは青果と一緒に、パンノキの実の丸焼きも売られています。これがなかなかインパクト大で、いつかは買ってみたいと思っていましたが、ようやく今日、勇気を出して買ってみました。こうして見ると、まるでエイリアンの卵。
買ったのはダチョウの卵くらいの大きさで、くらべたら小ぶりな方ですが、丸焼きとして中まで火を通す場合は、これくらいの大きさが限度なのでしょう。1個2F$ (110円)。
まずは包丁で切ってそのまま食べました。本当に軽くてホクホク。フカフカまではいかないので、やっぱりパンというよりはサツマイモ。あまり甘くないので、主食として他のおかずと食べればいい感じ。でもたくさん食べるとちょっと飽きてきます。
そこで、揚げチップスと大学芋風にしてみました。しょっぱいのも甘いのも合う! 油で揚げると表面がパリッとするので、「外パリッ、中フワッ」という食感でどんどん箸が進みました。ちなみに食物繊維はサツマイモの2倍以上だそうです。すごい。
パンノキの揚げ物@インドネシア
ゴレンガン (揚げ物) が大好きなインドネシア人。人々が行き交う道路には、たくさんのカキリマ (移動式屋台) が並び、いろんなものを揚げています。
暑さ厳しい日差しの下で、よくこんな油ギトギトのものが食べられるなと、いつもならカキリマなんてチラッと一瞥しただけで通り過ぎていました。
しかし今日は、パンノキを発見。これは買うしかない。ひとつ、7000ルピア (56円) で購入し、帰りのタクシーの中で熱々をハフハフ言いながら食べました。
パンノキは焼くより揚げたほうが好きです。ホクホクしていてほんのり甘くて、最高のおやつです。欲を言えば、これに蜜をかけて大学芋みたいにして食べたい。そういうカキリマが現れてほしい。