サウジアラビアといえば、その厳しいイスラムの戒律でつとに有名ですが、その最たるものは飲酒の禁止でしょうか。
外交官といえどお酒の持ち込みは禁止、万が一お酒を所持していた場合は、むち打ち数十回という罰を受けることになります。
そんなサウジアラビアですが、しかし「サウジシャンペン (Saudi Champagne)」なる飲み物は、外国人向けのレストランならだいたいどこもメニューに載っていました。
初めてサウジに来た人は、メニューを見て「なんだあるじゃん」と軽い希望を持ち、ひと口飲んだ後に、「やっぱりそうだよな」と深い絶望におそわれることで有名でした。
その正体は、実はリンゴジュースを炭酸で割った飲み物です。確かに見た目はシャンペンぽい。リンゴ含めいろいろカットフルーツが入っていて、とても美味しいです。
今でもあるのかなとネットで検索してみたら、意外にもたくさんレシピが出てきました。その伝統は脈々と続いているようです。
ただし、割る炭酸水をセブンアップ (7up) にしているレシピも多く、やはり甘い物好きなアラブ人に特化しているなと、変に感心してしまいました。
ちなみに、お酒が御法度なサウジアラビアでも、実はノンアルコールビールなら、いろいろな銘柄が売られています。
自分は左党ではないのでわかりませんが、ビール好きがこれを飲むと、なんだかとても空しくなるのだそうです。
イチゴ味やレモン味などもあって、むしろ自分はこちらなら飲めたんですけどね。