中学1年生の時、授業中に「フォッサマグナでは緑色の石が見られる」という話を先生がし始め、ちょうどその数日前に家の裏山で緑色の石ころを見ていたので、軽い気持ちでそのように発言したところ、なんだか先生は機嫌悪そうな声で、「そんなことはない」と言いました。
いや本当にありましたよと続けて言ったら、「だったら持って来い」と一言。疑われたような気がしたので、その日、夕方帰宅して薄暗くなった頃、裏山に足を運び、石を見た辺りをうろうろしてみました。ところが、石は見つかりません。小さな石ころだったこともあり、小一時間歩き回りましたが、その日は結局見つからず。
翌日、先生はこちらを見つけると、「あったか」と聞いてきました。探したけれどありませんでしたと伝えたら、先生は「嘘をつくな」と冷たく言い放ちました。どうやらこの人、最初から自分が嘘を言っているのだろうと、疑ってかかっていたようです。
これにはさすがにショックを受けました。なので今でも先生の冷たい目と声色を鮮明に覚えています。たぶん言った本人はそういうことがあったことも忘れているでしょうが、言われた方は本当に一生覚えています。いや、恨んでいます。
静岡県中部にはフォッサマグナの西端ラインである糸魚川静岡構造線があります。そしてこの辺りでは、緑色の石「緑色凝灰岩 (グリーンタフ)」が見られるわけです。先生はあの時この話をしたのではないかと思っていたのですが、今になって考えると、もしかしたら先生は「緑色の石=ヒスイ輝石」を頭に浮かべて話していたのかもしれません。新潟県の糸魚川では有名ですし。
うちの村には、さすがにヒスイはありません。ただし、川に行けばグリーンタフはわりとゴロゴロしています (色の濃淡はありますが)。中学生当時、裏山で石を見たことは一旦忘れて、素直に川原に行っていれば、いくつか拾えたかもしれません。でも当時は真面目だったので、山で見たその石を見つけなければと考えてしまいました。
ということで、なぜ嘘つき呼ばわりされたのか、なんとなく腑に落ちので、もうこの話は忘れようかなと。まあでも、ああいう言い方は良くないですね。まさに反面教師。写真はうちの村の川と緑色の石です。これ、緑色ですよね?
※1月4日は「石の日」ということで、こんなことを思い出しました。