A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

最も美味しい料理(1)序章

よく他人に質問をします。「今まで食べた中で一番美味しかった料理って何ですか」と。その中で印象的な答えをいくつか。海外生活中に聞いたので、外国での経験が多めです。

トナカイ
カナダエスキモーの調査で現地に滞在中、ずっと食べていたトナカイの生肉が殊の外美味しかった。生肉を食べないとビタミン不足であっという間に体調をくずす。極寒のため1日に必要な摂取カロリーは6000~8000kcalに上るため、トナカイの脂をいつもペロペロなめていた。脂は甘くて美味しい。

リス
ルワンダで住んでいた家の庭に大木があり、リスのかっこうの住み家になっていた。たまに使用人が作ってくれたリスの丸焼きがびっくりするほど美味しく、獣肉では一番美味しいと思った。食べるところは見た目よりかなり少ない。

生ガキ
アルジェリアで人がいないビーチに行ったら岩場にカキがびっしりついていて、夢中で食べ続けた。海水の塩気がベストマッチ。

ヒツジの尻尾
ひどい二日酔いで降り立ったモンゴルで出された、ヒツジの尻尾の脂のシャーベット (尻尾が座布団のように厚く大きい)。こんな体調で食べられるわけがないと思いつつ口に運んだら、上品な甘さにペロリと平らげてしまった。

ハミウリ
中国奥地の砂漠で地下水の調査中、畑にハミウリが野積みにされていた。形が悪く商品にならないものだったため、タダ同然で譲ってもらった。炎天下で食べる果汁に満ちたハミウリは、この世のものとは思えない美味しさだった。

空腹は最高の調味料
草木1本生えていないようなエチオピアの荒野で車が故障し、水も食料もないまま炎天下で朝から晩まで車の修理を続けた。夜中にようやく車が直り、町に戻ってホテルで食べたヒツジの煮込みは舌がとろけるほど美味しかった。

丼ウニ
北海道に通い詰めて食べた、ウニ丼ではなく丼ウニ。つまり丼がウニで満たされている。それだけ食べても飽きない美味しさはそのお店ならでは。普通は注文しても作ってくれない。通わないと。

* * *

さて、自分はどうだろうとふり返ってみると、うーん、候補がありすぎてかなり難しいですが、強いて言うならトンガの豚の丸焼きかなあ。

豚の丸焼きは客人をもてなす大切な家庭料理であり (↑上の写真)、観光地のホテルでも出されるトンガを代表する料理です (↓下の写真)。

※「最も美味しい料理」をひとつに絞るのはさすがに厳しいので、今後は少しカテゴリーを分けてあげていこうかなと (なので今回はその1にしました)。国別にするか、食材あるいは料理別にするか、どうしようかな。いろいろ考えを巡らせるのは楽しいですね。