バンコク旧市街、チャオポースア神社 (老虎神社) の前からまっすぐ延びるマハンノプ通り (Thanon Mahannop) は、安くて美味しいタイ料理のお店が軒を連ねるグルメストリートです (⇒老虎神社、⇒ミットポーチャナー、⇒通りの様子)。「ラーン・セープン」はその中でもとくに人気の高いお店。
以前来た時は、コロナ規制のため店内飲食ができず、その時は購入を断念したのですが、残念ながら今回もまだテイクアウトのみでした。お店の自主規制あるいはコスト削減策なのかなと。
ということで、今回は素直にテイクアウトして帰りました。カオナーガイ (65バーツ/225円) と叉焼雲呑麺 (80バーツ/275円)。ソースやスープは別袋に入れてくれます。
麺は調味油をからめて、ビニールコーティングされた紙に包まれています。包を開けるとこんな感じ。
極細麺ですが、1時間かけて帰宅してから食べても、麺はプツプツと歯切れのよい食感を保っていました。スープはあっさりめ。雲呑は小ぶりながら旨みたっぷり。とくに叉焼が美味しかったです。まず見た目が美しく、モチッとした食感、スモーキーな香り、肉自体の旨味、肉と脂のコントラスト。これはなかなかの逸品。1杯40バーツのタイラーメンにくらべたら、やはり値段相応に美味しかったです。
さて、今回の一番の目的は「カオナーガイ」。チキン (ガイ) がたっぷり入ったグレイビーソースをご飯 (カオ) にかけていただく料理です (中華麺にかけるとバミーナーガイ)。見かけも味もほぼ中華料理。甘酸っぱくて辛くてハーブたっぷりの刺激的なタイ料理に慣れた舌には、至極優しい一品です。
カオナーガイは以前、ヤワラートにある「プンラート」で食べたことがあります。あちらのお店もそうですが、ここもタイ版ミシュランガイドのビブグルマンに認定されている、人気と実力を兼ね備えたお店。以下、プンラートと比較しつつレビューを。
グレイビーソースは中華料理系の旨みたっぷりなもの。ただし嫌味のない、穏やかな旨味です。口に入れた瞬間「うまい!」と思いました。プンラートも同じく旨味はありましたが、あちらは塩気がかなり控えめだったので、旨味があることはわかりましたが、正直ここまでダイレクトに美味しいとは感じませんでした。
鶏肉は小さいピースながら意外にモッチリ食感。味もほどほどに染み込んでいて、ソースと調和していました。鶏肉の美味しさはプンラートと甲乙つけがたいです。トータルで比較すると、ラーン・セープンのカオナーガイに軍配を上げたいところ。この美味しさなら、わざわざこれを食べに来る価値ありです。MRTサームヨット駅から徒歩15分 (約1km)。
■カオナーガイ@ラーン・セープン
■カオナーガイ@プンラート
■バミーナーガイ@プンラート
プンラートのカオナーガイはかなり優しい味わいでしたが (⇒過去記事)、こちらは麺 (バミー) に調味油がかかっているせいか、白ご飯より全体的に塩気と旨味がアップ。もしかしてプンラートならカオよりバミーの方が正解かもしれないと思いました。どちらも60バーツ。
でもやっぱり麺はお店で食べたかったです。プンラートもテイクアウトオンリー継続中。
■おまけ:カオナーガイ@味帝
MRTワット・マンコン駅を出た並びにあるお店。グレイビーソースがただ甘しょっぱいだけであまり旨味が感じられず、鶏肉はパサパサだし固まっているし、ちょっと残念な味でした。60バーツで中華ソーセージや卵が入っていて、お米もいいものを使っていてコスパは悪くないんですけどね。カオナーガイは見た目シンプルな料理ですが、それゆえ美味しく作るのは難しいのかもしれません。