ガイバーン・プリックタイダム(醤油系の最高峰)
バンコク最強の厄除け寺として有名なワット・マンコンの北側にあり、MRT (地下鉄) ワット・マンコン駅から徒歩8分くらい。最初は「中華街でイサーン料理?」なんて思っていましたが、店頭で焼かれるガイバーン (地鶏) の煙を吸い込んだ瞬間、「これが美味しくないわけない」と確信。
さっそく入店し、一人テーブルにつきガイヤーンを注文したところ、予想に反して1羽まるまる出てきてしまいました。これまで一人でガイヤーンを注文した場合、どのお店もとくに確認もせず半身 (1/2羽) が出てきていたので、これには少し驚きました (そもそもハーフメニューはない?)。ただ、もともと小ぶり (若鶏) なのと、胸肉は少しありましたがたぶんササミは除かれていたので、意外とペロリと平らげてしまいました。1羽180バーツ/610円。
何より抜群に美味しかったです。肉質・下味・焼き方は完璧。熱々&プリプリ&ジューシー。下味はほんのり甘辛醤油系で生姜が効いていて、つけダレがなくても十分いけます。最初の一口で虜になり、時々黒胡椒でアクセントを付けながら夢中で食べ進めると、最後まで一気に完食してしまいました。ボンジリの脂の甘さ、首肉のシコシコ食感、さらにはカリカリに焼かれた足 (ゼラチン部分がパリパリ煎餅のよう) まで、ずっと感動しっぱなしでした。
ラマ9ガイヤーン(塩系の最高峰)
ラマ9世通りに店舗をかまえるガイヤーンの大人気店、"ラマ9ガイヤーン"。その評判は以前から知っていましたが、アクセスがあまり良くないのでなかなか行く気になれず、これまで長らくスルーしてきました。しかし4連休があったのでようやく重い腰を上げることに。
でも家から行くとなると本当に面倒くさいんですよね。BTSで1駅→MRTで1駅→エアポートリンクで1駅→徒歩20分 (1.3km)。実はこの先のお店に "カオモックガイ" を食べに行ったことはあるのですが、その時もだいぶ面倒くさかった記憶が。
結論から言うと、評判に違わず本当に美味しかったです。肉自体の味が濃く、ハーブソルトを効かせ程よい加減で焼き上げられた鶏肉 (1羽分) はプリプリのシコシコ。噛めば噛むほど味が出てくるので、毎回飲み込むのがもったいないほどでした。
これまでバンコクで食べてきたガイヤーンの中で、ようやく自分なりの順位が完成したような気がします。アクセスも含めた総合1位がニッタヤ・ガイヤーンとしたら、純粋に味なら甘辛醤油系の1位が中華街のガイバーン・プリックタイダム、そして塩系の1位がここ、ラマ9ガイヤーン。
ラマ9ガイヤーンにひとつ難癖をつけるとしたら、焼きたてではなかったことかな。人気店ゆえ、大量の注文に備えてあらかじめたくさん焼いておくのでしょう。ほどよい温かさではありましたが、まったく熱々ではなかった。
熱すぎて最初は手に持てなかったガイバーン・プリックタイダムとくらべてしまうと、ほんの少しガッカリ。焼き鳥も塩とタレ (醤油) ならタレの方が好きなので、個人的優勝はやっぱりガイバーン・プリックタイダムかな、今のところ。
ちなみにソムタムは、煮詰めた砂糖で固めたピーナッツが入っていて、これがカリカリ・サクサクしていて甘酸っぱいソムタムと相性抜群でした。ガイヤーン160バーツ/550円、ソムタム50バーツ/170円。
ジーラパン(カレー風味のガイヤーン)
ガイヤーンといえばイサーン (タイ東北地方) を代表する料理のひとつとしてバンコクのいろんなお店で食べることができますが、ラーマ9世通りにある "Jeerapan" も美味しいガイヤーンを提供するお店として知られています。
以前、ここにはカオモックガイを目当てに来たことがありますが、ガイヤーンは今回初めていただきました。スパイスの使い方が南部風というんでしょうか、マレーシアとかイスラム圏の香り。カレーの香りが食欲をそそります。
むね肉の食感はふんわりしっとり。この食べ心地は低温調理した鶏のチャーシューを思い出します。もも肉もふわりとした軽やかさに加えプリッとした食感が素晴らしいです。これって焼き加減だけでこの絶妙な食感を生み出しているのかな。だとしたらすごいな。ハーフ100バーツ/340円。
ついでにマタバ (Mataba/Murtabak) もオーダー (50バーツ/170円)。こちらもカレー風味。これはイマイチでした。ジャカルタで食べたやつはめちゃめちゃ美味しかったなと思い出しました。いかにタイでもイスラム風料理は生粋のイスラム圏には勝てないか。
ソムタム・クン・ガー(さりげない逸品)
以前、ソムタムを食べに来ましたが、今回はガイヤーン。このお店、ガイヤーンも名物だそうで、ようやく食べてみたところ、むね肉 (ササミ) までしっとりした焼き加減で、さすが評判になるだけあるなと思いました。美味しかったです。