A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

ヘッドホン酔い@同時通訳

これまで英語圏にばかりいたので、ウズベキスタンに来て感じる一番大きな違いは、会議 (いろいろな国籍の者が参加する国際会議) の言語です。

ウズベキスタンの場合、会議の共通言語はやはりロシア語。こうなると通訳手配 (英語-ウズベク語/ロシア語) がほぼ必須になります。

ウズベキスタンの省庁も、自前で立派な会議室と同時通訳機材を持っているところが多いですし、ホテルで行われる国際会議ともなれば、この点はもちろん完備。

これまで何度かそうした同時通訳の会議は経験していましたが、先日の会議では初めて、文字通り頭を抱えるような事態に陥りました。

チャンネルを合わせて通訳を聞くヘッドホンの音声が、片側 (左) からしか出なかったんです。普通は両方 (左右) から聞こえるのですが (音声はモノラルであっても)。

最初はそれほど問題とも思っていなかったのですが、発表者の声がちょっと大きめだと、左耳からは通訳 (英語)、右耳からは発表者の声 (ウズベク語またはロシア語) が、ほとんど同じ大きさで聞こえることに、だんだん違和感が生じてきました。

これ、想像以上にストレスです。なんとか集中しようと、目をつむり左耳に神経を傾けるのですが、右耳からの音声が邪魔をしてなかなか集中できません。

途中から右のヘッドホンを少しずらして、指で耳をふさいでみたのですが、発表者音声の遮断には至らず。意外に音ってちゃんと伝わるものですね。

同時通訳なのでSVOCのきれいな英語になっているわけではありませんし、そもそも相当な早口です。

単語の羅列や話の前後関係など、そうした情報を脳の奥で整理して意味を (日本語で) 理解するという作業に、ずっと頭はフル回転。この間も右耳からの音声が思考を邪魔してきます。

こんなことを2時間ほど続けていたら、もう完全に脳が疲弊してしまいました。というか、三半規管がやられたみたいです。ひどい車酔いのような状態になってしまいました。

そしてこの "ヘッドホン酔い"、丸2日、頭の芯からとれませんでした。もともと車酔いはひどい方なんですけどね。

昔、レンタカーのプリウスに乗った時は、助手席に乗り込んだ途端に酔いましたから。あまりにボヨンボヨンして。走り出したらさらに地獄でしたけど。

ということで、またひとつ貴重な体験をしました。次回、こうした会議に参加する際は、何か対策をたてておかなければ。