A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

タシケントの日本人墓地

太平洋戦争の終戦直後、中国東北地方 (満洲) や樺太に駐留していた日本兵約57万5000人が、武装を解除して投降した後、捕虜としてソビエト連邦内の各地に連行され、過酷な労働を強いられました。

中央アジア地域のウズベキスタンにも約2万3000名の日本人が移送され、国内各地で建設事業に従事するなど長期的な抑留生活を送り、日ソ間の国交が回復され (日ソ共同宣言)、帰国する1956年までの間に、884名 (2010年1月現在) が亡くなりました。

タシケントのヤッカサライ地区にある日本人墓地は、タシュケント地区及びウズベキスタン各地で亡くなったこれら日本人の共同墓地です。[Wikipediaより]

* * *

よく晴れた日曜日、Googleマップを頼りに墓地を訪れました (*Map)。最初に「ここかな?」と思った場所は、何やらトラックが横付けされ、大きなパーティションと撮影カメラがセットされている最中でした。

道をふさぐような大きなパーティションを前に躊躇していたのですが、そんな自分の様子を見てきっと日本人だとわかってくれたのでしょう、撮影隊と思しき人が、「ここだよ」と手招きしてくれました。

何がいつ始まるのかわからなかったので、邪魔してはいけないと、足早に中をぐるっと周り、手を合わせてきました。とてもよく管理されていて、日頃お世話をしてくれている人がいるんだなと。ありがたいことです。

墓地を出て、しばらくてくてく歩きながら、異国の地で永眠された日本人の気持ちに思いを馳せてみようともしましたが、結局それは当人にしかわからないことだよなあと、そう思うほかありませんでした。

墓地の外には「ウズベキスタンで1940年代に生活した日本人の記録」資料館がありました。