A Dog's World 

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マルチメディア展「グスタフ・クリムトと偉大なる印象派たち」

タシケントメトロのボドムゾール駅近くにあるエキスポセンターの一画で開催されている、マルチメディア展示プロジェクト「グスタフ・クリムトと偉大なる印象派たち (Gustav Klimt and the Great Impressionists)」を観てきました。

主催者のウェブサイトには、『マルチメディア展示会は2つの部分から構成されます。 最初のひとつは、19世紀から20世紀初頭の重要な芸術運動である印象派の芸術家の作品に捧げられており、もうひとつは、有名なオーストリアの芸術家グスタフ・クリムトの生涯と作品について語っています』という説明があり、ポスターもクリムトが主役といった趣。

まずは9月1日 (金) に訪問。この日はウズベキスタン独立記念日で祝日のためか、入場料無料という案内もあったのですが、実際に会場に着いてみると、なんとやっていませんでした。

午前11時に行ったら入り口が閉まっていたので (他にも何人か来ていてみんなとまどっていました)、念のため午後3時にも来ましたが、やはりクローズ。張り紙など案内は何もなく、うーん、なんだったんだ。。

翌2日 (土)、午前10時のオープン時間きっかりに行くと、今度は入り口が開いていて、無事入場。チケット代2万スム/240円を支払い、英語の音声ガイド (ヘッドホン) を受取って会場へ。

展示の内容は、ビデオ&サウンドインスタレーションです。下の写真は光量を上げて明るくしていますが、実際はほぼ真っ暗。ビーズクッションに寝そべりながらの鑑賞です。暗闇の中、次々と印象派絵画が壁に投影され、その画家の説明音声が流れてきました。

これ、バンコクで観た印象派展とほぼ同じ形式で、印象派の絵画や構成にはどこか既視感も (⇒コチラ)。とは言っても決して飽きるようなことはなく、あらためて絵画の美しさに感動し、食い入るように映像を見つめていました。

30分ほどたった頃でしょうか、ちょうど世紀末 (19世紀末) の説明が始まったところでした。いよいよクリムトだと、期待が高まったその時です。パッと明かりが消え、視界が真っ暗になりました。そう、停電です。

会場には他に2組いましたが、彼らも「オゥ・・」と小さな声を上げていました。ただ、こうした静寂の雰囲気も悪くないし、どうせすぐに電気は入るものだと思いながら、目を閉じ再開を待ちわびていました。

ところが、5分ほどすると、懐中電灯を持ったスタッフが中に入ってきたのです。ロシア語で何か手短に説明していました。それを聞いた他の組が「ハァ・・」とため息をつきながら腰を上げ外に出ていったので、なるほど、いったん中断かと理解しました。

しかし事態はより深刻で、何時に再開できるかわからないので、今日はこのまま中止とのことでした。ということで、結局クリムトは観られませんでした。。主催者ウェブサイトの写真を見て (↓)、かなり期待していたのに。。

帰り道、とぼとぼ歩きながら、その昔ウィーンのベルヴェデーレ宮殿オーストリア絵画館で、クリムトの「接吻」に目が釘付けになったことを思い出しました (⇒過去記事:オーストリアの写真)。