A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

間違い電話

ウズベキスタンで暮らしていると、ときどき間違い電話がかかってきます。この土日も立て続けに間違い電話がありました。

一度目は出ましたが、相手は気だるそうに名前を連呼するだけで、どうにも埒が明きませんでした。そして最後はガチャ切りされ、なんだかモヤモヤ。

二度目からは無視しましたが、土曜日はさらに2回かかってきました。日曜日は違う電話番号から2回かかってきましたが、たぶん同じ人だったんじゃないでしょうか。

自分の関係者はせいぜい数十人なので、すべてスマホに登録しています。知らない番号からかかってきたものは、今のところぜんぶ間違い電話でした。

昔にくらべたら今は電話もスマホになり、番号ボタンも大きいし、さらに知人は番号登録するでしょうから、間違い電話はかなり減ったと思います。

もちろん今の方が快適なのですが、昔、間違い電話が多かった時代のことも、ときどき懐かしく思い出したりしている今日この頃です。

ということで、間違い電話に関する過去記事を。ちなみにウズベキスタンのスマホ市場はサムスンがトップシェア (下図参照)。

間違い電話(ヨルダン)

間違い電話は日常よくあることです。もし日本であれば、「もしもし○○さんですか」「いいえ違います」「これは失礼しました」という一連の会話が滞りなく交わされるでしょう。

しかし中東では、往々にして「アンタ・ミーン (あなたは誰?)」というフレーズを聞かされることになります。

間違い電話をかけてきた人が、間違ったことをわびる前に、なぜお前が出たのかと言わんばかりに、きつい口調になることが多いのはなぜでしょう。

こちらが間違い電話だと説明してもなかなか納得せず、最後はたいていガチャッと切られて終わり。

ある日ヨルダンで、仕事帰りに携帯電話が鳴りました。「アロー (もしもし)」と言うと、相手はだるそうに「ジハーズ (機械)」とだけ言いました (電話交換機のこと?、会社の機械課の誰か?)。

こちらはアロー、アローと言うしかありません。すると向こうも「おや?」と思ったのか、今度は「フセイン (人の名)」と一言。石を投げればフセインにあたるというくらい、ありふれた名前です。

「アナー・ヤーバーニー (私は日本人です)、ニムラ・ガラット (番号違いです)」と言うと、しばらく何かを考え込んでいる様子でした。

そこで電話を切りましたが、その後さらに2回かかってきました。しかし相手の言うことに何の変化もなく、「エーシュ・ビッダク (何がしたいのか)」とたずねてもはっきりしません。

いつも思いますが、これは明らかにコミュニケーションスキルの教育不足です。「私は○○で、こういう用件で○○さんをお願いします」などと簡単に伝えるだけで、どれほど社会が円滑にうごくことでしょう。

良く言えば、アラブは相手の気持ちを察する文化ですが、実際のところ、不便で仕方ありません。

実は一度だけ、自分が当事者になったことがあります。サウジアラビアからエジプトの知人に電話をかけたとき、たぶん混線したのでしょう、まったく知らないご婦人が電話に出ました。

その時あせって思わず口をついて出た言葉が、「エンティ・ミーン (あなた誰?)」でした。・・・お恥ずかしい。もちろん、ひと言あやまってから切りましたが。