A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

ウズベキスタンは秋の気配:マロニエの実

Flag of Uzbekistan (記念公園) の横の並木道を歩いていた時のこと、靴のつま先でコツンと何かを蹴ってしまったと思ったら、黒い小さな塊がコロコロと前に転がっていき、少し前を歩いていた見知らぬ人の足元へ。

「アッ・・」と一瞬あせりましたが、その人は歩く動作を緩めることなく、さもそうすることが当たり前かのように、その塊をコツンと前に蹴り出しました。その人は歩きながら2回蹴り、それが道から外れてしまうと、一瞥もくれずそのまま行ってしまいました。

自分はそこで歩みを止めて、道から外れたそれを見てみました。それは、大きな木の実でした。これもどんぐりなのでしょうか。栗の実くらいの大きさがあります。街路樹の下には何十個もの木の実が落ちていて、思わず頭上を見上げてみたら、木の枝にはそれこそ無数の実がたわわに実っているのでした。

いくつか拾って帰宅。同じ街路樹でもマルベリー (桑の実) やアプリコットにくらべたらこの実を拾っている人は皆無だったので、きっと食べられないのだろうとは思いましたが、まずはこれが何なのか、その正体を探りました。

どんぐりや栗ではネット検索でうまくヒットせず、キーワード選びに難儀しましたが、20分ほどでようやく正体が判明しました。それは「マロニエ」。別名セイヨウトチノキ、Horse Chestnut。

ロシア語のウェブサイトには、「渋くて食べられないが、民間療法に利用される、下痢、肝炎、胃炎、鼻水、喉の痛み、筋肉痛、関節痛、皮膚疾患など」と書いてありました。ウズベキスタンの街路樹は実がなる木が多いし、何かしら人に益をもたらすものが選ばれているのかもしれません。

街路樹に果物が実った5月は夏の訪れを感じワクワクしましたが (⇒コチラ)、木の実を目にした今は、秋の気配に一抹の寂しさを感じています。その先の厳しい冬のことは、、まだ考えないでおこう。。