たまたまその辺りに行ったのでついでに立ち寄ったお寺、ワット・サマナナム(Wat Samananam Borihan)。こういう派手な中国趣味のお寺、嫌いじゃありません。
歴史は古く、ラーマ3世(1824~1851年)の時代にベトナム移民により建立され、その時は名をWat Kiang Phueak Tueといいましたが、1906年にラーマ5世(1868~1910年)から現在の名前をもらったそうです。
今もベトナムとの縁は深く、二国間の仏教徒交流プログラムにも使われたりしています。ベトナム移民は17世紀の宗教弾圧(ベトナム国内のキリスト教徒弾圧)、19世紀の泰越戦争(カンボジアの覇権を巡る戦争の捕虜、1831-1834年、1841-1845年、戦争捕虜がそのまま定住)、20世紀のフランスによるベトナム植民地政策(それを嫌った人々が移住)などいくつか転機がありました。
当時移民した人はすでにタイ国籍だと思いますが、こうしたお寺があると自分たちのルーツを再認識することができていいですね。次はベトナムの教会に行ってみよう(ベトナム系タイ人が多く住むエリアに古くからある教会なんだそうです)。
実はお寺に行くとき気になったことがありました。手前の商店街ビル(階下は店舗、上階は居住スペース)ですが、なぜこんなに?と思わずにはいられないほど、やたらと厳重なセキュリティーが施されていたんです。とにかく端から端まで鉄格子がはまっているという、半端ない威圧感。もしかしてやばい道に入りこんじゃったかなと心配になりました(とくに何もなかったですが)。