変わり蕎麦とは、そば粉やつなぎ以外の材料を混ぜて打った蕎麦のことをいいます。江戸中期に作られるようになり、ひき茶を混ぜる茶そば、すりおろしたゆずの皮を混ぜるゆず切り、卵の黄身を混ぜたらん切り、ごま切り、桜海老切りなどなど、伝統的なものだけでも50種以上あるそうです。
季節によってもその時々を楽しむ、さくら切り (春)、しそ切り (夏)、菊切り (秋)、みかん切り (冬) などがあります。先日、静岡市葵区の「手打ちそば ちゃやま」で、みかん切りをいただきました。
みかん切りは、熟したみかんの皮 (陳皮=ちんぴ) を粉末にしてさらしな粉に練り込んだ変わりそばです。ちゃやまのみかん切りは香りがとても良く、存分に季節を感じるとともに、日本人に生まれて良かったなと、つくづく思ったのでした。
ちゃやまの5種盛り「おにわそと」(温かい蕎麦)。
麺からみかんのいい香りが。お汁も他の小鉢とは異なる風味。
こちらの5種盛りは「ふくわうち」(冷たい蕎麦)。
みかん切りについては、温かいお蕎麦の方が香りが立って、より美味しく感じました。上の2品、どちらも1800円です。ちょっと値は張りますが、かなりお腹いっぱいになりました。大満足。