A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ鑑賞@ウズベキスタン

日本では今週公開を控えている「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」。ウズベキスタンではひと足早く公開され、さっそく観に行ってきました。

他の映画と同じくロシア語吹替版なので、会話の細かいニュアンスはいつものごとくちんぷんかんぷんでしたが、役者の演技がすごいので、しっかりストーリーの流れはわかりました。

また、去年こちらで見た「リトルマーメイド」なんかとは違って、歌唱部分はオリジナル音声 (英語) のままでした。そして歌唱パートがずいぶん多い。

そのため、歌詞がキャラの心情や行く末を暗示するという体 (てい) の本作は、これまでロシア語吹替で観たどの作品よりも、内容を理解できたつもりです。 

すでに外国で公開されたものを観た日本人が、ぼちぼちネットにレビューをあげている状況もありつつ、できるだけネタバレは避けるとして、なんとか感想を書いてみたいなと。

それだけ語りたくなる作品でした。何を語ってもネタバレになりそうで、あまり多くは語れませんけれど。あ、もちろん前作「ジョーカー」は観ています。映画館 (バンコク) でも観たし、DVDでも何度か。

まず前提として、あいかわらずホアキン・フェニックスの役作りはすごかったです。アーサー・フレックの絶望と狂気を完璧に演じきった前作と同様に、今作も全編鳥肌もの。

そしてレディー・ガガ演ずるハーレイ・クイン (リー)。この人は「ハウス・オブ・グッチ」でもそうでしたが、役を演じるというよりその出で立ちが役にフィットしたら最強です。

逆境を野心と努力でのし上がってきたレディー・ガガの、清濁併せ持つ多面性はピュアでもあり非情でもあり、今作でも抜群にフィットしていたと思います。

ホアキン・フェニックスのジョーカーだったら、ハーレイ・クインはレディー・ガガしかいなかったよなと、そう思えるほどでした。2人とも人生の苦渋が出まくりで。

歌唱パートが多いので、本作はミュージカル映画だという声も上がってはいますが、BGMを自ら歌っている感覚というか、言うなればジュークボックス映画というか。レディー・ガガ書き下ろしの「Folie à Deux」を除けばどれも往年の名曲だし  (さすがにカラオケ映画とは言いません)。

物語のトーンは、前作とは少し異なります。自分も含め、ジョーカーが悪のカリスマを極めていくストーリーを想像、いや、期待していたのではないでしょうか。

そこはひねりがありました。ベネチア国際映画祭で上映されると、大絶賛と評される一方で、賛否両論の声が上がったとも。そしてそんな評判も、よくわかりました。

物語はラストシークエンスからただならぬ気配を帯び、そこから向かう終息は、予想外であり、しかし必然でもあり、そして予感でもありました。

観終わった直後は「ナニコレ・・・?」とやや混乱しました。続編 (ジョーカー2) ではなく、ハーレイ・クイン視点のスピンオフかもと思ったり。でも一晩明けてよくよく考え直すと、なんだか腑に落ちた点も。

それは、過去スクリーンに現れたジョーカーたち、もちろん違う役者が演じていますが (ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレッド・レトなど)、そういった作品群の全肯定かつ総決算になったのではないかということです。

いずれにしても、前作を観た人はぜひ観るべき作品ですね。最後にどんな感情が自分の中に沸き起こるのか、それを楽しみに観たらいいと思います。

最後に蛇足を。

自分の中では「スーサイド・スクワッド」でマーゴット・ロビーが演じたハーレイ・クインが至高です。写真はタシケントコミコン2024のコスプレイヤーさん。今後はレディー・ガガバージョンが増えるのかな。