A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

トッツィーズ&フェイクスター(タイ映画)

「トッツィーズ&フェイクスター」は2019年のタイのコメディ映画です。3人のゲイと1人のレズからなる仲良し4人組が、大事な仕事を控えたスター女優キャシーを怪我させてしまったことから、偽物 (スターに憧れて同じ顔に整形した屋台の女店主ナム) を使ってトラブルをクリアーしていくお話。

本当にもうコテコテのタイコメディー。あらすじを書く気にもなりません。いや、面白いんですが、さすがにコテコテのベタベタすぎて (*_*)。とにかくタイ映画には欠かせないオカマと下ネタとパロディーが満載。

冒頭の "愛しのゴースト"(これは夢) はまだしも、続いて飛行機内でのウ○コぶちまけ (しかも女子、ブツの表現はファンタジー)。これはキツそうだと覚悟を決めて最後まで観ました。

あまりにも下らないギャグ (まあ良い意味で)、ゲイの痴話喧嘩 (何を見せられているのか・・)、素っ頓狂な設定 (財産は娘ではなく飼い猫にとか)。こういうノリが最後までくり広げられます。

逆に良くこのハイテンションなノリを最後まで保てたなと、妙に感心してしまいました。さすがはコメディー映画大国です。タイ人の評価は高く、興行収入も良かったようです。

ヒットの要因のひとつは、キャシー本人とキャシーの顔を持つナム (+料金所のおばさんとソープ嬢) を演じたタイの人気女優 Araya A. Hargate の超振り切った演技でしょう。振る舞いが下品すぎるナムを全身全霊で演じていました。

この人、17歳から20年間タイのテレビや映画で活躍する人気女優で、モデルとしてはロレアル・パリのアンバサダーをやったり、カンヌ映画祭のファッションウィークではレギュラーゲストだったり、インスタグラムは970万人のフォロワーがいます。

こんなファッションクイーンが口汚い言葉や変顔を連発するので、タイ人は爆笑が止まらないんでしょう。最後、ナムは事故に遭ってしまい顔にダメージが。そのため次に選んだ顔は、これまた大女優の Taksaorn Paksukcharern (King Naresuanシリーズ等、インスタフォロワー数490万人) という徹底ぶり。

本当にお見事でした。

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