ワット・ホンラッタナーラーム (Wat Hong Rattanaram Ratchaworawihan) はアユタヤ朝時代に建てられた古いお寺で、第2級王室寺院です。時代とともに名前は変っていきましたが、もともと、建築費用を寄付した裕福な華人ナイ・ホン氏の名前をとって名付けられたため、"ホン" は現在まで残っています。
トンブリー王朝 (1767-1782年) のタクシン大王からは手厚い庇護を受け、地域の宗教教育センターとしての役割を担いました。その後現在まで続くラタナコーシン朝では、ラーマ3世による大規模な改修の際、中国や西洋の美術スタイル、スタッコ (化粧漆喰)、花のモチーフなど、時代の流行デザインが取り入れられたそうです。
その優れた芸術性から、1949年、タイ政府の文化遺産 (National Ancient Monument) として登録されました。お堂の内部も大変色鮮やかな壁画で覆われています。トンブリー地区 (チャオプラヤー川西岸) のお寺はこのように歴史と芸術性があっても概して人がいません。のんびりタイのお寺の雰囲気を感じたい時は、トンブリー側に来るのがいいかもしれません。