A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

タチウオ釣り@トンガ(再録)

週末、久しぶりにタチウオをいただきました。お店は清水の人気店「なすび」。蒲焼にされたタチウオのお重、ひつまぶし風、美味しかったなあ。タチウオを食べたのはそれこそもうトンガ以来、10年ぶりです。トンガでは毎週のように釣りをしていました。離島にも行きましたが、なんといっても首都ヌクアロファの中心部にあるクイーンサローテワーフが、お手軽かつ釣果もよく、週末 (土曜日) の朝は釣り糸を垂らすトンガ人の姿もよく見ました。トンガ時代のブログは釣りの投稿も多かったのですが、逆に量が多すぎて、昨年ブログを引っ越した際にバッサリ切ってしまいました。せっかくなので、あらためてタチウオに関連したものをいくつか再録したいと思います。

トンガで初タチウオ

土曜の朝、少し寝坊して朝6時過ぎにワーフへ。海面には何匹もタチウオが見え隠れしています。今日はいけるぞ。パシャッと魚がはねる音がするたび、「あぁ、あっちに投げればよかった」 とあせりつつ、夢中で竿をふり続けました (ルアーでちょい投げ釣り)。

結果、30分ほどでタチウオ2匹と、小ぶりな魚を1匹ゲットしました。初めて自分で釣り上げたタチウオ、うれしかったです。しかしその後は水面がゆれることもなく、魚の気配はすっかりなくなってしまいました。午前7時になると、周りで釣りをしていたトンガ人もみんな帰っていったので、こちらも早々に終了。でも、満足満足。

釣ったタチウオは家でぶつ切りにして塩焼きでいただきました。最高な美味しかったです。

ツイてない日

今日 (土曜日) は早起きもしたし天気もカラッと晴れていて良い一日になるはずだったんですが・・・。

ツイてない①
朝5時起きでワーフへ。タチウオ狙いでしたが、けっきょく釣果ゼロ。そればかりか大切なルアーを、1個は根がかり、1個はタチウオの鋭い歯に糸をサクッと切られ、最後の1個は沖の方から疾走してきたモーターボートにかすめ取られてしまいました (スクリューに絡まったみたい)。1回で3個もルアーをなくすなんて初めてです。どんより。

ツイてない②
電気代を支払いに行ったら窓口で、「should be disconnected」と冷たく言われ真っ青に。確かに支払い期日は何日か過ぎています。「移動中?」なんて思わせぶりなことを言うものですから、「どういうこと?誰か家に向かってるの?今帰れば間に合うの?」とこちらも必死に聞いたのですが、そこから係員は無言に。最後は目も合わさず一言「ノープロブレム」。とりあえず電気代は支払いましたが、果たして電気は止められるのか、止められないのか。もやもや。(つづく)

ツイてない③
電気代を支払った後、スーパーで買い物してから、お昼用にハンバーガーを買って帰宅。スープ代わりにポップミー (カップ麺) をつくろうと思ってフタを開け、小袋をひとつ切ってかやくを投入。そしてもうひとつ、スープの袋を・・・。ん?もうひとつ袋はあるけれど、かやくと同じ形だぞ。で、開けてみるとやっぱりかやく。ハズレを引くにしても、ダブルスープじゃなくダブルかやくなところに本日のツキのなさが (泣)。がっかり。

ツイてない④
②の続きですが、帰宅途中、家の近所で電柱の工事をやっていて、もしかしたら停電するかも、と思っていたら案の定、午後になって停電。はたしてこれは地域の停電なのか、料金未払いで止められたのか、わかりにくい・・・。もんもん。

タチウオ調理

土曜は朝釣り。こういう決め事ができてしまえば、早起きも苦にはなりません。今朝も6時起きで、6時半過ぎにはいつもの港に到着。そろそろ朝日が顔を出そうかという時間帯です。

冬 (6~9月)、あれだけにぎわっていた港の釣り場ですが、このところトンガ人は誰も釣りに来ていません。やはり彼らの狙いは夏場のタチウオなんでしょうか (※注:トンガは南半球なので日本とは季節が逆、これは2月に書いたものです)。今はアジの季節。今日はいろいろ考えながら本格的にアジを狙ってやってみました。こまめに場所を移動する、ルアーを変える、ルアーアクションに変化をつける。どれも試行錯誤です。

そんなこんなで30分ほど竿をふっていると、かなりアジがルアーに寄ってくるようになりました。一歩前進です。けれどもなかなか食ってはくれず、何が足りないのかと、あれこれ考えながらの釣りが続きました。

そうして小一時間ほどしたところで、急にガツンとあたりが来ました。コトヒキの軽い感じではなく、かなり重め。アジかな!?そう喜んで竿をしならせるのですが、あれ?なんか違う。なんだろう、これ・・・。アジのようにピュンピュンとラインを引っ張ることもなく、けれどもまあまあの重量がかかったまま、ドヨーンと獲物を引き寄せました。

ん?ドヨーン?あっ!タチウオ!そうです、これはまさしくタチウオがかかったときの感触でした。ほどなく銀色の魚体が海面に姿を現し、久しぶりのタチウオご対面となりました。8時15分まで釣りをして、今朝の獲物はタチウオ2匹。大きい方のサイズは、あまりに細い尻尾の先10cmちょっとを除いて、80cm強でした。胴の幅は8cm、指4本分は余裕でありました。さて、タチウオはウロコもないし内蔵も少なめで、さばくのはとても簡単。食べてくださいと言っているようなもんです。素人の自分でもササッとさばくことができました。今回はちょっとだけお刺身でも食べてみましたが、美味しいんですけど骨を取るのが面倒だし、結局ぶつ切りにして塩焼きが一番簡単かつ美味しいという結論。オリーブオイルと塩コショウ+イタリアンぽい香草で蒸し焼きも美味でした。しかしタチウオ釣りってルアーが傷むんですよね。あの鋭い歯で噛まれるので。

タチウオで笑顔ゲット

6月、南半球のトンガは冬の訪れを迎えています。といってもここは南国。気温はせいぜい22度くらい。タチウオがよく釣れるシーズンになりました。土曜日はタチウオ3匹、コトヒキと小魚1匹。まだ少し小ぶりのものが多い感じですが、これからしばらく釣りが楽しめそうです。

ちなみに土曜日は朝と午後の2回、港に釣りに行きました。午後行ってみるとそこにはトンガ人の一家がおり、若奥さんが糸を垂らしていました。(たぶん彼女の) お母さんが若奥さんを見守り、父親はミニバンの中で昼寝、子どもはその辺をウロウロしていました。

一家がどれくらい釣っていたのかわかりませんが、なんとなく漂う気だるい雰囲気からして、小一時間はいたのではないでしょうか。そしてなんとも言えない厭戦気分。そう、あのなんにも釣れない時のやるせない感じ。そういうのはこちらも敏感にわかります。

若奥さんに軽く会釈をして、こちらもいそいそと竿を伸ばしてから、さあ、この日二度目の釣りスタートです。まずは一投目。ポチャンとルアーが着水したことを確認し、糸を巻き取り。途端にググッ。あ!キタッ!一投目でキタ━(゚∀゚)━!!

こんなこともあるんですね。一投目で見事、タチウオゲット。もう満面の笑み、というか満面のドヤ顔です。同時に、「なんかスイマセン」 という申し訳ない気分にも。もちろん、20メートル横で釣りをしているトンガ人一家に対してです。

すぐにミニバンからお父さんとお母さんが出てきました。子どもも一緒。あげく、釣りをしていた若奥さんも竿を置いてこちらに登場。「イイナ、イイナー」という熱い視線を一身に浴びて、これはもう 「あげますどうぞ」 と言わざるを得ない状況に。いや、ホントいいんです。子どもが笑ってくれるなら。

ということで、一家はすごく満足そうにタチウオを受け取ってくれました。そしてすぐに釣り道具をしまい、さっさと車で去っていったのです。本当に1匹でよかったんですね。こちらはその後またすぐに釣れたんですが。

人が喜ぶ顔は、こちらも見ていてうれしくなります。しかも食べ物がらみの笑顔は欲望にダイレクトというか、もっとも人間の根源的な喜びのひとつであり、作られた笑顔とは違う、真の笑顔なんじゃないかなと思います。タチウオ1匹であんなに喜んでもらえてよかったです。