フォーボーやブンチャーなどハノイに名物料理は多々あれど、チャーカー (chả cá) もまた、ハノイ料理を語る上で欠かせない逸品です。
チャーカーは魚の切り身 (雷魚やナマズ) をターメリック、ガランガル (生姜) などで下味をつけて焼き、卓上で油を熱しディル、ネギとともに炒め仕上げる料理。
その歴史は、1871年頃、ハノイ旧市街のハンソン通りに住んでいたドアン家が、魚料理を客人に振る舞ったのが始まりとされています。
当時、ドアン家はフランス植民地支配に抵抗する活動家 (客人) を自宅に匿っていたと伝えられています。
この魚料理が非常に美味しかったため、逆に「店にして商売したらいい」と勧められたのだそう。
店の評判が高まると、もともとハンソンだった通りの名前まで、チャーカー通りと変わりました。現在はハノイを代表する名物料理に。
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チャーカーのお店はたくさんありますが、自分はとりあえず家の近くのお店 (Vua Chả Cá/Map) でいただきました。その様子がこちら (↓)。
焼かれたチャーカーと魚の胃袋、ネギ少量がフライパンに。この状態で一旦テーブルに出てきます。テーブルには卓上コンロがセットされています。

大量のディルとネギ、これらをフライパンに投入し、油を多めに入れて加熱。ここまで店員さんがやってくれました。

こちらが仕上がった状態。ディルのいい匂いが立ち上ってきます。大いに食欲をそそる香り。

伝統的なチャーカーには雷魚 (Cá lóc) がよく使われます。淡水魚で身がしっかりしており、臭みが比較的少ないため、チャーカーに向いています。
また、ナマズ (Cá trê) の一種のパンガシウス (Cá lăng) は、一般的な養殖魚より高級な魚として扱われます。
自分はノーマルより少し値段の高いスペシャルのチャーカーをいただいたので、雷魚ではなくナマズ (パンガシウス) だったかもしれません。
一切臭みがなく、とてとも上品な白身でした。くらべると普段食べている揚げ魚は若干ですが泥の臭いが感じられるので、たぶん雷魚なのでしょう。
魚の胃袋もコリコリした食感で実に美味しかった。香草ディルは前任地ウズベキスタンで生の葉をよく食べていましたが、実はちょっと苦手な風味でした。
ところが加熱したディルは、変なしつこさが完全に消え、ひたすら爽やかな香気を放っていました。白身魚にはもうこれしかないという、抜群の相性。
またもベトナム料理の奥深さを感じた夜でした。