ハノイに来て本屋をいくつか見てまわりましたが、日本の漫画がたくさん売られていて嬉しく思うのと同時に、ドラえもんの人気のすごさにあらためて驚いています。
他にもコナンやNARUTO、鬼滅、ワンピースなど、ベトナム語版の日本の漫画はいろいろ並んでいますが、どの本屋もドラえもんは売場面積が一番広いと思います。



Wikipediaの「ベトナムにおけるドラえもん」によれば、1992年に "Đôrêmon" 第1巻が発売されると、書店に行列ができるほどの人気になったと言います。
その後、1998年には小学館から正式に出版権を取得、漫画の記録的な販売やテレビアニメの放映を経て、"Doraemon" はベトナム国民に広く親しまれるようになりました。
また、日本側作者の意向もあり「ドラえもん基金」が設立され、ベトナムの若者の教育支援に充てられています。
パロディが盛んに作られたり、ファンが集うFacebookページは今も盛況と、人気は完全に定着しました。交通安全キャンペーンなど社会運動にも担ぎ出されます。

日本でドラえもんの連載が始まった1969年、日本は高度経済成長期の真っ只中で、空き地の土管・核家族化 (野比家)・科学技術がもたらす明るい未来など、世相にマッチしていたと言われます。
ただし、連載当初はさほど注目されていなかったそう。最初のテレビアニメ化 (1973年) も半年間だけでした。人気が出てきたのは、1974年の単行本発売からです。
1977年には各学年誌に掲載されたドラえもんがまとめて読める雑誌「コロコロコミック」が創刊され、人気・知名度がさらに上昇しました。
単行本は1978年の時点で1500万部を売り上げ、そして1979年に再びテレビアニメ化、その翌年には映画もヒットを記録し、社会現象となりました。
1990年代以降のベトナムは、時代背景が当時の日本と重なっていると言われ、これがベトナムにおけるドラえもん人気の理由のひとつと述べる識者もいます。
2014年、ビック・フオン (Bích Phương) のヒット曲「恋に落ちよう (Mình Yêu Nhau Đi)」のMVではドラえもんの漫画が効果的に使われました。(※その年の最優秀楽曲賞)
それにしても、ドラえもんのアニメ主題歌 (ドラえもんのうた) は、本当に幅広い世代に浸透していますね。ベトナム語版ももちろんありますよ。