ベトナム中部クアンナム省の都市ホイアンの郷土料理として知られるカオラウ (Cao lầu) は、「ベトナムのうどん」とも呼ばれます。
米粉の麺ですが太さがあり食感もフォーにくらべたらちゃんとコシがあって、麺の色は黄色~褐色、少量の汁と混ぜながらいただく、ぶっかけうどん的な一杯。
この麺のルーツに関しては、興味深い説が。それは日本が関係しているというもの。ホイアンは16~17世紀、東南アジア有数の国際港でした。
当時は朱印船貿易の時代で、日本人商人が多数居住し、日本人町が形成されていたことが史料で確認されています。
この時代に日本人がうどんを持ち込み、次第に現地化していったことは想像できますが、このうどんがピンポイントで「伊勢うどん」だとも言われています。
ベトナムにしては太い麺、米粉麺にしてはモチモチ感、少ない汁、濃いめのタレを絡めて食べるスタイルが、伊勢うどんを思わせるのだとか。
こんな情報を事前に仕入れ、まずは食べなければ話が始まらないと、向かった先は「マダムヒン (Madame Hin)」(Map)。

人気店だそうですが、何しろお店が小さい。カオラウ注文後、店頭 (軒下) の小さなイスで座って待つよう言われました。うーん、まさか自分が早々にこのスタイルで?
実際には、カオラウが出来上がると中に入れと誘われ、店内の小さなテーブル&低いイスで食事をすることに。店内は本当に狭いので、食事中ご主人は外に避難。
まず見た目。たしかにこれまで食べたどのベトナム麺料理とも異なります。汁 (タレ) も濃いめでいい匂いが立ち上ってくるし、これは期待大。

この黒いタレ、甘辛い。自分も昔、伊勢うどんを食べたことがありますが、あの時の味がぼんやり思い浮かびました。カオラウのルーツ=伊勢うどん説、これはあながち・・・。

説の真偽はともかく、味はとても良かったです。ベトナム料理であまり濃い味を食べていなかったので、しっかり濃い目のタレが殊の外美味しかった。
麺の食感も米粉の麺とは思えないほどしっかり目で、これは麺を練る時に灰汁を使っているからなのだとか。
当時、ホイアンと交易していたのは日本だけではなく、中国商人もたくさん往来していたそうですから、実際には、日本・中国・ベトナムが混ざった料理と言えそうです。
ああ美味しかった。満足、満足。しかし本当の所どうなんでしょうね、こちら (↓) 伊勢うどんですが。
