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石油はあと何年もつのかという愚問

20年近く前、サウジアラビアにいた時、石油はあと何年もつのか、当時の情報をもとに試算したことがありました。当時の過去記事 (プログ引っ越し時に削除) は次のとおり。

石油はあと何年もつの?

世界の原油生産日量、消費日量、確認埋蔵量を調べてみました (上位50ヶ国をリストアップ)。単純計算で、あと45年は採掘可能ということになります。

ただし、おそらく今後10年から20年は中進国の経済発展によって消費ペースがどんどん上がるでしょうから、省エネや代替エネルギーへの切り替えがハイペースで進まない限り、45年はもたないはずです。

ただ、昔から石油はあと30年くらいしかもたないと言われ続けています。そのわりになかなか危機的状況にはなりませんから、それだけ年々新たな油田の発見や採掘技術の進歩があるということです。もしかしたら、10年後にも「あと45年」と言われているかもしれません。

実際、各国の確認埋蔵量については、一昔前はサウジアラビア以外のOPEC加盟国はほとんど先が見えている (10~20年程度) と言われていましたが、あらためて数値を見てみるとそんなこともありません。

それだけ各地で油田が発見されているんですね。特にイラン、イラク、アラブ首長国連邦のポテンシャルの高さには驚かされます (でもやっぱりサウジは別格)。

サウジアラビアは今のペースで掘り続けてもあと76年は大丈夫です。ただ、このまま世界が石油依存を続けていたら、近い将来に (今度こそ) 危機的状況が訪れることは間違いありません。なので、早ければあと10年、遅くてもあと40年くらいで代替エネルギーへの切り替えが確実に行われるでしょう。

その転換点を迎えてしまったら、サウジアラビアの価値はなくなってしまうかもしれません。その時までに、なんとしても石油に代わる産業を根付かせなければならないわけです。もちろんその前に、国民の勤労意欲の発奮という超難題がひかえていますが。

(過去記事ここまで)
* * *

さて、あれからだいぶ年月がたちましたが、AIに質問したところ、あいかわらず石油の可採年数はあと50年くらいという返答がありました。

新しい油田の発見や採掘技術の革新、さらに電気自動車の普及によるガソリン消費の減少などがあるのでしょう。

また、2030~2040年代が石油消費のピークで、その後は脱炭素化政策の影響で、2050頃には石油依存度はかなり低下するという予測も立てられています。

参考までに、石油の確認埋蔵量、石油生産量、石油消費量ランキング (上位国) をあげてみます (AIの回答)。

石油の確認埋蔵量 (2025年前後)
1. ベネズエラ 約3,030億バレル
2. サウジ 約2,670億
3. イラン 約2,086億
4. カナダ 約1,630億
5. イラク 約1,450億
6. ア首連 約1,130億
7. クウェート 約1,015億
8. アメリカ 約840億
9. ロシア  約800億

※中東+ベネズエラで世界の大半を占める

石油生産量 (日量)
1. アメリカ 約2,280万バレル
2. サウジ 約1,087万
3. ロシア 約1,053万
4. カナダ 約600万
5. 中国  約530万
6. イラン 約460万
7. ア首連 約450万
8. イラク 約450万
9. ブラジル 約430万

※上位3カ国 (米・サウジ・ロシア) が世界の中核

石油消費量 (日量)
1. アメリカ 約2,000万バレル
2. 中国  約1,500万
3. インド 約500万
4. ロシア 約370万
5. 日本  約330万
6. サウジ 約300万

※アメリカと中国で世界の約35%を消費

①埋蔵量と生産量は一致しない
ベネズエラ:埋蔵量1位だが生産は少ない
アメリカ:埋蔵量は中位だが生産は世界1位
⇒技術・投資・政治が大きく影響

②生産国と消費国は違う
生産大国:中東・ロシア
消費大国:アメリカ・中国・インド
⇒だから石油貿易が重要になる

③日本の特徴
消費:世界トップクラス
生産:ほぼゼロ
⇒完全輸入依存 (特に中東)

ということで、いずれ石油はなくなるという心配は杞憂に終わる未来も十分ある中、やはり一番重要なのは、今現在いかに石油の中東依存を低下させるかということでしょう。

中東依存とはすなわち、ホルムズ海峡が封鎖されたら即アウト、ということですからね。

1990年代、湾岸戦争当時も同じことが言われていたので、その辺りはすでに対処 (調達先分散) されているものと思っていたら、まったくそんなことはありませんでした。

主な輸入先 (92~94%が中東)
サウジ 35〜40%
ア首連 30〜35%
クウェート 8〜10%
カタール 5%前後

国家備蓄+民間備蓄で200日以上は大丈夫と言われていますが、いったいこの先どうなることやら。。。