山梨県上野原市で発生した山火事は、4日目となった本日 (11日) も燃え続けていて、未だ鎮火のめどは立っていないとのこと。
消火活動の様子は連日テレビで流れているとおりですが、ヘリコプターが散水する映像を観るにつけ、10年前、スマトラ島で参加したミッションのことを思い出します。
どちらかと言うとあまりいい記憶ではないのですが (あの時の臭いと強烈な乗り物酔いを思い出して気持ち悪くなる・・・)、当時のことを再録してみます。
スマトラ島奮闘記@インドネシア
2015年10月、スマトラ島で発生した泥炭・森林火災の消火活動支援のため、南スマトラ州パレンバンを訪れました。
パレンバンの町は白い煙に包まれており、高性能マスクをつけていても焦げ臭いにおいが鼻腔の奥に染みてきます。10分もしないうちに、鈍い頭痛に襲われました。



自分のミッションは、日本メーカーの消火剤を現場タスクフォースに渡すことでした。しかしメーカーの希望もあって、消火剤の効果を記録する係に。
つまり、消防ヘリコプターに乗り込み、命綱をつけた上で、ヘリの床に開いた四角い穴から下を覗き、写真とビデオの撮影をするというもの。
消防ヘリは吊り下げられたバケツで大量の水 (4000L) を近くの湖から汲んできて、燃えている (煙を上げている) 箇所に空中から散水します。


その際、ヘリの薬液タンクから消火剤をチューブでバケツの水に注入、すると水が落下中に泡立ち、真水より広範囲に散布されるわけです。
その光景をヘリの床の穴から覗き込むようにカメラを構えて撮影しましたが、もし命綱が切れたらアウトだよなとうっすら思いつつ、できるだけ考えないように撮影を続けました。


この時はヘリの薬液タンクが100Lと小さく、消火剤入りの水は希釈率の関係で5回しか散布できませんでしたが、その後は通常の水散布を30回ほど行いました (ヘリの燃料ギリギリまで)。
湖と火災現場をそれだけ往復したので、旋回の揺れがひどく、生涯最高度の乗り物酔いになりました。
それに加えて、パレンバンのホテルに帰っても煙の臭いがずっとつきまとい、乗り物酔いと頭痛がおさまらず、とにかくきついミッションでした。
それにしても空 (消防ヘリコプター) から見る泥炭・森林火災の現場は凄まじく、人の手で今更どうなるものでもない・・・、と絶望を感じずにはいられませんでした。





それでもインドネシア人たちはもう数ヶ月に渡り、土日も関係なく消火活動を続けていたわけで、彼らの努力がなんとか報われるよう、心の底から願うばかりでした。

以上です。山梨の山火事が一刻も早く鎮火することを切に願います。