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セメント系煮干しラーメン✕レアチャーシュー (おまけ:インドネシアの煮干し?)

ラーメン二郎とそのインスパイア系のようにDNAを受け継ぐラーメンは別として、一般的にラーメンには無限のバリエーションがあり、醤油ラーメンでも味噌ラーメンでも、麺・スープ・チャーシューなどまったく同じ顔を持つ1杯はあまり見当たりません。

そんな中、最近あらためて気づいたのが、セメント系煮干しラーメン。地元にも何軒かドロドロの灰色スープを出すお店があるのですが、トッピングのチャーシューは決まってレアチャーシューなんです。

どのお店が最初にこの組み合わせで出したのか知りませんが、人気にあやかって後続組が真似したのか、それともやはりこのスープにはこのチャーシューがベストであるからなのか。

自分はこの組み合わせ、大好きです。とても美味しいと思います。きっとベストな組み合わせなんだろうなと思いつつ、念のためAIにたずねてみました。AIの回答を盲目的に信じてはいけませんが、それでもやはりこの回答には説得力を感じます。

質問
セメント系煮干しラーメンにはレアチャーシューを合わせるラーメン屋が多いと思いますが、何か理由があるのでしょうか?

回答
はい、理由はあります。セメント系煮干しラーメンにレアチャーシューが合わせられやすいのは、味・香り・視覚・調理合理性の4点が大きいです。

①煮干しの苦味・エグ味とのバランス
煮干しスープ
 -煮干しを大量使用
 -白濁するほど乳化
 -苦味・渋味・金属的な旨味が強い
レアチャーシュー
 -低温調理で雑味が少ない
 -脂が控えめで味がクリーン
 -肉の旨味が直線的

レアチャーシューは煮干しの強烈さを邪魔せず、受け止める役割を果たします。逆に、甘辛い煮豚やタレ感の強い炙りチャーシューは煮干しの苦味とぶつかりやすく、味が濁ることがあります。

②香りの衝突を避けられる
煮干しスープ
 -煮干し由来の魚介臭
 -発酵・乾物系の香気
レアチャーシュー
 -香りが穏やか
 -肉臭さが少ない

レアチャーシューは煮干しの香りを主役に保つことができる。もしここに醤油ダレが染みた煮豚や焦げ香のある炙りを合わせると、香りが過剰になりやすい。

③重さを避ける設計
煮干しスープ
 -粘度が高い
 -旨味が重い
 -1杯の情報量が多い
レアチャーシュー
 -見た目は大きくても軽い
 -食後感が重くなりにくい

レアチャーシューは、主役をスープに集中させるための引き算です。ここに脂たっぷりのバラ煮豚を載せると、胃にも味覚にも過剰になりがちです。

④視覚的なコントラストが非常に良い
煮干しスープ (※弱点)
 -色味がグレー
 -見た目が単調・重たい
レアチャーシュー (※大判)
 -写真映え
 -食欲喚起
 -現代的・洗練された印象

ピンク色のレアチャーシューはSNS時代との相性が良く、注目を集めやすいことも大きな理由です。 
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実務的な理由としては、セメント系煮干しスープは日々のブレが出やすいため、チャーシュー側で帳尻を合わせやすいという利点があります。タレを薄くできる、塩分・香味を微調整可能、煮干しの濃度に合わせて設計できるなど。(※この回答はちょっと疑問)

逆に、煮干し+動物系が強いタイプ、醤油ダレが前に出る設計、家系寄り・二郎寄りの煮干しラーメンでは、トロトロ煮豚のほうが合うこともあります。

まとめ
セメント系煮干し✕レアチャーシューは、煮干しの苦味・香りを邪魔しない、味をクリーンに保てる、重さを抑えられる、見た目が映えるという点で、煮干しを主役にするための最適解として選ばれている、ということが言えます。

* * *

なるほど、かなり納得です。レアチャーシュー自体も、お肉感・モチモチ食感・爽やかな香りと、自分にとっては最高の「肉料理」のひとつかもしれません。トロトロの角煮もしっかり目の焼豚も好きですが、レアチャーシューはお肉の美味しさをよりダイレクトに感じることができます。

年末にラーメンの食べ納めとして訪れた煮干しラーメンのお店がすでに休暇に入っていて、お正月はずっとどこかもやもやしていました。年明けにようやく念願の1杯をいただくことができたので、ちょっとまとめてみた次第です。

NEWスイケン (Map)

日出次 (Map)

ここん (Map)

セメント系煮干しラーメンは濃ければ濃いほど食べごたえがあるものの、行き過ぎるとただ苦いだけになってしまいます。

適度に美味しい苦みを保つのも、実際には大変なんでしょうね。上記3店、どれもすばらしく美味しい1杯で、甲乙つけがたいです。

静岡には他にも同様のラーメンを出すお店があるので、今年はぜんぶ制覇したいです。

おまけ:インドネシアの煮干し?

東南アジアは海岸線が長い国も多く、市場に行くと鮮魚から干し魚までたくさん売られています。

じゃあ日本と同じように煮干しもあるのかなと思いがちですが、インドネシアの市場を見た経験としては、あることはあるものの、ちょっと毛色が異なります。

北スマトラ州メダンの市場では、思っていた以上にいろいろな種類の干物 (カラカラに乾いたもの) が、大から小までところ狭しと並べ売られていました。

しらす干しそっくりな小魚を、1袋おみやげに買ってきました。小さいタコもいます。帰宅後につまんでパクリと食べてみると、うーん、かなり塩辛い。

これは厳しいと思い、軽く茹で、茹で汁は捨て、インドミー (ソトバンジャル味) に載せて食べたところ、うん美味しい!もはやしらす (茹でしらす) そのものでした。

市場で他にたくさん売られていた干物も薄々そうではないかと思っていましたが、インドネシアで売られている魚の干物は、すべからく塩辛いです。

これは塩をきつくして保存性を高める伝統技術なのでしょう。高温多湿な気候、冷蔵技術の未発達、流通の未整備、家庭の冷蔵庫普及率の低さなどから、当然の帰結とも。

とくに小魚は内蔵を抜くのも容易ではないし、身が薄く痛みやすいですからね。煮干しもありそうですが、基本どれも「塩漬けの天日干し」です (※イカン・アシン:塩漬け魚・塩干し魚)。

こうしたことからインドネシアの小魚の干物は、それ自体をたくさんおかずとして食べるのではなく、少量を調味料として使う位置づけになったのだと思います。塩気と旨味のかたまりですから。久しぶりにあの味を思い出しました。