昨日の日本編 (⇒コチラ) に続き、海外で食べた炭水化物コンボのまとめです。例えば中国料理だと、ご飯・麺・餃子を一緒に頼むことはよくありますが (写真:ウズベキスタンの例)、今回はあくまでセット売りされていたメニューにしぼります。


ウズベキスタン料理で言えば下の写真、トゥフムバラク (卵液の水餃子) とチェブレク (半円形の薄い揚げパン)、トゥフムバラクとチュチュワラ (ワンタン) とシビットオシュ (緑の麺)。定番の組み合わせ (セットメニュー) というわけではないので、こういうのも除外。


ウズベキスタンのようにどんな料理 (飯類・麺類) でも必ずノン (パン) をすすめられ、普通はノンと一緒に食べるのが当たり前という国もあって、その場合は今回の趣旨に該当することにします。
また、これまでをふり返ってみると、ひと皿にふたつ以上の炭水化物が盛られた料理が意外とたくさんあったので、そこは日本との違いかなと。では、自分が住んだ国のうち、新しい順に掲載します。
ウズベキスタン
上に書いたとおり、ウズベキスタンの食事にはノンが欠かせません。自分は最初こそとまどいましたが、慣れてくるとプロフでもラグマンでも、一緒にノンを食べないと少し物足りなく感じるようになりました。
■プロフ (米)+ノン
日本では、ピラフ・炒飯・炊き込みご飯などと一緒にパンを食べることはなかなかありませんが、ウズベキスタンではごく一般的。店員に「いらない」と伝えると、店員もどこか怪訝な顔をして、「本当に?」と聞き返されたこともしばしば。
プロフと一緒にジザフの巨大ソムサを頼んだ時は、ノンに関して何もやりとりしなかったのに、しっかりノンが運ばれてきました。タシケントではたいてい聞かれるんですけどね。

そう言えばサマルカンドやカラカルパクスタンなど地方では、何も言わずともデフォルトでノンが付いてきました (食べたらチャージかもしれません)。

■ラグマン (麺)+ノン
ラグマンにもノンが当たり前。ノンでスープ/ソースの最後の一滴までいただくことができました。トマト系スープはパンによく合いますね。
もしかしたらラーメンにパンを合わせてもいいのかもしれません。いや、でもその発想はないですね、日本ではスープヌードルにはやはりご飯です。


■ビフシュテークス
ビーフステーキの名を持つひと皿料理で、ご飯・蕎麦の実・マッシュポテトの3連コンボがスタンダード。中には大麦が加わった4連コンボも。
そこにカツレツ (ウズベク風ハンバーグ) と目玉焼きがオン、グレイビーソースがたっぷり。値段は安いのに食べ応え十分。自分は大好きなウズベキスタン料理のひとつでした。


カツレツの代わりにビフストロガン (ビーフストロガノフ) のお肉をかけたものが「グリヤシュ」。こちらも美味しかった。炭水化物たっぷりですが、それぞれ食味が異なるため最後まで飽きずに食べられました。

これだけ主食類がそろっているのに、お店ではなおもノンをすすめられるんですよね。この時もすすめられた以上はいただきました。これはもう5連コンボ。

■ピラフ+マッシュポテト
ヒヴァで食べたビーフストロガノフはピラフ (プロフではなく洋風のピラフ) とマッシュポテトが付いてきました。お米とお芋のダブル炭水化物。

■ホヌム
小麦粉麺の平たい皮で千切りポテトを包んで蒸して、トマトソースをたっぷりからめたホヌムは、ウズベキスタンのローカル料理でありながら、どこかイタリアンテイストでした。トマトソースもジャガイモもパスタも大好きな自分にはドンピシャの美味しさ。


■グンマ
ウズベキスタン風の小さめピロシキといった揚げパンで、中身は内蔵 (レバー) とカルトーシュカ (ジャガイモ) がメジャー。揚げたて熱々のカルトーシュカは、衣がパリッとしてマッシュポテトがもうトロトロの極地、こんなに美味しい揚げパンがあるのかと驚きました。


少し時間がたつと衣 (パン) がモッチリふくらんで、これはこれで美味。この時はお店で買ってすぐその場で食べ (上の写真)、残りは30分ほどかけアパートに戻ってから平らげました (下の写真)。

■ソムサ
もちろんお肉 (ヒツジ) も美味しいですが、カルトーシュカ (ジャガイモ) の美味しさもまったくあなどれません。だいたいいつも2種類買っていました。小麦粉のパイ生地っぽいパリッとした皮と、ホクホクしたジャガイモの組み合わせは最高です。


■大盤鶏 (ダーパンジー)
タシケントにあった中国料理店はほとんどウイグル料理店で、イスラム教徒向けのハラール中華 (清真料理) でした。豚肉なし、お酒も原則なし。ダーパンジーはお肉とジャガイモたっぷりのかけ汁を、小麦粉の麺といただく大皿料理でした。西域・シルクロードの香りが感じられて、自分は好きな料理のひとつでした。


そう言えば、ウズベキスタンでは本当によくジャガイモを食べました。写真はウズベキスタンの前菜盛り合わせで、ブドウの葉でご飯を包んだドルマと、ヒツジの腸詰め (中身はレバーの混ぜご飯) などに茹でたジャガイモが載っていました。こんな感じでジャガイモはいつも食卓の名脇役、いや、隠れた主役でした。

逆に、タイにいた時はタイ料理としてジャガイモを食べた記憶はほとんどありません。たぶんファストフード店以外ではジャガイモを食べなかったんじゃないかな。ちなみにドリアンは茹でるとホクホクしてまるでジャガイモのようでした。写真のドリアンカレーも、例の臭いはまったくなかったです。

■グルティク
カラカルパクスタンのローカルグルメで、ジュエリ (ソルガム) のお団子を使ったジュエリ・グルティクですが、こちらはベシュバルマクで一般的な小麦粉の平たいパスタとの合盛りでした (写真右側の灰色がジュエリ)。小麦粉の方もチュルチュル食感で美味しかったですが、ジュエリも素朴な甘味・旨味がありました。

■バターライス+パン
ウズベキスタンのファストフードチェーン「EVOS」のイフタールセット (ラマダン期間中、日没後最初に食べるお弁当)。おかずのお肉にバターライスと薄いパンがついていました。Oqtepa Lavashなど他のお店も同様。

トルコ系レストランで食べたシャワルマプレートは、バターライスの上にチキンシャワルマが載り、そこにふた代わりなのか薄いパンがフワッとかけられていました。添え物としてフライドポテトも。このパターンは他のトルコ系レストランでも定番でした。

■パン+フライドポテト
ウズベキスタンにはマクドナルドこそありませんでしたが、ウェンディーズやローカルのファストフードチェーン店ではよくハンバーガーセットを買っていました。一時期はクラブサンドイッチにハマっていて、食パンとポテトを一緒に頬張っていましたね。


タイ
ウズベキスタンと同じく、タイ中華のお店で牛肉麺+水餃子などの炭水化物コンボを食べたことは何度もあります。しかしことタイ料理に限っては、意外とその機会はありませんでした。パンはあまり食べないお国柄ですしね。
自分がよく通ったお店はバミー (ラーメン) にしてもカオパット (炒飯) にしても、専門店ばかりでした。パッタイ・カオソーイ・ラートナー・パッシーイウなどの麺類、カオマンガイ・カオカームー・カオモックガイなどのご飯類、どれもひと皿食べて席を立っていましたからね。他に頼むものもなかったし。
そう考えると、頭に浮かぶ炭水化物コンボはせいぜいワンタン麺 (バミー・ギヤオ) かな。タイ人はバミーと一緒にご飯も食べていたのだろうか。AIの回答によれば、汁麺とご飯を合わせて食べる習慣は定着しているものの、公式セットではないとのことでした。


■タムスア (素麺)+カオニャオ (もち米)
このふたつ、必ずしもセットで食べなければならないわけではありませんが、タイ風の米粉の素麺カノムジーンにソムタムをかけたような東北料理タムスア (ソムタムスア) は、味が濃くご飯のおかずとしてもちょうどよいものです。
そして東北地方なら、食べるのはもち米。バンコクにあった東北料理のお店に行くと、注文時によく「カオニャオは?」と聞かれたものです。タイ生活も後半になると、自分もよくもち米を食べるようになりました。



■ジョーク (お粥)+パートンコー (油条)
ジョークにはパートンコー (いわば揚げパン) を合わせて食べるのが一般的です。自分も朝からしっかりお腹を満たしたい時は一緒に食べていました。ただし別々のオーダーなので、この組み合わせも自分次第。

■カオソーイ
北タイのカレーラーメン。揚げた麺が定番のトッピングでしたが、下の茹で麺と合わせ、果たしてこれをダブル炭水化物と言ってもいいのだろうか。


うん、やはりタイ料理の実例は少ない。バンコクの中国料理店やインド料理店で食べたものをいくつか拾い上げます。
■麺+豆
バンコクの重慶小麺というお店で食べた「豌杂面」。汁麺の上に豚ひき肉と豆のペーストがかかっていました。このトッピング、現地では定番だそうです。舌がジンジン痺れる素晴らしい辛さで、実に美味しかった。

■インドカレーセット (米+ナン)
バンコクにはインド人街と呼ばれるエリアもあり、カレーは各種いただくことができました。とは言っても、タイ料理とくらべて何しろコスパが悪く、結局ほとんど通うことはありませんでした。

インドネシア
インドネシア人はとにかく「お米を食べないと食事した気にならない」という人たちなので、KFCにもフライドチキン白飯セットがありました (自分もたまに購入↓)。

インドネシア人にとって食事とはつまり「ナシ (ご飯/お米)」を食べたかどうかであり、ミーゴレンなどの麺類は主食ではなく、あくまで小腹を満たすもの、またはご飯のおかずという位置づけです。
■ご飯+春雨
朝食の定番ソトアヤム (チキンスープ) は春雨が入っていることも多く、自分はこれだけでも十分。しかしお店ではたいてい白飯も提供されるので、そんな時は自分もインドネシア人の真似をしてズルズル・サラサラといただきました (サイドディッシュ共々、食べたらチャージ)。

カリマンタン島のバンジャルマシンでいただいた朝食は、春雨入りのソトバンジャル (バンジャル風チキンスープ)。ロントンというご飯を押し固めたお団子 (を切ったもの) が入っていました。朝からスルスルいける美味しいご飯でした。

■ご飯+麺
ビュッフェスタイルのホテル朝食だと、ナシゴレン (焼き飯) やナシウドゥッ (ココナッツミルクご飯) の横に必ずミーゴレン (焼きそば) がありました (春雨やビーフンのパターンも)。自分もお皿に両方取って、ダブル炭水化物を謳歌しましたよ。



■ダブルご飯
一度、自分で図らずもダブルご飯になってしまったのが、吉野家で牛丼に鶏唐揚げセットを付けた時。唐揚げにも白飯 (おにぎり) が付いてきたので、端から見たらものすごくお米が好きな人に見えたかもしれません。

エチオピア
エチオピア人の主食はなんといってもインジェラ。テフという世界最小の穀物を粉に挽いて水に溶き、自然発酵させたタネをクレープ状に焼くパンです。
インジェラは主食であり、おかずを乗せるお皿でもあり、また別に味をつけてインジェラを食べるおかずにもなる、一人三役の万能ご飯です。
■インジェラ+インジェラ
写真はノンベジ (お肉のおかずが載ったもの) ですが、注目は味付きインジェラ。この日は辛い味付け、干し肉和え、酸っぱい味付けの3種類が載っていました。

■インジェラ+豆
エチオピア正教では毎週2日、またイースターの前は2ヶ月、「ツォム」という断食 (実際には肉断ち) 期間があります。
そのためベジタリアン料理がたくさんあり、その中心は豆類です。なので炭水化物というよりは、植物性タンパク質を摂るために豆料理が発達したのかなと思います。
豆類はトロトロの煮込み「ワット」になります。ひよこ豆の黄色いシュロワット、赤レンズ豆のミスルワットなど。
写真はベジタリアンのインジェラ盛り合わせ「ベイアイネット」。豆のワットだけでなく、ジャガイモや野菜類も豊富です。ノンベジと遜色ないくらい美味しかった。

■パスタ+ご飯
地方出張の際、小さな食堂でいただいたランチ。素性はよくわかりませんが、パスタにターメリックライスがついていました。写真の赤いソースはミートソースではなく激辛のチリソース。ツォム期間だったのでよく考えたら当然のこと、ミートソースを期待した自分が悪かった。

中東
4ヶ国で暮らしました。基本はどこも似たようなアラブ料理でしたが、それでもやはり各国に固有の伝統料理がありました。また、パンひとつとっても北のヨルダンはどこか美味しく、埃の国と書いてエジプトはどれもイマイチでした (※個人の感想です)。炭水化物コンボの代表は、サウジアラビアとエジプトから。
■マスルーサ (ご飯+パン+麦)
サウジアラビア料理のマスルーサは、その名のとおり (サラーサ=数字の3) 3種類の炭水化物を盛り合わせた料理です。もちろんお肉 (ヒツジ) もドンと載っています。
「グルス」は丸くて平べったい薄焼きパンのことなので、「グルサーン」はたぶんそのパンをちぎってトマトソースで煮込んだ料理。
「ジャリーシュ」はつぶした麦・米という意味のとおり、麦のおじやといった料理。マスルーサはこの2品の上にご飯をドサッと盛りつけたものです。
・ジャリーシュ (白) とグルサーン (赤)
・マスルーサ
表面にパスタも見えますが、これはおまけなのかな。見てのとおり量が多く、これが1ポーション (最小オーダー) ではあるものの、当然一人前ではありません。まあ自分は一人で食べ切りましたけれど。
■コシャリ (ご飯+豆+パスタ)
今やすっかりエジプトを代表するメジャー料理になったコシャリ。お米・スパゲティ・マカロニ・ひよこ豆・レンズ豆という炭水化物オールスターの競演です。
実はエジプト滞在中に食べすぎて (ランチのチョイスが限られていて)、しばらくは見るのも嫌でした。
しかし後年サウジアラビアに再赴任した際、久しぶりに食べてみたらなんだかすこぶる美味しくて、ちょっと感動すら覚えたのでした。
エジプト以外で食べるエジプト料理は美味しい、エジプト以外で出会うエジプト人は優秀、 そんな格言 (冗談) を思い出しました。

この前、日本でも作ってみました。意外とそれっぽいものができて嬉しかったです。

■ターメイヤサンドイッチ (パン+豆)
どちらかと言えば発音は「タアメーヤ (طعمية)」なのですが、日本では「ターメイヤ」呼びが多いようなので、ここではその表記に。
ターメイヤはそら豆のコロッケとしてそのまま食べるのもそうですが、ピタパンにはさんでサンドイッチとして食べるのが定番です。
自分はエジプトでよく食べましたが (これもランチで食べすぎた・・・)、中東全域でポピュラーなメニューです。

■フンムス (豆+パン)
フンムス (ホンモス、フムス) はひよこ豆のペーストで、ホブズ (アラブ風ピタパン) につけて食べる定番の朝食メニューです。もちろん何時に食べたってかまいませんが。この組み合わせは本当にいくらでもパクパク食べられました。

以上、自分が食べてきた炭水化物コンボはだいたい網羅できたかなと思います。日本は麺類がその中心にいましたが、海外では事情が異なりました。このふり返り、我ながら楽しかったです。