A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

カーボニックマセレーションコーヒー@身延山

本格的にコーヒーが好きになり、豆の産地や焙煎店でいろいろ飲みくらべるようになったのはここ数年のこと。しかし全幅の信頼を置いていたお店 (↓ココ↓) が、残念ながら今年閉業してしまいました。

仕方なく上の過去記事にあげたお店をぐるぐる回っていましたが、最近はもっぱら富士アラビカコーヒーのパプアニューギニアがお気に入りに。

ただ、どんなに好きな豆でも飲み続けていると少し違うものが飲みたくなります。インドや東ティモール、ルワンダなど今まで飲んだことがない豆にも挑戦しました。

そろそろお店を新規開拓しようと、前から気になっていたコーヒー豆焙煎店「寺ノ下珈琲焙煎所」に行ってきたのはこの日曜日のこと。

お店は身延山の宿坊エリアにあります。Googleマップを横目に見つつ「本当にこんなとこにあるの?」と思いながら細い道を奥に入っていくと、うん、ありました (Map)。

お店に入るとコーヒー豆のいい香りが。直感で「これはアタリかも」と思いながら、並べられた豆のサンプルに書かれた説明書きを読み進める自分。

ほどなく、店員さんが試飲カップを手渡してくれました。試飲は2種類。そのうちのひとつ、お店のオリジナルブレンド (コロンビア/ケニア/ブラジル) に衝撃を受けました。

ものすごく華やかなベリーの香りがします。「ベリーっぽい」ではなく、どう嗅いでみてもベリーそのものではないかと思うほどフレッシュでフルーティーな香りでした。

この日はオリジナルブレンドともうひとつエチオピア (イルガチェフェ/ゲデブ/チェルベサ村) を買って帰りました。エチオピアは抑えで。美味しくないわけありませんからね。

家に戻ってさっそくブレンドを淹れて飲んでみると、やはりものすごくベリーでした。すごいです、にわかには信じがたい香り。本当に不思議なコーヒーです。

あらためてお店のHPを見てみると (⇒コチラ)、どうやら「カーボニックマセレーション」という技法で作られたコーヒー豆を使っているらしい。

カーボニックマセレーション
空気 (酸素) を遮断し、二酸化炭素を使用して嫌気性発酵を行う精製方法。コーヒー豆に嫌気性発酵を促す精製方法としては「アナエロビック」もありますが、こちらはもう少し簡易的 (自然) なもの。

カーボニックマセレーションは二酸化炭素を充填し、温度・湿度を数値的にしっかり管理。手間はかかりますが、柔らかい酸味と驚くほどフルーティーなフレーバーを得ることができます。また、発酵温度を高温に設定すると甘味が増すなど風味のコントロールも可能。

本当にこの香りには驚かされました。ベリーの香り、と言うか、昔食べたブルーベリーガムみたいなハッキリ・クッキリした香り。こういうコーヒーもあるんだなあと、久しぶりに感動しました。

もっとも、ここまで人の手で発酵管理するとなると、もはやコーヒーの二次加工品ではないかと言う人もいないわけではありません。でも、これは確実にイノベーションですよね。この発酵技法はワインではおなじみだそう。それをコーヒーに応用するなんて。

またひとつ、新しい世界を知りました。この焙煎所は今後も通うことになりそうです。ちなみにこの日は身延で美味しいお蕎麦を食べて (@あずみの/Map)、揚げまんじゅうを買って (@さくら/Map)、その足でコーヒー豆を買いに行ったのでした。満足、満足。

そう言えばコピルアックも、ジャコウネコに一度食べられることによってお腹の中で嫌気性発酵するんでしょうね。じゃあ便秘のジャコウネコのフンなら、もっと発酵が進んだ上質なコーヒー豆がとれるのかな。誰か研究してほしい。