A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

インターネットブラックホールあるいは報道の自由

二度目のサウジアラビア滞在中に見つけた「インターネットブラックホール」の図 (2007年版)。インターネット (World Wide Web) の空白地帯とされ、当時はサウジアラビア含め15ヶ国でした。

イラン、ウズベキスタン、北朝鮮、キューバ、サウジアラビア、シリア、中国、チュニジア、トルクメニスタン、ネパール、ベトナム、ベラルーシ、ミャンマー、モルジブ、リビア。インフラの問題と言うよりは、特殊な政治体制が関係していそうですね。

空白地帯と言いつつ、当時のサウジアラビアでもインターネットはできました。ただ、アクセスできないウェブサイトが多すぎただけです。いかがわしいサイトは当然ながら、明らかに普通のサイトであっても (一部の日本の省庁とか報道機関とか)。

この図を作成した "RSF.org" (国境なき記者団) も2013年以降は情報を更新していないようです。代わりに見つけたのが "voronoiapp.com" の、インターネット上の自由度 (Freedom on the Internet 2024) という世界地図。

インターネットが使えたとしても制限 (アクセス制限) がある国はまだまだたくさんありますね。タイとウズベキスタンも基本は問題なくインターネットを使えていましたが、「なんでこれが?」というサイトやアプリもありました。

タイではアルコール関係のウェブサイトにはアクセスできなかったし、タイ企業は酒類のネット広告も禁止でした。タイ人のインフルエンサーが商業目的でお酒を宣伝しているとみなされたり、飲酒を推奨するような内容の投稿には、罰金刑の可能性も。

ウズベキスタンでは、世界的に知名度のあるいかがわしいサイトにはアクセスできず、LINEはメッセージのみ可能 (通話不可)、Showroomは画が映らず (音は聞こえる)、Tiktokは起動すらしませんでした。

Googleマップのタイムライン機能 (自分の移動記録) もウズベキスタンでは使えませんでした。日本に戻ると、何も設定しなくても自然に機能が復活したので (ウズベキスタンの行動記録も近々のものは出てきた)、どうやってコントロールしていたのかな。

日本のニュースサイトが読めてメール・メッセージのやりとりができればそうそう問題はないので、両国ともとくに不自由は感じませんでしたが、冷静になって考えると、実は監視社会なんだなと。まあ考えても仕方ないので、考えるのをやめましたが。

 

RSF.orgは現在、「報道の自由」を視覚化しています。「良好・概ね可・問題あり・困難な状況・非常に深刻」のうち、日本はタイと同じくらいの自由度 (問題あり) だそう。

なんとなく想像はつきます。ただし日本は言論統制というよりは、自主規制のような気もしますが。あと忖度とか。

報道の自由が「非常に深刻」な状況の国は42ヶ国にのぼるそうです。まだまだ世界は困難を抱えているようですね。

もちろん、「何でも自由」が幸せしか生み出さないのではないということも、わかってはいます。ルールがあった方が社会生活は楽ですからね。

ちなみに、「子供に見せたくないテレビ番組」といったランキングが昔はよく話題にのぼりましたが、自分ならニュース番組を見せたくないですね。

報道機関は事実をありのまま報道しているとか、国民の声を代弁しているだとか、子供の頃はそんな風に信じていましたけれど。

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以上、11月21日はインターネットの元型となった「ARPAネット」の公開実験 (1969年) に成功した日にちなみ「インターネット記念日」だそうなので、ふとこんなことを。