静岡から空路で福岡へ、午後6時すぎに到着。空港から博多駅まで地下鉄で2駅という超便利なロケーションに感激しつつ、その先の天神駅で降り、ホテルに難なく到達。
チェックイン後、夕ご飯まで少し時間があったので、中洲の川沿いをぶらぶらしつつ軽く風情を味わうことに。



ではここから、ほんの短い福岡滞在でしたが、がんばって味わった福岡ローカルグルメの記録です。事前に静岡で食べた豚骨ラーメンとうどんの答え合わせも。
博多もつ鍋
福岡で最初の食事は博多もつ鍋に決めていて、出発前に前田屋を予約していました。頃合いを見計らって、時間どおりに入店 (Map)。

初めて食べるものなので余分なことは考えず、メニューの一番上にあったお店のおすすめ「和牛もつ鍋 みそ味」を注文 (1人前1958円、写真は2人前)。

テレビでは何度も観ていましたが、ようやく本物の博多もつ鍋を口にしました。いやあ、本当に美味しいですね。クセのないもつはいつまででも噛んでいられるシコシコ食感。
そして噛めば噛むほど脂の甘みがジワジワと口の中に広がります。白い半透明の脂のなんと美しいことか。これは至高。

みそ味のスープは甘味・塩味・辛味が絶妙な塩梅で、ご飯がまあ進むこと。追加の野菜も入れましたが、無我夢中で気づけば食べ終わっていました。ああ美味しかった、満足満足。

豚骨ラーメン
本場の豚骨ラーメンをしっかりと味わいたい、けれども時間が限られている、そんな状況だったので、お店選びはかなり考えました。
最終的に、訪れたお店は2店。静岡のラーメン屋で食べたものに対応させるべく、長浜ラーメンと久留米ラーメンに決定。
■元祖ラーメン長浜家 (Map)
Googleマップのレビューを読んで、元祖長浜屋とだいぶ迷いましたが、直感で長浜家を選びました。朝食代わりの1杯でしたが、あっさり豚骨スープという言葉を信じて訪問。

入店すると席に着く前にまず麺のかたさを聞かれます (メニューはラーメンのみ)。自分はふつうを注文。そしてあっという間にラーメン着丼。すごい、なんなのこの早さ。

うっすら白濁したスープは、なんとなくイメージしていた「福岡の豚骨ラーメン」とは違って、ずいぶんあっさりしていました。ぜんぜん脂っこいこともなく、少しトロミのある塩ラーメンといったテイスト。
もちろん、豚骨出汁の旨味はちゃんとあって、ちょうどよい茹で加減の細ストレート麺と相まって、余裕で朝からツルツルいけるラーメンでした。
なお、麺は固めに茹でたものは早く食べないと丼の中でスープを吸ってブヨッとなってしまうので、あえて普通を選択。これなら余分な水分はあまり吸わないので、最後まで美味しくいただけます。
でも圧倒的に「ベタナマ」を頼む人が多かったですね。油多め (ベタ)、麺は生に近い固め (ナマ)。ちょっと憧れますが、このコールはまたいずれ。
レビューには「薄い」「味がしない」「これは豚骨ラーメンではない」などと否定的な意見もありましたが、いやいや、しっかり美味しかったですよ。
塩気も自分的にはオリジナルで十分。「ラータレ」は最後に追加して味見しましたが、やはり最初から入れなくて正解でした。
これが長浜ラーメンなんだなと、ちょっと感動すら覚えました。豚骨ラーメンと言っても、本当にいろいろなんですね。

【答え合わせ】
静岡ローカルのお店で食べた長浜ラーメンは、あっさりと謳いつつ、もっと脂でトロッとしていました (下の写真)。
ただ、スープがそこまでドロドロしていなかったし、同店の豚骨ラーメン (久留米伝統製法) とくらべたら、あっさりと言っても間違いではないのかなと。
まあでも、さすがにちょっと別物でしたね。ただし、長浜ラーメンにもいろいろバリエーションがあるそうなので、静岡のこれはダメ、ということでもないそうな。

■久留米 大砲ラーメン (Map)
長浜ラーメンとは対象的な、もっとコッテリ濃厚な豚骨ラーメンを食べるべく、久留米ラーメンの人気店へ。博多駅から地下鉄で2駅、移動が楽でありがたい。

どれだけドロドロ・ギトギトしたものが出てくるのだろうと、期待と不安でドキドキしながらラーメンを待つこと数分、ついに丼が運ばれてきました。オーダーは「昔ラーメン」です。

まずスープの香りを嗅ぐと、思ったよりマイルドでほどよい豚骨臭。ふむふむとうなずきつつスープをひと口。おー、とってもクリーミー。舌の上で滑らかにスープが踊ります。
塩気も自分的にはちょうどよい。つまり、世間的にはむしろ塩分控えめな方ではないのかな。とにかく美味しい。ひと口、またひと口と、スープをすする手が止まりませんでした。
昔ラーメンとは、創業当時に提供していた、豚脂の揚げ玉 (通称カリカリ) が入ったラーメンのことだそう。揚げたラードの香ばしさが、意外と力強いアクセントに。
良い意味で期待を裏切られました。すべてにおいて、もっとコッテリ・ドロドロ・ギトギトなものを想像していたのですが、このクリーミーさはむしろ上品と言っても良いのでは。

こちらは同行者が食べた「ラーメン」。旨味と深いコク、クリーミーなスープはさらにマイルド。なんというか、まるでポタージュのよう。昔ラーメンはワイルド、ラーメンはエレガント、そんな単語が脳裏に浮かびました。
福岡の豚骨ラーメンと言っても、長浜ラーメンと久留米ラーメンでこんなにも違うんですね。どちらもそれぞれの美味しさがあり、そしてスルスル食べられました。

【答え合わせ】
静岡ローカルのお店で食べた豚骨ラーメン (久留米伝統の呼び戻しスープ) は、もっと脂感のあるドロッとした濃厚ラーメンでした (下の写真)。
食べた時はあまりのコッテリぶりに、「本場の豚骨ラーメンてやはりこれだよね!」と内心ニンマリしていましたが、いやちょっとこれも別物だな。。。
もちろん、ひたすら濃厚なスープを目指すこともそれはそれで間違いではないそうですが、大砲のラーメンとくらべてどちらが好きかと聞かれたら、もう答えはひとつです。

なお、福岡の豚骨ラーメンにも博多ラーメン、長浜ラーメン、久留米ラーメンなど地域差がありますが、実際のところラーメンは日々進化かつハイブリッド化しているので、こうしたカテゴリー分けはもはや意味がないと言う人も。
博多うどん
■資さんうどん (Map)
初日の夜、もつ鍋のあと小腹が空いていたわけでもなかったのですが、うどん1杯ならいけそうと思い、うどんを早めにつぶしておくべく、夜でも開いている資さんうどんへ。

実はここも博多うどんだと思って行きました。かけうどん (399円) をひと口すすってみると、うん、たしかに柔らかい。博多うどんはそうだと言いますからね。
うどんは滑らかでどこか頼りないくらいですが、噛み切るとまあまあコシがないわけでもない。いやでもコシのうちには入らないかな。それにつけても出汁が美味しい。
などと考えつつあっという間に完食したわけですが、「これが博多うどんなの?」と一抹の不安を覚えたため、ホテルに戻ってあらためてネット検索してみました。
すると、なんと資さんうどんはいわゆる博多うどんではなく、地域的には北九州のうどんなんだそうです。うー、違ったかー。まあちょっとコシがあったしな。
資さんうどんはとにかく美味しいうどんでした。全方位的に好まれる味というか。自分も大いに気に入りました。でも、コシがないヤワヤワな博多うどんを食べるという目標は消化できず。

なお、とろろ昆布は美味しいけれど入れすぎに注意です。味が変わりすぎる。

■みやけうどん (Map)
翌日、豚骨ラーメンの合間に訪れたのは、間違いなく博多うどんを提供するこのお店。有名な「かろのうろん」も考えましたが、店内撮影禁止だそうなので、こちらに。

外観に違わず、時代を重ね茶色く変色した木のテーブルとカウンターに出迎えられる店内は、昭和のまま時間が止まってしまったよう。食事の時間帯を外れていたため他にお客はおらずのんびりいただくことができました。
うどん (400円) に丸天 (100円) をオーダー。目の前でご主人が丼にうどんを投入、スープを徳利から注ぐのが見えます。ああ、昔ながら。
500円で至極の1杯が手元に届きました。まずはスープ。出汁が効いていてウマー。キリッとしていてほとんど甘くないのがいい。

そしてうどん。太めの麺はフワフワと柔らかく、噛むとコシがまったくと言っていいほどありません。本当にコシゼロ。箸で強めにつかむとすぐに切れてしまうほど。
これまで何度も噂に聞いていた博多うどんを、ようやく食べることができました。そしてこれがまた、実に美味しいんですね。優しく滋味のある味わいでした。

■因幡うどん (Map)
ダメ押しの1杯、福岡空港でチェックイン後にいただきました。こちらも博多うどんでは人気のお店と聞いたので。

ごぼう天うどん (720円)、うどんの柔らかさはみやけうどんに近い。ただしこちらは表面がもっとツルツルしていて、コシはほんの少しだけあるといった感じ。資さんうどんよりは柔らかい。
食感で言えば、限りなくコシがない柔らかい博多うどんを食べたければみやけうどん、もう少し滑らかさとうどんらしい若干のコシを求めるなら因幡うどんがおすすめ。

スープはこちらの方が少し甘みがあったかも。ごぼう天は衣がすぐにほぐれてあっという間にたぬきうどんのようになりました。それがまた旨味をアップ。
因幡うどんが好きな人は多いでしょうね。実際、美味しかったです。自分は甲乙つけがたいなあ。でも最初に食べたみやけうどんかなあ。ということで、うどんも大満足な福岡でした。(牧のうどんに行けなかったのは若干心残り)

【答え合わせ】
静岡ローカルのお店で食べたごぼう天うどんは、もうはっきり別物でした (下の写真)。残念。ごぼう天含めうどんとしては普通に美味しかったけれど、さすがに博多うどんではないよなあという意味です。


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1泊2日という短期滞在でしたが、福岡ローカルグルメを堪能しました。かなりの強行軍でしたが、後悔と胃腸不良は一切ありません。どれも本当に美味しかったです。満腹&満足。