A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

卵かけご飯を安心して食べられる幸せ

卵や魚の生食は世界ではあまり見られない食事方法で、やはりどの国も食材にはよく火を通すのが普通です。日本ほど生食が盛んな国はかなり珍しいでしょう。

新鮮な食材が手に入る日本の環境がそれを可能にしているということ、そしてその環境を生み出しているものこそ、日本人の清潔好きな国民性なのかもしれません。

日本で生卵やお刺し身を食べる際、「お腹を壊したらどうしよう」と考えることは微塵もありません (生牡蠣を除く)。それだけ日本の食べ物には絶大な信頼を置いています。

くらべてみれば、海外生活では、生食は端から諦めています。とくに生卵。サルモネラ菌は本当に危険ですからね。

なので基本、海外では生卵を避けています。そもそも生卵を使うローカル料理もほとんどありません。ただ、ごくたまに、生卵が出てくる場合があります。

また、生卵をそのまま食べる料理ではないものの、テーブルに生の (殻を割られた) 状態で運ばれて来る料理もあって、そんな時は若干の緊張感が走ったり。以下、いくつか実例を。

ユッケ+生卵@フィジー
フィジーの首都スバの韓国レストランでユッケを何度かいただきました。おっかなびっくりでしたが、あたったことは一度もありません。でもやっぱりちょっと怖かったので、いつも激辛スープと一緒に胃袋に流し込んでいました。効果のあるなしは別として。

チムチュム@タイ
東北タイの名物鍋料理チムチュムは、自分が大好きなタイ料理のひとつです。生肉に生卵をからめてから鍋に投入するのがお決まりで、火を通してから食べるため問題はないのですが、生肉にデロンと載せられた生卵のビジュアルは、年中暑いバンコクではなかなかのインパクトでした。

温泉卵@タイ
ジョーク (お粥) やタイラーメンに温泉卵が載っているお店がいくつかありました。お店もそれを売りにしていたようですが、いつも一抹の不安が。サルモネラ菌は75℃で1分以上加熱すれば大丈夫とは聞きましたが。

クイッティアオ・タオタン・オンセンというお店。オンセンは温泉卵のことなのでしょうか。ラーメンのトッピングとして10個くらい温泉卵を追加できることで知られていました (自分は1個↓)。

ジェックマイというお店のバミーカームー (豚足ラーメン/汁なし)。タレの味が濃いため温泉卵トッピングがおすすめということだったので、自分もトライしました。マイルドになって、悪くなかったです。

生卵オン・ザ・ラーメン@タイ
一度だけですが、生卵の黄身がそのまま載っているトムヤムラーメンをいただいたことがありました。スープの熱で多少は火が通るかもしれませんが、果てしなく生に近い状態で胃袋に収まりました。食べている最中も、食べ終わった後も半日ほど、ずっとお腹の調子を気にしていたことを思い出します (結果、何も問題ありませんでした)。

半熟目玉焼き@タイ
タイ料理のトッピングで目玉焼きは定番中の定番です。バンコクに星の数ほどあるガパオライス店のうち、個人的に一番好きだった "Moom Gapao" の目玉焼きは、黄身が完全に生でした。この状態が、ガパオライスをもっとも美味しく食べられるからとのこと。逆に白身は焦げ目がつくほどしっかり焼いてあるので、不安なく食べることができました。ただ、同僚のタイ人は、もっとよく焼かないと自分は食べられないとも言っていました。

カレーライス+生卵@タイ
バンコクには日系カレー店もたくさんあって、いつでも日本のカレーライスをいただくことができました。生卵 (の黄身) トッピングはたぶんオプションだったかなと思います。それまでカレーライスに生卵を載せたことがなかったので、自分もやってみました。何もわざわざバンコクで初挑戦しなくても、だったかもしれませんが。個人的には、カレーライスに生卵は、まあなくても (いやない方が) いいかなという感想。そういえば自分、月見そばも食べないな。

生親子丼@タイ
バンコクの日系レストランで初めて出会った「生親子丼」。要は卵も鶏も生ということ。半分ネタのつもりでいただきましたが、味はかなり良かったです。食べた後は正直少し反省しましたが。こちらも、わざわざバンコクでチャレンジすることはなかったかなと。

ハチャプリ@ウズベキスタン
タシケントのジョージア料理店で初めてちゃんとしたハチャプリをいただきました。事前に見た写真で生卵が載っているっぽいなとやや不安でしたが、実際やっぱり載っていました。もうあまり気にせず食べるしかありませんでしたが (ウズベキスタンも生卵を食べる習慣はありません)、熱々トロトロのチーズと合わせて口にすると、すこぶる美味しかったです (このスタイルはアジャリア風ハチャプリだそうです)。

以上、今日も卵かけご飯を安心して食べられる幸せを噛みしめています。