2025年10月24日、タイ国民より「タイの母」として深く敬愛されてこられた、シリキット王太后陛下がご逝去されました。 謹んで哀悼の意を表します。
このことを受け、タイ国政府は国家的な服喪 (近親者が亡くなった際に一定期間、悲しみに服して慎ましい生活を送る期間) を閣議決定しました。以下、要点です。
・国旗の半旗掲揚:30日間
・政府系職員の喪服着用:1年間
・一般国民は黒または地味な色の服装を推奨:90日間
タイ国政府観光庁の発表全文はコチラ。10月25日より当面の間、タイに旅行する際は配慮が必要です。
とくに寺院、王室関連施設、または政府施設を訪問する際は、敬意を表した (黒または地味な色の) 服装と、慎み深い行動を取るよう求められます。
また、葬儀の儀式のため、2025年10月26日から11月8日まで、王宮およびワット・プラケオは一時閉鎖されるそうです。
ワット・プラケオはバンコク観光のみならず、タイ観光のハイライトとも言えるので、この期間ですでにタイ訪問計画を立てている方は再考が必要です。
ラーマ9世 (プーミポン前国王) 崩御の際に流布した服装ガイドを参考までに。外国人はここまで真っ黒な必要はありませんが、これに習えば「この人わかってくれているな」と、タイ人からは好意的に見られるでしょう。

バンコクにはワット・プラケオの他にも素晴らしい寺院がたくさんあります。ご興味あればコチラ (バンコクのおすすめ寺院70選) をご覧ください。(写真はワット・プラケオ)



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こういうニュースを聞くと、2012年のトンガ国葬を思い出します。自分も離任までの数ヶ月、黒い喪服を着て過ごしました。
実はやめるタイミングがわからなくなっただけでしたが、トンガ人からは最後に感謝されました。
トンガ人は身内に不幸があると1年ほど黒い喪服で過ごす習慣があり、とても信心深い人たちですからね (キリスト教徒)。
タイと聞くとバンコクやパタヤの歓楽街の印象が強いかもしれませんが、実際は風紀の乱れに非常に厳しい国です。
みんな敬虔な仏教徒ですし、外国人のタイ文化を無視したふるまいには冷ややかです。それでもとりあえずはほほ笑んでくれますが。
なので今回の服喪期間中、それなりの服装・行動を心がければ、きっとタイ人から一目置かれると思います。(写真はトンガ国葬から、過去記事はコチラ)


