タイでもっとも権威ある映画賞で、タイのアカデミー賞とも呼ばれる「第33回スパンナホン賞」において、「おばあちゃんと僕の約束」が最優秀作品賞をはじめ、主演女優賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞など、主要な部門を独占しました。


日本の映画館で観てコチラに感想を書きましたが、本当にいい作品でした。中国系タイ人家族の、きれい事ばかりではない、強い絆を描いたヒューマンドラマです。情緒あふれるバンコクの下町の風景も良かった。

スパンナホン賞は17部門の賞の他に、特別賞が4つあります。そのうち観客賞は「Uranus 2324」、最高興行収入賞は「Tee Yod 2」が受賞しました。どちらも面白そう。
■URANUS2324 (2024年製作/130分/タイ)
タイの人気女性コンビ「FreenBecky (フリーン&ベッキー)」が主演を務めたSFロマンチックファンタジー。男性同士の恋愛を描いたボーイズラブ (BL) 作品に続き、近年のタイで人気を集めている女性同士の恋愛を描くガールズラブ (GL) 作品で、主人公の2人、宇宙飛行士とフリーダイバーという女性たちが運命に導かれ、時空やアクシデントを超えて巡り合う姿を壮大に描く。
■Tee Yod 2 (2024年製作/110分/タイ)
2023年の超常現象ホラー映画 Tee Yod (=Death Whisperer/死の囁き) の続編。1854年、戦で負傷した兵士プアンは黒衣の女幽霊に命を救われる代わりに宿主となり、以後、悪霊に操られ人々を殺めてきた。1975年、悪霊に妹を奪われたヤックは復讐の旅に出るが、不死となったプアンの悪霊に倒されてしまう。しかしヤックの家族が再び悪霊に襲われた際、そこにヤックが現れ、悪霊との死闘が始まった。
タイのホラー映画はけっこう粒ぞろいですからね、ガチホラーもホラーコメディも。あとラブコメも面白いですよ。URANUSはU-NEXT他で、Tee YodはNetflixで観ることができます。
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ちなみに、第32回スパンナホン賞の最優秀作品賞は「The Undertaker」。なんと、9月26日から「サッパルー!街を騒がす幽霊が元カノだった件」という邦題で、東京を皮切りに順次全国公開されるそう。お願い!静岡にも来て!
■サッパルー (The Undertaker/葬儀屋)
タイ東北部のイサーン地方。霊の存在を信じるこの土地で、妊婦バイカーオの亡霊を目撃する住人が多数あらわれる。しかし、同じ街に住む元カレのシアンのもとには一向に姿を現さない・・・。どうしてもバイカーオに会って話がしたいシアンは、街でただ一人の葬儀屋のもとを訪れ、幽体離脱の術を伝授してくれと頼み込む。霊体になってバイカーオのいる死者の世界へ向かおうというのだ!老い先の短さを自覚している葬儀屋は、息子と共にこの街の葬儀屋を継ぐことを条件に指南を開始するのだが・・・。街を騒がす元カノの本当の目的とは一体⁉ (⇒日本語公式HP)

本作はイサーンを舞台にした連作ドラマ「タイバーン・ザ・シリーズ」のスピンオフ作品で、ジャンルで言えばホラーコメディ。シリーズのテイストとはグッと異なりますが、本作もぜひ観たい!(⇒過去記事:シリーズ解説)
なお、この年のアカデミー国際長編映画賞には、タイからは「親友かよ」が出品されました。さすがにイサーンのコテコテのホラーコメディは、外国人にはわからないと考えたのかもしれません。「親友かよ」は7月に地元のミニシアターで観ました。これも面白かったです (⇒コチラ)。
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さらに、第31回スパンナホン賞の最優秀作品賞は「プアン/友だちとよばせて」、第30回は「女神の継承」でした。両作とも自分はタイと日本の両方で観て、過去記事で紹介済み (⇒プアン、⇒女神の継承)。